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書道家Syuunの忘れ物

趣味のパソコンやカメラの実機レビュー、書道展の情報発信、CyberLink MVPなのでYouTube配信をしています。

「大井美津江書道展」を見る

2008-09-07 15:15:25 | ちまたの噂・雑記事
「大井美津江書道展」‥‥8月29日から31日まで、前橋駅から5分ほどの前橋市文化会館・大展示ホールで開催された。
今回、テーマとして『いのち』として、「いのち」という言葉を色々な書き方で書いている。



大井美津江先生と言えば、実は群馬県書道界ではナンバー2に位置する。
(社)群馬県書道協会・副会長にして、ぐんま女流書道協会会長
当然のことながら、毎日書道展審査会員であり、書道芸術院では常任総務・審査会員‥‥‥その他肩書きを書き連ねると書ききれないと言うような人物。
まあ、それであと何年か後には群馬県書道界のナンバー1になるだろうと誰もが予想する人物でもある。
‥‥てな訳で、初日の29日から大盛況であった。
小展示ホールの篆刻協会展もその煽りかで、初日から篆刻の指導で大わらわ。
今年、読売書法展で秀逸の副会長・大貫北泉先生も大汗であった。
さて、大井先生の個展は、写真を見ても分かるように「読めない書」、要するに「前衛書」「墨象」と言っているものである。



中には、近代詩文や漢字、かなの小品もあるが、大作はすべて前衛書。
こういった前衛書の場合は、「絵」と同じで見るのが楽で、観覧者はどうやって書いたのだろうかと詮索をするばかりである。
それにしても、こういう前衛書を書くには、巨大な筆や、長峰、短峰などの筆を自由に扱えないと全く書けないと言うことが如実に判り、いささか「唸る」部分もある。



そしてこの展示で面白いのは、大作の強い強烈な作品と共に、わざと「弱々しい」小作品で埋めて全体として作品を目立たせている事だろう。
何でもそうだが、強烈な凄い作品ばかりでは、見る方が疲れてしまう。
時として、休む作品も欲しいと言うのが展示の妙だ。
もっとも、今回は「花」の作家とのコラボだったと思う。



東京から見えた馨香会所属の先生(毎日展審査会員・会員)と大井先生。

こちらは、篆刻協会展


夕方5時から、新前橋駅前のウェルシティという場所でレセプションがあった。
多分、200名は出席したののであろうか、出席者は、遠くは青森、宮城、富山から、関東でも千葉、東京など各方面からの来賓としての出席があった。
不肖小生も末席の来賓という事で参加させていただいた。




挨拶は、(社)群馬県書道協会会長・水谷龍雲先生。
レセプションは、大井先生の趣味であるフラダンスあり、夫君が登場して何やら結婚式の披露宴のような雰囲気になったりして‥‥と言うところだが、ケーキもコーヒーも出なかったから結婚式でもあり得ない。

書道界にいると、夫婦で書家というケースが多くて、同じレセプションで紹介されることがある。
するとなるほどそうか、と納得するもの。
しかし、実際は、夫君、細君というという本人の後ろで、「見えない人物」を姿を見ることは少ない。
実際、あの篆刻の亡小林先生の様に未婚の人も多いから尚更である。

いずれにせよ、我が家では夫婦は結構別行動を取ったりするから、うちが特殊なのか。
但し、互いを束縛すると衝突するからある程度離れていた方が、協力して貰うときにはやりやすいというものだ。




左は、(財)毎日書道展・評議員の浜田先生、中は、審査会員の新井先生、右は、元評議員で今参与香川先生。

メーカー名 : RICOH
機種 : GR DIGITAL 2
変更日時 : 2008:08:30 18:55:17
露出時間 : 1/30秒
レンズF値 : F2.4
露出制御モード : プログラムAE
ISO感度 : 125
レンズ絞り値 : F2.4
対象物の明るさ : EV1.8
露光補正量 : EV0.0
開放F値 : F2.3
フラッシュ : 発光
レンズの焦点距離 : 5.90(mm)

