ゲリー・ウェバー・オープン ロジャー・フェデラー総括


 シングルス決勝 対アレハンドロ・ファリャ(コロンビア)

   7-6(2)、7-6(3)

  「総括」つっても、ちゃんと観たのはこの決勝戦だけなんですよ。準決勝の対錦織圭戦はGAORAが緊急生放送してくれたので、録画はしてあるけどまだ観てない。

  プロテニスってのはほとんど毎週大会があって、いちいち観るのは大変。というか、今はロジャー・フェデラーよりも、アダム・クーパーの『雨に唄えば』日本公演のほうに、注意が行っちゃってるのが本当のところなんですけどね(笑)。

  全仏オープンでは、フェデラーはエルネスツ・グルビス(ラトヴィア)に4回戦で敗退。全仏オープンはWOWOWが放映してて、フェデラーの1回戦から4回戦は録画してあるはずだけど、これもまだ全然観てません。なにせクレーの5セット・マッチだからね、全部観戦するのにいったいどれだけの時間が必要になるのか、考えるだけでげんなりします。(こういう気持ちになるってことは、結局観ないで消去しちゃうんだろうな。)

  で、来週からはウィンブルドン選手権がさっそく始まるでしょう。選手たちがぞろぞろ怪我しまくっているのも無理ないよ。もうちょっと大会スケジュールを余裕のあるものにできないのかね。選手にとっても、ファンにとっても、そのほうがいいと思うんですけどね。

  さてこの決勝戦、フェデラーが終始押し気味だったものの、せっかくファリャのサービス・ゲームをブレークしたのに自分のサービス・ゲームを守りきれず、2セットともタイブレークになりました。

  フェデラーは自分の他のサービス・ゲームはほぼ完璧に守り、ファリャが付け入る隙はほとんどありませんでした。ところが、フェデラーはファリャのサービス・ゲームでもポイントを取って、もうひと押しすればまたブレークできるかも、ってとこまでは行くんですが、なかなかブレークできません。

  ファリャはタフでメンタルが強く、ピンチに陥っても動揺することなく、良いサーブとリターンを打ってしのいでいました。左利きで、強打のストロークを得意とする選手のようでした。そのせいで、フェデラーはなかなか前に出られず、ベースラインからのリターン、特にバック・ハンドのリターンでミスをする場面が多く見られました。

  しかしタイブレークになると、フェデラーがとたんに攻撃的になりました。積極的に前に出て、ベースラインからのリターンも思いきりよく振りぬきます。(ところで、バックハンドのストロークを打つときの、フェデラーの腕の動きを見て前々から思ってたけど、フェデラーは腕の可動域がかなり広いね)。

  フェデラーに前に出てこられるとかなりなプレッシャーを感じるようで、ファリャはフェデラーが前に出てくるとミスを犯し、ラリー戦でも打ち負けてミスをしてしまいました。タイブレークは2セットとも、強気で攻撃し続けたフェデラーが一気に押し切った感じです。

  このゲリー・ウェバー・オープンは250です。不思議なことに、ウィンブルドン選手権の前哨戦的な芝の大会はみな250です。ロンドンで開催されているエイゴン選手権も250です。芝のコートというのはよほど特殊なのか、ハードやクレーの大会ではめったに見られない番狂わせが次々と起きました。

  それだけに、フェデラーがこのゲリー・ウェバー・オープンで優勝した意味は大きいと思います。試合後の表情もとても良い感じでした。フェデラーは去年のこの大会でも優勝していますが、そのときとは表情が違うように思いました。去年は少しぎこちない笑顔でしたが、今回は落ち着いた穏やかな笑顔でした。

  表彰式で、校長先生の話(←大会関係者たちの挨拶)が長々と続く間、フェデラーは対戦相手のファリャと同じベンチに腰かけ、仲良さげにおしゃべりをしていました。なんか二人でやたら話しこんでたぞ。きっとW杯の勝敗予想だな。フェデラーはベンチに浅く座り、両手をジャンパーのポケットに突っ込み、両足を伸ばして前に投げ出し、まるでガキんちょのような姿勢でした。(こら、先生の話をちゃんと聞きなさーい!)。

  ほんとに他の選手たちと仲良いのね、フェデラーって。それにしても、表彰式でのフェデラーは、本当に良い表情してたなあ。

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