使う理由は必ずある


日本のモータースポーツのトップカテゴリーS-GTではnismoや無限のパートナーシップ企業になっているので「MOTUL」のロゴをよく見かけるようになりました。
その日本法人の総責任者である「手島」さんがデイトナに来店してくださいました。

短い時間でしたが、凄く面白い話を聞くことが出来ました。
MOTULが総力を挙げ造っている300Vと、同じくMOTUL×nismoが造るnismoコンペティションオイルとの「差」の話し。
そして、その両者の特徴や開発ストーリー

簡単に書きますと、MOTUL300Vはオイル屋MOTULが「最高だ」と思えるオイル
nismoコンペティションオイルは、nismoがエンジン開発等の経験から得たノウハウを元にnismoが「最も欲しい」オイル
この違いが一番の相違点だそうです。
ちなみに300Vは自然なエステルの香りがしますが、nismo 2108Eには意図的に香りをつけているそうです。 
これはオイルマニアの人に「あ~この匂いって2108Eだ!」と一発で解ってほしいという思いがあるそうですが・・・ 「やまもと」にはやや難易度が高い話しです(笑)
勿論デイトナではこの2種 どちらも使用していますので特徴等は熟知していますが、開発の背景にある話は、実に興味深く楽しく聞くことが出来ました。


話題は変わってMOTUL社の営業スタイルの話しでは、MOTULオイルは「売る」のではなく「使ってもらう」と言う「差」の話し
これは、僕にも物凄く理解が出来たな~
これは我々も全く同じですがMOTUL製品も「どうか買ってください 安くします」
と販売する商材は実はほとんど0なんですね。

まあ、取り扱っている車(オイル)そのものが趣向性高い物と言うのもありますが、その中でも選りすぐりの一流の物ばかりを販売しています。 
「安いから買おう」とMOTULオイルを選ぶ人はいませんが、「値段は高いけど良い物だから問題無い」とか「価格は張るけど、内容を考えると決して高くは無いね」とオイル交換作業をオーダーしてくださるオーナーさんがほとんどです。

ちなみに値段の話になりますが
MOTUL300V 1L3,450円(税抜き)です。
nismo 2108Eは3,900円(税抜き)です。
ディーラーや量販店、ガソリンスタンドで一番安いオイルでオイル交換を頼んだら、300V 1リッターの値段も出せば普通にオイル交換1台分 つまり4Lのオイル交換ができるんじゃないでしょうか?
この差は簡単に理由がつきます 「壊れはしない」商品と「パフォーマンスが高い」商品の「差」

当然、この2つは価格も品質も比較対象にはなりもしませんので無理に売るような真似はしたくない。
だけど、本当の意味でのパフォーマンスの高さをその体で知ることができたら、誰も営業はしなくともオーナーさんの方から商品を求めに来る。
その時の為の、安定した品質であったり供給姿勢であったり、また商品知識であったりすると言う、非常に深いお話しを聞くことができました。

いろんな話をしていたら僕に
「デイトナって屋号は、やはりDAYTONAスピードウェイを意識したものですよね?」

と聞いてきましたので、

「勿論そうですよ 僕は根っからのZファンでして、これ(IMSA300ZXのモデルカー)に惚れて、憧れ デイトナ24時間レースを優勝で飾ることが出来た喜びの思いを自分の店の屋号にしました」 

とお答えすると

「いや~ 確か92年ごろだったかな? 私、海外赴任が多くて 当時、これ(IMSA300ZXのモデルカー)が優勝したレース Daytonaスピードウェイで観戦していたんですよ。 
今日、こちらにお邪魔させていただいて話をしていたら、昔の記憶がよみがえってきましたね!」 

ルート66をバイクを乗せて走った話等 夢のような予想外のお話まで聞くことが出来てお腹一杯になりました(笑)

人はどうかは知りませんが、僕には使うモノ、選ぶモノ 
何か どんな小さな理由でも必ず選ぶワケがあります。 
パフォーマンスが高いのも大切な理由だし
名前が売れているのも理由になるかもしれない 
営業マンが好きだから、と言うのも大切な理由かな

「貴方は全てが解っているんですね 確かな目でモノを見ることが出来る大切な人です」

ってニホンジン離れした「手島」さんが発したその一言が僕の胸に刺さりました。

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