2008/09/27 修正。

各種・学生展に思う訳の分からなさ

2008-08-12 18:11:15 | ちまたの噂・雑記事
昨日、(社)日本書芸院から広報紙が送られてきた。
「伝統と創意」「書くよろこび」第3号。
昨年は、5部ぐらいあったが今年は規定通り1部。別どういう事のないインタビュー記事など。
めくって行くと、昨年の「第12回 全日本高校・大学生書道展」という記事が目についた。
いわゆる「高大展」と略されているものだが、よくよく見たら読売書法会の主宰ではなかった。
この(社)日本書芸院と読売新聞社の主催。
回数として13回目だから小生などよく知らぬのも仕方がない。
それに、(社)日本書芸院からして、大阪の団体だ。



この展覧会というのは、毎日書道会が毎日新聞とともに「書の甲子園」(第17回目)と大阪で高校生向けに開く対抗の書展という位置づけなのかも知れない。(出品料無料)
但し、毎日の方は、「国際高校生選抜書展」で大学以上は、毎日展の本展のU23。
以前の記憶では、毎日展の会員の上がれるのは、「一般公募」で出品と思っていたら、いつの間にか「公募」に置き換わって、U23での賞も有効になっている。
だから、U23で出品するというのは結構有利と言うことになる。
又一方、「書の甲子園」は、大学推薦入学に対応するために、「成績証明書」を発行している様である。(出品概要)




書道というのは、団体出品だから、出品する展覧会に何やら「縁」がないと出しづらい。

従来からは、全国学校書道連盟主催「全国学生書道展」(東京都美術館)というもう六十数回を数える「半紙」の書展がある。
これは、小学校から高校までだか、実はこの書展は「毎日系」。

もっとも、今では「毎日全国学生書道展」というものがあったり、地方では「教育書道展」というものがあったり学生書道の団体というものは訳が分からない。
しかし、元々の毎日書道展から分離した読売書法展関係としては、「学生展」がないというものは都合が悪かったのではないだろうか。

いずれにせよ、このような展覧会の優勝校などを見てみると、当然毎日系、読売系とはっきり分かれるから実に面白い。
だから、毎日系から見ると、全日本高校・大学生書道展などに登場する高校などは、初見というものばかりである。

展覧会も、大都市に住んでいると「県展」「市民展」というものはないから、全国展に集中できるというもの。
しかし、地方だと総出品点数3000点弱などいう展覧会などかあったりして、結構地元の展覧会に精力を使うものだ。
そして、そんなところでは市民展でも「書」だけで600-700点もあったりして二つの展覧会だけで精一杯という事になりかねない。
まあここで少し戯れ言を言うと‥‥
「伝統書」など、練習と称して展覧会出品作品を一反・100枚程度書くのは珍しくない事になっている。
特に読売系などのように、師匠の文字と寸分違わぬものとなると、コピーが100枚も出来ることになる。実は、この寸分違わぬコピーをあちこちの展覧会に使い回すと言うことがある。
例えば、一番良く書けたものを毎日展次に、県展、市民展、社中展‥‥こんな具合。
少なくとも、展覧会周りをしていれば時として気が付くこともある。
もっとも、毎日系は創作中心だから、ほとんど気が付くことはない。

会員賞受賞作家による揮毫会その5・増田桂子先生刻

2008-07-30 16:28:10 | ちまたの噂・雑記事

会員賞受賞作家による揮毫会その5

増田桂子先生 刻

会員賞作家による席上揮毫は、最後の増田桂子(茨城)先生による刻字の手順を踏んだ模範だった。
刻字というのは、その刻する方法など、どのようにするのか、又どんな表現をするのかと言うのがという部分で、色々な種明かしがされた。



初期の原稿作りから、板に掘り始める。初めは粗彫りで垂直に刀を入れている。
それにしても、木槌が丸いとは知らなかった。
その後、最終的に文字の部分を掘るのであるが、刀を重ねて掘らないと言うのがミソだそうだ。
円く輪郭を掘ってしまうと、その文字の力強さが表現されないという。



この写真は、金箔を文字の部分に貼る作業の前段階で、金箔がつくところに接着剤としてカシュウ(合成漆)を指で塗っているところ。
29日刻字の先生に色々聞いたところ、下地のカシュウの色を変えて文字の表現をする事もあるとか。



