第 5177回の「マイナス金利導入論」で1%の金持ちと残りの99%の2極化に触れましたが、そ の格差はますます拡大しているようです。
一体世界はどこへ行こうとしているのでしょうか。殆どの人は格差が無くなり公平な世界を望んでいるとは 思いますが、そうでもない人もいるのでしょうね。特に、1%への参入を夢見る人達。
Business Media 誠よ り 2013年11月21日
資 産1000億円以上の億万長者は世界に2170人――日本人は33人 (1/2)
2008年のリーマンショック以降、世界の経済はなかなか不安定な状況から抜け出せ ないでいる。それでもカネというものは、あるところにはある。しかもたっぷりと。[伊吹太歩,Business Media 誠]
世界最大の経済大国である米国の経済状況は、史上最悪規模の景気後退を脱して回 復しつつあるが、それでもまだ不安定な感は否めない。しかも失業率が改善したと一喜一憂しながらも、オバマ政権 は政治的なごたごたで政府の封鎖に追い込まれたり、債務上限の問題に足を引っ張られたりしている。
米国では2011年から、一部の富裕層 が富を支配しているといういらだちが表面化し、ウォール街を占拠するデモが発生した。富裕層である国民の 1%が、残りの99%の国民から怒りの矛先を向けられることになったのだ。
だがそれ以降も同国では格差が縮まるどころか広がっている。統計を見る限り、99%側の国民の所得は一向に増えていない。雇用は増えても、世帯年収は 2009年の水準を下回り、賃金が上がらない状況も問題視されている。
そんな99%の状況を横目に、1%側の 所得は順調に増え続けている。2012年の統計によれば、富裕層1%が米国における全所得の19%以上を占 めている。これは過去最大の数字だ。
結局のところ、カネはカネのあるところに集ま るのだ。それを如実に示す調査結果が最近発表された。
世界には資産1000億円以上の富豪が2170人いる
スイスの大手投資銀行UBSとシンガ ポールの調査会社が共同で行った「2013年億万長者動態調査」によれば、リーマンショック時から億万長 者、いわゆる「1%」の数は増加し、彼らは当時よりも2倍も金持ちになっていることが分かった。
報告書にははっきりとこう書かれている。「経済回復の道は簡単ではないが、超富 裕層の富は増え続けている」。ちなみに億万長者とは、資産が10億ドル (約1000億円)以上の富豪のことを指す。
この調査が興味深いのは、億万長者の「生態」をまとめていることだ。まず世界に は現在、億万長者が2170人いる。そして彼らの資産を合わせると、何 とその額は6兆5000億ドルを超える。2009年の億万長者合計資産が3兆1000億ドルだったことを考 えると2倍に増えているのだ。しかも過去5年で、億万長者の数は60%増えているという。…以下略
上位の4人は第 2481回などで取り上げた、ビル・ゲイツ氏やウォーレン・バフェット氏などのように一代で財 産を築き、寄付にも積極的に取り組んでいる人がいるようですが、やはりこの仕組みはおかしいですね。
世界を裏で牛耳っているマネーゲームの大元も沢山いるのだと思います。何度も書いて来たようにこうし た、マネーゲームを禁止しない限り、どうやっても、金を持っているものが有利です。
極貧の僻みもあるのかもしれませんが、余程の事が無い限り、99%から脱出して1%に入るのは不可能で しょう。
それにしても、お金と言うのはどれだけあっても満足できないのでしょうか。バフェット氏のような考えの 人ばかりなら、金儲けも平和で公平な世界を作り上げる役に立ちそうですが、そんな人は本当の例外でしょう ね。
やはり、今のグローバリズムやマネーゲームを見直さない限り、ますます格差は広 がり、世界は混沌としそうです。
世界の未来は暗いか!


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