書道家Syuunの忘れ物

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実機検証Win8.1で登場・HP水冷ゲーミングマシン・HP ENVY Phoenix 810-180jp/CT

2014-01-18 11:08:06 | 日記


HPでは、水冷CPUクーラーを搭載した最高峰のハイスペック・ゲーミングシリーズとして、HP ENVY Phoenix 810-180jpを発売している。
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概 要
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HP ENVY Phoenix 810-180jpというのは、Ivy Bridge-Eなどハイエンドなものではなく、リーズナブルでハイコストパフォーマンスを求める自作PCと同様な感覚で使えるマシンである。
従って、CPUには水冷CPUクーラー(レッド・イルミネーション付)を取り付けたHaswell搭載。マザーボードには、インテル® Z87 Express チップセットと保証外になるがオーバークロックにも対応している。
だから、このHP ENVY Phoenix 810-180jpは、BTO(CTO)によって、CPUやグラフィックスカードを上位のものと変えることができ、正にハイエンドマシンにも変身する。

このHP ENVY Phoenix 810-180jpは、以前に小生(Syuun)が工場見学したHP昭島工場で組み立てられている。だから「東京生産フルカスタマイズ対応」である。
今回のレビューの目的は、このハイエンドマシンにも変身するHP ENVY Phoenix 810-180jpの基本性能とHPのパソコンを作る思想を考えてみたい。

今回販売店から借り出したHP ENVY Phoenix 810-180jp/CTは、種々のカスタマイズされた仕様でこの製品の一例である。








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外観とゲーマーマシン
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このHP ENVY Phoenix 810-180jpは、以前のモデルのケースを一部デザイン変更して正面の顔つきが多少変わっている。
しかしながら、横のフタやケース内は変更がないようであり、フロントの「メディアカードリーダー」は、UHS-I 【 Ultra-High Speed I 】に対応していない。
又、ケース内の配置は一般的な自作パソコンを逆転したような形も変わっていない。






この冷却性能の良さもBenchmarkソフトOCCTによって再度確認したい。

その他、このHP ENVY Phoenixシリーズは、今回はOSがWindows8.1になった。
それに従って、「トラックパッド」がオプションで選べるようになっている。その一方で標準で付属するキーボードには「チャーム機能に直接アクセスできる Windows ファンクション機能」が付いた特別なものになっている。

このキーボードは、パソコン終了させるときなどキーボードからチャーム「設定」を呼び出せるので非常に便利であった。
又、従来のWindows8マシンに比べて多少インストールされているソフトも変わったりしている。当然BIOSも更新されている。












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HP ENVY Phoenix 810-180jp/CTによる実機の構成概略
(品番などは、この実機の場合、生産時に変更のこともある。)
尚、OS、CPU、グラフィックカードは上位機に変更可能。
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●OS--Windows 8.1 64ビット
■CPU--インテル® Core™ i7-4770 プロセッサー(3.40GHz-3.90GHz, インテル®スマート・キャッシュ8MB, 4コア/8スレッド) (Hyper Threading Technology)Haswell
■マザーボード-:MicroATX・インテル® Z87 Express チップセット
●CPUクーラー水冷式クーリングシステム(レッドイルミネーション付)
●メモリ-8GB(4GB×2)(PC3-12800 DDR3 SDRAM)(実機はMicron製)
■HDD-1TB ハードドライブ (SATA, 7200回転) + 16GB SSD キャッシュ (mSATA)
●1TB(7200rpm)(実機Seagate ST1000DM003)×2
●ドライブ--DVDスーパーマルチドライブ
●グラフィックカード-NVIDIA® GeForce® GTX760 (1.5GB)(HP original)
●カードリーダー : 15in1メディアスロット
●有線LAN:10/100/1000 Mbps オンボードネットワークコネクション
■電源・600W電源 【ATX電源、Active PFC搭載】
●マカフィー® リブセーフ (30日版)
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■ワイヤレス日本語(109A)キーボード & ワイヤレス光学スクロールマウス
●縦置き : 約175×430×415mm / 約10.0kg
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その他の詳しい情報はこちらりPDF(HP Webサイト)を参照。

http://h50146.www5.hp.com/lib/products/desktops/personal/spec_pdf/envy_phoenix_810-180jp_dp.pdf icon