これは、実際に金箔を貼っているところ。金箔を蝋を塗った紙に移し取り、貼る大きさに切って押しつける。
その後、刷毛で撫で回すことによって、その下の色が出るという。



そして、仕上がったものを見せている。
床に、4段階の作成過程が置いてある、席上揮毫とはいえ、相当の準備と手間が掛かったのではないでしょうか。
ビデオを撮っている人はいませんでしたが、こういうものこそVTRに撮って残しておくべきものでしょう。



最後に、仕上がった作品。
実際ここで制作したのではありませんが、こういう風になるというものでした。

全く貴重な体験でした。

今回の席上揮毫を見て思うのは、篆刻、刻字が入念な準備をしてきたのに対し、書くだけの漢字部門の先生が「席上揮毫」の何足るか分かっていないのではないかと思われた。
それは、「席上揮毫」というのは、一つのパフォーマンスでその演技を見せると言うことに主眼を置くと言うことである。
そのように見てみると、漢字の先生は只、書いてみてその作品を見せると言うことだけに専念して、見せるという部分では不足だった。
前衛書は「種明かし」し過ぎで、作品に対する意外性というものが失われてしまったのが「どうも」‥‥なのだか‥‥
一方、あの真っ黒な作品を筆一本でさっと書かれたら、小生としても「タダ納得するしかなかった」のではないかと思う。
そして、このような席上揮毫では、微妙な部分でその先生の字が上手いというのは別として‥‥書に「どこまで造詣が深いか」という部分が出る。
それから、書家としての本質が分かってしまうのは実は恐ろしいことなのだろう。


毎日書道展・陳列替終了・陳列部解散

2008-07-29 23:09:58 | ちまたの噂・雑記事
7月29日で後期展の第二部の陳列を終了した。
後期展は、漢字部門以外現代書が多い関係から展示点数が少ないために、相当楽な感がある。
しかし、通路に面しない部分に展示されたものは二段掛けされて、遠くから見上げないと見えない作品も多い。




この後期展になってから、陳列の「お手伝いの先生」は、15時解散と言うことになり、懇親会に出ない人は早々に帰れることになった。
そして、懇親会は、前回同様に17時の設定だった。

ところが、作業手順が早く終わると言うことで16時30分からハートイン乃木坂で行うことに急遽変更された。
毎日展の、国立新美術館の陳列は、毎回試行錯誤と言うことになる。

来年は、今年より順調に行くのかも知れない。

お昼のお弁当は、前回同様の幕の内と牛ヒレ肉弁当((株)グルメ杵屋・製)だった。
今回も同じ牛ヒレ肉にしたが、冷たいと美味しくないというか、肉以外はあまり良いものが入っていない。
幕の内の方が良かったかも。
以前は、カツ丼弁当などもあったが、評判が良くなかったのか。

今日の作業は、めどが付いてきたのが14時頃、15時には業者による陳列待ち以外終了。

早く終わったので、陳列終了後の毎日書道展幹部による点検も終わってしまったと、懇親会の時に陳列部長が披露していた。‥‥‥それで、30日に予定していた副部長以上の点検はなし。
撤去は、最終日に業者がするというので、陳列部はこれで解散と言うことになった。

お陰で、懇親会の最後まで参加出る事になった。(5時30分まで)
途中で帰ると、最後にどんな料理が出たか分からず仕舞いだった。
夏休みになると、夕刻臨時列車が運行されて帰りが楽になるから大助かりだが、18時を回ると通勤で混雑するのは同じ。

長かった、毎日書道展も小生などは陳列終了と共に、もう終わってしまった事になった。
結局、7月は10日間陳列その他で上京。その上、始めの幾日かは疲れが出た感じがあった。

但し、「チーフ」を都美でしかしなかった関係から、随分と楽だった。

そして、来年の陳列は又パターンの改善になり、前後期入れ替わるからやってみなければと言うことではないだろうか。
明日の30日から、やれなかった作品作りや、溜まった仕事、すべき義務など疲れたと言っていられないことになった。

そして、いろいろストレスも溜まって、ある先生は旅行に行きたいと言うが、今年は既に行ってしまったからどこへも行かない夏休みに突入する感じがある。

会員賞受賞作家による揮毫会その4・金竹秋苑先生揮毫

2008-07-29 22:20:30 | ちまたの噂・雑記事

会員賞受賞作家による揮毫会   その4


金竹秋苑先生 揮毫

毎日書道展の席上揮毫会も前衛と刻字を残す頃になると、ますます観覧者が少なくなりました。
皆さん、自分が勉強していること以外は興味がないのだと言うことが良く分かります???

