第2753回の大日本印刷、第2755回のカネカに続いて又しても新しい太陽電池の話題がありました。
2007年4月5日 発表
非シリコン系太陽電池の省資源化製法を開発-大面積で高効率な太陽電池の量産化に期待-
独立行政法人産業技術総合研究所【理事長吉川弘之】(以下「産総研」という)太陽光発電研究センター【センター長近藤道雄】化合物薄膜チーム仁木栄研究チーム長、石塚尚吾研究員は、非シリコン系のCIGS太陽電池の薄膜製造時のセレン原料消費量を従来の10分の1以下に抑える製膜技術を開発した。これにより大面積で高効率なCIGSモジュールの量産化が期待できるようになった。
CIGS太陽電池は 光吸収層にCu(In,Ga)Se2(銅・インジウム・ガリウム・2セレン、以下CIGS)を用いており、光電変換層の厚さを数μmと薄くでき、しかも理論変換効率が単結晶Siを上回るので注目されている。変換効率の高いCIGS薄膜の製造には多元蒸着法が有効であるが、この方法ではセレンの利用効率が低いために技術的な製膜制御やコスト低減が難しく、産業用途には不向きとされていた。今回、蒸気セレンをラジカル化して反応活性を高めることによって、従来のセレン蒸着法に比べてセレンの利用効率を10倍以上向上させることに成功した。・・・以下略
技術的なことは良く分かりませんが、今までセレンの利用効率が悪かったものを改良してコストダウンに成功したと言うことのようです。もともと変換効率はシリコン系以上だったとのことですからこれが実用になれば大幅なコストダウンになりそうです。
このところ、こうした新しい製法が矢継ぎ早に発表されていますが、一日も早くこれらが実用になることを期待したいものです。
兎に角、国の政策が貧しくて停滞している日本での太陽光発電の展開を加速させるには、太陽電池のコストダウンに期待するしかありません。日本中の屋根で太陽光発電をする為にはもう時間はありません。技術のブレイクスルーに望みを託したいものです。
期待できるかな!