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Windows8.1におけるメモリー使用量
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Windows8では、8GBのメモリーを積んでいてもメモリーは4GBぐらいまでしか使用されていないようだった。
それがWindows8.1になって6GBくらいまで使われるようになったようである。
(OCCTで検証)



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HP ENVY Phoenix 810-180jp/CTの起動時間測定
Microsoft Assessment Consoleによる・BIOSの検証
Startup and Shutdown Experience・Boot performance(Fast Startup)
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HP ENVY Phoenix 810-180jp/CTの起動時間はコールドスタートであると30秒程度掛かるようである。
特に室温が18℃を切っている場合、HDDの(保護)速度制限のために異常に遅くなったりしている。(32.7秒)
しばらく起動させて、HDDの温度が20℃以上になったところで再度コールドスタートさせたところ18.4秒であった。(キャッシュドライブの影響??)
Startup and Shutdown ExperienceのBoot performance(Fast Startup)を見てみると12.074秒かかっている。
これから見ると起動に30秒というのもあながちウソでもないようだ。



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参考・Boot performance(Fast Startup)
当サイトで購入したPC又は、レビュー機での実測値
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(全て初期状態)
HP ENVY dv7-7200/CT・・・・4.743秒・15.3秒
(OP・インテルCore i7-3720QMプロセッサー搭載)
HP ENVY TouchSmart 15-j000・6.445秒・16.8秒
HP Pavilion g6-2200(AMD)・・4.027秒・起動25~26秒
(2GB搭載メモリー不足)
HP ENVY Ultrabook 4-1100・・2.339秒・起動11.3秒
HP ENVY 17-j000/CT・・・・4.633秒・起動12.4秒
HP 1000-1402TU・・・・・・4.960秒・起動29.8秒
HP ENVY17-j100 Leap Motion SE・・5.658秒・起動17.8~29.5秒

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デスクトップ機
HP ENVY h8-1560jp・・・・・14.79秒・22.4秒(SSD)
HP ENVY Phoenix h9-1490jp・・・11.327秒・20.3秒(SSD)
************(レビュー機)
HP ENVY Phoenix 810-180jp/CT・・12.074秒・18.4秒(HDD+キャッシュドライブ)




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HP ENVY Phoenix 810-180jp/CT
NVIDIA® GeForce® GTX760・グラフィックカード性能
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このパソコンは「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア推奨パソコン」でもある。この「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」のBenchmarkが以前のWebサイトには示されていた。
今回のテストでは、HPが公開していたBenchmark数値より少し悪いものになっている。
しかし、この冬の寒いときなので誤差範囲と考えて良いと思われる。
又、数値としては7,000以上であれば「非常に快適」であってBenchmarkマニア以外は余り関係がない。
つまりファイナルファンタジーXIVで快適ならば、他のほとんどゲームでは快適に使える。



尚、このHP ENVY Phoenix 810-180jp/CTに使われているNVIDIA® GeForce® GTX760の性能というのは、メモリーが1.5GBである。このことから分かるように、小生(Syuun)自作機のグラフィックNVIDIA® GeForce® GTX660(2GB OC版)のBenchmark数値より落ちる。

その一方で、他社製の「NVIDIA® GeForce® GTX760(メモリー2GB~4GB)」がBenchmark時に80℃~程度になるのに対して、68℃と非常に発熱が少なく一日中ゲームをしていても安心して使えると思われる。
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HeavenBenchmarkでは、この「NVIDIA® GeForce® GTX760」がNVIDIA GeForce GTX 660並であることを示している。




以下にHeavenBenchmarkVer4.0の計測参考値を示す。

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HeavenBenchmark4 FPS(当サイトでの測定結果)
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 ・・・・NVIDIA® GeForce®GTX680(44.3~46.7)