多分??、そうではなくて近県の先生なので、観客動員が済んで帰ったと言うことでしょうか。
なんと言っても、小生などの毎日書道展の会員でさえ、席上揮毫がいつ誰がするか会場に行かなければ知りませんでした。
だから、残っているのは本当の観覧者なのかも知れません。

本当‥‥これからが面白くなるところ。
漢字の条幅を書いているところなど見ても、何も面白くないのは良く分かります。
何と言っても、間近に見るわけではないですから、良く分からないのが真相。
今日29日は、毎日書道展の最終陳列替えでした。
そこで、「前衛」の先生にいくつか質問してなるほどと思わせる言質を得てきたところです。
追々そこで聞きかじったことも追加して、批評してみましょう。



何やら刷毛のような大きなものを持ち出しています。
これが何か分からなかったのですが、デジカメ画像を200%拡大してみると、なんと50本もの筆を板で挟んで作った連筆のようでした。
こんなものなら、一見素人でも作れそうですが、多分特注品でしょう。



持っている箱の様なものは、ダンボールにビニールを敷いた様なものらしい感じがしました。
そうでないと、重くて持てません。



書き方は、力を入れずになぞるような感じ、この力のいれ具合が熟練を要します。



第2作目は、大きな筆を持ち出して、ゆっくり紙をなぞるように、筆を押しつけないように書きます。



非常にゆっくりと書きますので、拍子抜けですね。




ここで何と書いたか分かりますかと問うています。
私には分かりませんでしたが、淡々とした書きぶりに実は迫力、「気」は感じられませんでした。
ここで、紙を見ると全て「揉んである」、くしゃくしゃにしてシワをつけてあるのが判ります。
これが、白く残る部分の秘密です。
そして、強く筆を当てるとシワが伸びてしまい、真っ黒になるので強く筆入れる部分と白を残す部分の力のいれ具合が難しいと言うのが分かります。

感想としては、全て裏の種明かしを見せてしまったのかという「感」です。
その上、墨が早く乾くように、墨に水性塗料(ポスターカラー)を入れているとまで暴露してしまいました。
色々な先生の話を聞いて、私が考えるには、あのような道具(筆)を作れば、誰でも同じようなことが出来るという‥‥‥拍子抜けでした。
手品の種明かしをすると「なあ~だ」と少しも面白くありません。
こういう作品の種明かしというのは、作品に対する興味を半減するのではないかと思います。
ある先生は、席上揮毫会でどうやってあんな線が書けるのかと疑問に思っていたら、「なあに、それ専用の筆」を作ってあったとかと話してくれました。
かって、香川峰雲先生曰く‥‥と聞いた話‥‥前衛は、書くところの種明かしはしないものとか。
思うに、誰もが使う普通の筆を使って、絶対の自信を持って、誰にも出来ない作品を書く先生でない以上、種明かしはしない方がよいのでしょう。
但し、見ている我々にとっては、「手品の種明かし」は非常に有意義でしけれど。

会員賞受賞作家による揮毫会・長澤幽篁先生揮毫・卯中恵美子先生刻その3

2008-07-28 18:23:47 | ちまたの噂・雑記事
会員賞受賞作家による揮毫会2人目は、長澤幽篁先生揮毫。
解説者の説明によると、1作品の揮毫と言うことであったが‥‥‥



こんな感じで、淡々と揮毫。



周りの感じは、こんなもので揮毫会という感じがする緊張するもの。
1作品と言うことだったが、司会の強引な都合で二作目のもの。
どうやら、傾向の違う作品を二つ書くと言うものが設定されていたようだ。
ここで、筆は「明石」先生の墨、筆を借りたようである。



