VG30DETT オイル漏れ修理

S氏のZ32 TWIN TURBO
走行は12万キロ程度ですが、Z32初期型モデルですので約20年前の車両です。
それを大切に大切にメンテナンスしながら乗っていますが、さすがにオイル漏れの発生が多く、ざっと下廻りを見てもどこからオイルが漏れているのかが解らないほどオイル漏れが酷いので、今回は思い切ってエンジンを下ろして作業することを提案してみました。


今年は沢山のVG30を降ろしましたが、この車両が一番オイル漏れが酷いですね。
しかし、水廻りのメンテナンスはいいので錆の発生は少ないです。


エンジンをマジマジと見ますが。。。
結構な具合です・・・


オーナーさんの予算の都合もありますので、全部修理!とまでは行きませんが、できる限り予算内で良い仕事を行いたいので、エンジン本体のシール関係とパワーステアリングポンプの交換をするようにしました。


特にオイル漏れが酷かった箇所は、カムシャフトのオイルシールやカムカバー ガスケットでしたので、ヘッドを中心に徹底交換です。
同時にタイミングベルト類も交換
勿論エンジンマウントも交換
そしてクランクシャフトのシールも交換
おまけに水ホースも一部交換
・・・
キリがありません(笑)


この手の予算が決まった大作業は、妥協との戦い?みたいな所があって、「予算内でキチンと仕事をする」という現実と「ついでだから、コレも交換しておこう」という理想?の思いが交差します。
中途半端に終わらなくてもいいように、見積もりの段階である程度は対応できるように3万円程度のショートパーツ代としての予算をいただきますが、、、、
大体のパターンで一部サービスになるケースが定着しています(笑)


Z32初期型エンジンは、脱着作業が完了してもエンジンがキチンと始動できるケースは少なく、決まって「ボッボッボボボb。。。」と時間をかけてエンジンと搭載しても不調な場合がほとんどです。
その原因は古く固くなり青錆が出たハーネスが接触不良になり不調になることが多いので、2度手間3度手間にならずに済むように、ハーネスには「接点復活材」というケミカルを塗り組み込んでいきます。

すると・・・
1発でエンジン始動OKでした。
LLCを注入しながら各部点検 無事完成しました。

S氏は「いや~ もう車古いんで捨てちゃおうかな」なんて何時もトラブルの度に言っていますが、誰よりも大切にフェアレディZと向き合っているって知っていますよ。
良い状態を維持し続けることはとても時間もお金もかかりますが、今までどおりS氏のペースでZ32と歩いていけるといいと思います。
そのお手伝いをデイトナはやらせていただいていますが、僕達もできる限りの協力はやらせてもらいますので、状態の良いZ32に乗り続けてくださいね!!




« 日日是好日 amuse R1 TITAN »