DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

長谷川、よくやった!(WBCスーパーバンタム級)

2016年09月20日 02時29分09秒 | 世界ボクシング
先週16日・金曜日、エディオンアリーナ大阪で行われた試合結果です。
WBCスーパーバンタム級戦:
挑戦者長谷川 穂積(真正)TKO9回終了 王者ウーゴ ルイス(メキシコ)

*本当に長谷川はよくやりました。この日のメインを務めた山中 慎介(帝拳)も素晴らしい試合内容の末、ライバルをKOしています。ボクシングファンにとり、まさに最高の夜だったのではないでしょうか。

この試合は前王者となるルイスが9回終了時に降参(正確には10回開始時のように思います)。長谷川が2011年4月にWBCフェザー級王座から転落して以来の世界王座を獲得。同時に世界3階級制覇達成を遂げています。

9回終了時までの採点では、2対1(87-82、85-84、84-85)で長谷川が若干有利と出ています。しかし私(Corleone)にはほぼワンサイドで長谷川の試合だったように見えました。5回、9回と長谷川は危ない場面に遭遇しましたが、この日の長谷川は、久しぶりに本来のボクシングを取り戻しました。

2010年4月にWBCバンタム級王座から陥落して以後のボクシング自体が、長谷川本来のボクシングから脱線していたのではないでしょうか。確かに必要な時に打ち合うことは重要です。実際に打ち合いに勝ったためにこの日の勝利があったのですから。しかしフェルナンド モンティエル(メキシコ)に敗れて以来の長谷川のボクシングは、打ち合いに意識が傾きしすぎていたのではないでしょうか。

そんな無理な打ち合い戦から生き延びてきた長谷川。その反動からか、この試合の長谷川のボクシングは本当に素晴らしかったですね。フットワークにはスピードがあり、足の動きは自由自在。左のパンチは上下に打ち分け、とくに6ラウンド以降のそのパンチの命中率はグッと上がりました。攻撃ばかり目が行ってしまいがちですが、左のガードも試合を通じてしっかりしていました。右構え対左構えの選手が対戦する場合、バッティングは起こりがちになります。長谷川もバッティングにより負傷しましたが、先に負傷したのはルイス。全てが長谷川のためにあった試合だったといって過言ではないでしょう。

しかし何ですか、この試合の第9ラウンドは。ルイスのパンチでダメージを負った長谷川がダメージを負いますが、果敢に猛反撃。逆にルイスを追い詰めていきましたが、会場全体までもを自分の味方にしてしまうんですから。年間最高試合の候補の1つに挙げられることは間違いないこの試合。第9ラウンドは、年間最高ラウンドになるのではないでしょうかね。


コメント (1)
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