DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

ベルチェル、まずは暫定王座を獲得(WBOスーパーフェザー級:暫定王座)

2016年03月25日 01時33分54秒 | 世界ボクシング
今月12日、メキシコで行われた試合結果です。
WBOスーパーフェザー級王座決定戦(暫定王座):
ミゲル ベルチェル(メキシコ)TKO6回1分55秒 ジョージ ジュップ(英)

*ベルチェルの試合を見たのは今回が初めてになります。6ラウンド、僅か17分弱の感想になりますが「好選手」という印象を受けました。少々褒めすぎかもしれませんが、そのスタイルは元3階級制覇王のフェリックス トリニダード(プエルトリコ)に似たものを持っています。固いガードから、こまめに力強い左ジャブを放つ。接近すれば左のショート・フック、左右のショート・アッパーで相手にダメージを蓄積させていく。それらのパンチに加え、左右のボディも忘れません。プレッシャーのかけ方もトリニダードに似てすり足気味。上体も突っ立っておらず、ボディーワークを忘れていません。

ちょうど2年前になりますが、キャリア唯一の敗戦を喫しています。コロンビアのルイス フローレスというライト級を主戦場にしている選手に99秒でTKO負け。まあ、甘い見方かもしれませんが、初回KO/TKO負けというのは大体が交通事故的なもの。ベルチェルにとって貴重な経験だったと見るのが妥当ではないでしょうか。

本来ならこの日、正規王者ローマン マルティネス(プエルトリコ)に挑戦を予定していたベルチェル。幸運な事に興行自体は中止にならず、代役選手ジュップと暫定王座を争うことになりました。

ジュップも頑張りを見せたのですが、結局は「あくまで代役」で終わってしまったこの試合。24歳の上昇気流に乗るメキシカンが常に試合を組み立てていくことになります。


(ジョッピも頑張りますが...)

力強い左で英国人をコントロールしていくベルチェル。4回中盤に放たれた左ボディーでジュップの動きを止めます。そしてその回終了間際、左右のアッパーでこの試合初のダウンを奪ったベルチェル。同じパンチで5回終了間際にもダウンを追加します。


(ライバルを攻め立てるベルチェル)

最終回となった6回、ボディーが効いていると見て英国人の腹部に攻撃を集中するメキシカン。最後は左アッパー一発で3度目のダウンを奪います。レフェリーはそこで躊躇することなく試合終了を宣告。ベルチェルが暫定ながらも見事な勝利で世界王座を獲得することに成功しています。

正規王者マルティネスとの王座統一戦に駒を進めたベルチェル。戦績を29勝(26KO)1敗にしましたが、一発屋ではなくコンビネーション・パンチャーと言っていいでしょう。今から「マルティネス対ベルチェル」戦が楽しみです。


(今後が楽しみな新王者)
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