そして、書き上がった作品。




多字数の紙が緑色をしているのだが、これは「竹」を使った紙だそうだ。

次は、卯中恵美子先生の篆刻による刻。



中央に、テーブルを設置して印を刻している。
写真では、引き刀、押し刀とかで刻していると「稲村先生」が説明する。
兎に角、印を刻する方法というのは、人によってやり方があって、一概にこうすると言うことは出来ないと説明。
尚、白文の半分を仕上げてきてあって、あとの半分をここで刻するという。



こんな感じで、カメラが寄っている。実際どんな感じなのかよく分からないと言うのが本当。
又、周囲が見えているとおり、観客は半分程度に減り最前部の椅子にも空席が出来た。



鈐印(けんいん)しているところ。
印辱は使わず、下に硝子板を置いているという。
印泥は何を使っているかとの主催者側の質問で‥‥‥。
印泥の種類は答えなかったが、箱を見せて明るい色が最近の傾向であるとのこと。
印泥の箱を見るところ、紺色の箱に「高式熊印泥」と書かれていたように見えたが、なぜ「式熊(しきゆう)」と言わなかったのか不思議なものだ。



印面を割ると言うことを結構していたようだ、仕上げるにはあと補刀が必要とのこと。



印を刻するときは、結構静かなところで刻すると稲村先生は説明していたが、実は稲村先生は雑談的に話し続けだった。

すると、正面の席から結構お年の人が「声が割れちゃってうるせえんだよ」と突然発言。
言い方も驚いたが、その声の調子が書道関係に係わるものとして聞いたことがないような「いやな」感じだった。
稲村先生は、直ぐ後ろを向いてボリュームを多少落としたようだが、大して変わらなかった。

毎日書道展の席上揮毫など大方書道に興味があるか、書道関係の人が多いと思うのだが、色々妙なことがあるものだ。

会員賞受賞作家による揮毫会・明石幸子先生揮毫・毎日書道展 その2

2008-07-27 23:26:32 | ちまたの噂・雑記事


会員賞受賞作家による揮毫会に先立ち、5人の有志によるパフャーマンスがあった。



作家は、漢字部、大字書部、近代詩文書部などの審査会員、会員、会友の皆さんということで、色々なイベントに出没してパフォーマンスをするという。何か武田某氏に対抗すると言うのだろうか。



この後、裏を返して緑のペンキで別々に、別のところを書いて組み合わせ「森林」という文字を書いている。



ピニールは、墨が飛ばないためと言うことらしかったが、そんな派手にというか、乱暴に書いていなかった。

さて、第1回目は、埼玉の「明石幸子先生」の揮毫で始まる。



広く空いていた、前側に来たら、なんと全く見えない。
妙な書き方をするというか腰に手を置いてか‥‥‥
確か西林先生は、そんな不安定な感じでは書かなかった。
それにしてもお付きの二人の男性の邪魔なこと。
手本と墨を少しずつずらしながら事実上、両側をブロックしている。まさか、会員賞の作品をそんな風に書かなかったと間違いなく確信するが、席上揮毫でこんなのは初めてであった。
墨を持って貰ったり、手本を持って貰ったりするのは余計ものだろう。



それだから第1作目はほとんど見えなかった。

第2作目は、主催者の業務用カメラの横、明石先生の関係者と思われる男性がビデオを撮っていた脇の隙間から、何とか写せたと言うところ。
それでも、こんな風に「何やってるのだろう」という風景だ。



最後に鈐印しているところだが、よく見てみると「爪」で紙の表面を擦っている。
なかなか、良く分かっていらっしゃる先生で、こんな細かいところに本質の「技量」が現れるものである。

この後、押しのけられたから写真は撮れていない。



これが、完成作だが椅子の後ろ、後方からだから全景が取れていない。
少字数は、専門ではないから良く書けていないが、席上揮毫で時間に追われて上手く書ける方が、不思議なくらいだ。
玄潮会の鈴木龍峰先生が、席上揮毫をしたとき。
本来の作品の半分の実力も出ないと言っていた。