(神の世界****)
40*****
 ↓
30****重いゲームでも快適
 ↓‥‥‥‥NVIDIA GeForce GTX 660(29.1~30.5)※
 ↓
25‥‥‥‥ELSA GLADIAC GTX 560 Ti mini(24.9)
 ↓‥‥……玄人志向・GF-GTX560-E1GHD/SHORT(22.0)
 ↓
20****軽いゲームなら快適‥‥玄人志向・RD-HD6870/OC(20.8)※
 ↓‥‥‥‥SAPPHIRE VAPOR-X HD7770 GHZ EDITION(19.4)
 ↓
15‥‥‥‥玄人志向・GF-GTX650-E1GHD(14.9)
 ↓
10・・・・NVIDIA GeForce GT 750M(10)
 ↓・・・・NVIDIA GeForce GT 740M(6.4)


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OCCTによる
HP ENVY Phoenix 810-180jp/CTの筐体冷却性能
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OCCTによる負荷テストをオートで1時間行った。
結果は、CPUの場合最大64℃でありデータを見る通り50℃代で推移した。これは、やはり水冷クーラーの効き目が大であると共に筐体の冷却性能が高いことを示している。
(但し、冬で室温が低いことを考慮する必要がある。)




又、使われているCPUは「K」の付かない無印の「インテル® Core™ i7-4770 プロセッサー」であるために、Ivy BridgeのCPUと違い少しでも自動的にオーバークロックしない。



メモリーの消費は、Windows8.1になって今までより多少多く使えるようになったことを示しているが、実体は不明。


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SDカードスロット
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高速UHS-Iに非対応




      
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HP ENVY Phoenix 810-180jp/CTを使ってみての感想
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HP ENVY Phoenix 810-180jpの特徴は、まずその高性能の冷却を可能にした特殊な筐体冷却性能がある。こういう作り方というのは自作PCでは真似が出来ない。
又、マザーボードに・インテル® Z87 Express チップセットを使ってオーバークロック(OC・保証外)を可能にしている。
一般的なBTOパソコンがOC非対応である安いIntel® H87 Express Chipsetのマザーボードを使っているのに対して、高性能マシンのベースともなるので対照的である。

実機で使われているグラフィックカード-NVIDIA® GeForce® GTX760 (1.5GB)は、多分性能を落としたディ・チューン版ではないだろうかとBenchmarkから思われる。
より高性能のBenchmarkを望むのであればCTOでNVIDIA® GeForce® GTX 770を選択できる。但し、差額は同様なグラフィックカードが買える金額の追加になるのはBTO、CTOの常である。
その他、デスクトップパソコンで便利なのが「内蔵無線LAN 」である。
CTOで追加できるのが「IEEE 802.11a/b/g/n + Bluetooth 4.0 / IEEE 802.11a/b/g/n/ac (Draft) + Bluetooth 4.0」この2種である。

(小生の自作パソコンでは、わざわざ内蔵無線LANを使えるマザーボードを選択して使っている通り今や有線LANは特殊な場合であろう。)


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自作パソコンとメーカー製パソコンとの違いの感想
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2014年の正月に昨年秋に組み上げていた自作パソコンに、OSをインストールして使えるように完成させた。
自作パソコンというのは、すべてのリスクは自己責任であってパソコンがうまく起動しなかったりしても自己解決しなければならない。
特に部品を購入して1週間以内にPCを組み上げて、部品のエラーが出ないかどうかを確かめないと不良部品の交換もままならないことが多い。
不良品が出たら泣き寝入りになったりすることを考えれば、組み込みの物理的な問題は別としてOSをインストールして正常に動くまでは冷や冷やものである。
実際にどんな自作パソコンを組み立てても必ず何かの不具合又は、手順ミスがあってまともに動くようになるというのには時間がかかる。
正月に完成させた自作PCの場合、マザーボードのBIOSの初期エラーとキーボードの選択間違いで、BIOSに入れずにOSをインストールして事実上失敗している。

こんなふうな心配をしなくて済むと言うのがHPなどのメーカー製パソコンである。
自作パソコンの場合、無理して部品を飛ばしても自己解決しなければならないのは上述の通り。
しかし、メーカー製パソコンは3年間保証を付けることもできる関係から、何年かは異常なく使えるという前提に立っている。
そんなところが違うと言えば違う。

従って、こういうふうに小綺麗(ぎれい)につくられて、多少高性能を犠牲にしても安定性を求める向きには最適かもしれない。

尚、ショップブランドのBTOパソコンもBIOSやドライバーが独自BIOSだったりして、事実上改変はできない仕組みであることは忘れてはならない。
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