それにしても、返す返すも残念なのは、邪魔な二人の介添人だった。
写真を整理していたら、突き飛ばした人達が写っていた。



改めて、写真を見るとかなり後ろから、子供と二人。
全く、妙な連中だった。

会員賞受賞作家による揮毫会・毎日書道展 その1・突き飛ばされる

2008-07-26 23:30:01 | ちまたの噂・雑記事
7月26日は、第60回毎日書道展のイベントの一つである、後期の「会員賞受賞作家による揮毫会」が国立新美術館・講堂で13時から行われた。


揮毫者は、写真の通りで今回は篆刻や刻字など中々見られないことを行った。

13時に新美術館に行くというのは、実は結構大変だった。
なぜかと言えば、午前中一杯、江戸東京博物館で行われていた「北京故宮・書の名宝展」を見てきたからだ。
この展覧会の目玉は、「蘭亭序」だった。
この「蘭亭序」というのは、以前出光美術館で何点か見た記憶があるが、今回の「蘭亭序」の保存状態は非常に良かった。
こういう事を言って良いのか知れないが、元本より印刷の方が余程立派に見える気がする。
なぜなら、印刷は同じ墨色でくっきりと文字が見えるが、原本は墨色が違うのである。
微妙な擦れ墨色の違い、経年変化と言ってしまえばそれまでだが、原本か出来た当時は、印刷の様だったのかも知れない。
さて、新美術館・席上揮毫。
13時もう会場は一杯で、中央に高さ15センチぐらいの舞台が作られ、廻りに椅子の後ろに人垣という感じだ。
最初は、5人によるパフォーマンスから始まり、漢字の明石先生から席上揮毫をされた。
明石先生は、社中のお手伝い2人に墨と手本を持たせたから、紙面の両側をガードする感じてよく見えない。
それで、横からカメラを出してのぞき込んだら、いきなり後ろから「鬼のような面相」をした若いお母さんに突き飛ばされた。
「当然無言」。
後ろにいた小学生の男の子の顔の前にはみ出したようなのだが、背の低い子供だっら前に出して見させるべきだったろう。
長澤先生の時、一番前でビデオを取っていた人が退き、そこにその男の子が入ったが、長澤先生の席上揮毫が終わったら帰ってしまった。
その後の、篆刻以降は、後ろに立つ人があまりいないくらいまで減り関係者というか、揮毫者による動員が掛けられたのがありありと分かった。



それにしても、突き飛ばした婦人(30台後半)は、A先生の関係者だったのでしょうか。
毎日展にしては、結構荒っぽい人物がいたものだ。

毎日書道展・国立新美術館・陳列替え終わらず 第3巻

2008-07-23 16:58:18 | ちまたの噂・雑記事

7月22日は、国立新美術館の後期の掛け替えで、かなり全面的な掛け替えになった。
これは、8日の大変だった陳列を考えて、相当覚悟していったら、一部屋あたり十数点少ない。‥‥となると陳列の工夫も大分楽である。
なんと言っても、3段掛けになった前回までのように、どのように陳列するか頭を悩ませなくても済むというものだった。


だから、今回は二段掛けになったのは不運としか言いようがない。
しかし、前衛、少字数という作品は上に上がることが多く、なるべく2×6などの大きな作品にして下に展示される努力をしなければならないだろう。
それで、なんと15時には「お手伝い・委員」の人は陳列終了。懇親会は17時からいつものところでと言うことになった。実際、あと二時間どのように時間を潰すかと言うものだが、1階から3階まで見て回れば何とか1時間半ぐらいは時間がつぶせた。
それで、懇親会には思ったより多くの人達が参加した。
それにしても、2時間は待ちくたびれた。
東京都美術館のように16時半にしてくれると、17時過ぎには新幹線に乗れて、ラッシュに合わないのだが。
それで、帰りは必ず指定席券を買っておかないと座れないと言うこともある。
陳列で疲れて、新幹線で立って帰るなど想像しても嫌になるものだ。



それにしても、前衛作品の中にはよく分からないものがある。
一方自分の作品を見たら、紙を多少額(1センチ)より小さくしておいたら、なんと白の紙で縁取られて、妙な空白が空いてしまった。
普通、こういう場合額縁のように色紙を回して、妙な手を加えないものだ。
お陰で、遠くから見たら妙な作品となってがっかりだった。


「春敬の眼」珠玉の飯島春敬コレクション・毎日書道展・東京都美術館・撤去終了

2008-07-17 23:06:31 | ちまたの噂・雑記事
7月17日、午後14時30分東京都美術館で行われた・毎日書道展の内の「地方展」である東京都美術館の部が閉幕となった。
国立新美術館は8月3日までまだまだ続くのだが、関東展以外の作品の大部分は撤回となった。
集合は14時と言うことなのだが、こんな時こそと朝早くいつも通りにて出て、国立新美術館に出かけていった。
新宿廻りで行くと恵比寿から近いと「駅すぱあと」の検索が出たので、恵比寿から「日比谷線」で「六本木」に行くことにした。
実際行ってみると、「六本木」駅から国立新美術館は結構遠い。特に、地下鉄から地上に出ると「方向音痴」になるからどちらの方向へ行ったらよいのか分からないものだ。
以前、「大江戸線」の「六本木」駅はミッドタウンの中に出たし、今度は、ミッドタウンの大部先だった。
本当に何やら美術館に着く前に暑さでやられてしまう感じがあった。
毎日書道展の会員賞と役員作家の作品を見て、会場の奥へ進むと‥

特別展示「春敬の眼」珠玉の飯島春敬コレクションがあった。



会場に入ると、「伝藤原行成」という仮名文字の紙切れが、立派な表装をされてずらりと並ぶ。
しかし、紙の色は黄ばみ、墨色はかすれたり、薄かったり結構保存状態が良くない。
その擦れて、又薄くなってしまった筆遣いを、ガラス越しに離れてみろと言っても無理がある。
中央のガラスケースは、まず硯‥‥‥
歙州硯からと言うところだった。
しかし、何やら始めの何面かは「新歙州硯」ではないかなという感じがする。
金星などが入ったものがあって、それなりに高価ではあるが‥‥‥。
その他、端渓硯、澄泥硯などの大硯などそこそこ圧巻ではあるとはいうものの、何か彫りが細密ではない感じがしたものがあった。
又、幻の硯というトウ河緑石。
高価な本物もあるようだが、白い色のものがあった。
しかし、「とう硯」には、「緑とう」と「紅とう」の二種であって「白とう」は、聞いたことがない。

考えられるのは端渓の一種の白色をした「白端」ではないかと思うものだ。
その他、澄泥硯‥‥‥細泥を材料にして作った陶硯の一種で早い言えば焼き物だ。

ところがどうしたことか、「刻んだ」「掘った」というものがあったり、石の原石の形をしていたり、明らかに石から掘ったもので、焼き物でないものが多かった。

そんなものを見ると、冗談は止してくれと言いたくなるが、展示する方が分からなかったのか‥真実は知るよしもない。

その他、印材は鶏血石の多数、田黄など‥‥鶏血石は本物なのか‥‥‥
何やら、硯を見ると玉石混淆の様で、小さくて良いもの、あまり見たことがないようなものというのは少なかった様な気がする。
実際、手にとって調べてみれば全く違った結果かも知れないが‥‥


昼に、今度は、上野へ急ぎ、金子卓義先生の遺墨展へと「森の美術館」へ‥‥
それから、東京都美術館へ行って、「日中女流書道家代表作品展」、と毎日展‥‥‥そんなこんなで14時。
講堂に集まって、手順を聞く内に今日は予定に入っている「懇親会」は、なし。
出席者は陳列委員だけだからなのかね。結局、2時40分から作品を下ろして、地区別に積む作業を開始、15時40分で終わった。
しかし、肉体労働だから結構汗が出る。のどからからで‥‥待たされて、16時に解散。
兎に角、暑いし足は痛いし、どこにも寄るという気分にもなれず、上野、秋葉駅周辺を回って東京駅へ。
早い新幹線だから、さほど席取りに冷や冷やせずに座れ、‥‥当然始発。
何やらようやく、やれやれ帰ってきた一日であった。
当然、帰ってきてから食事に出かけたが‥‥