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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

啄木と尾崎豊と私

2013年11月05日 12時26分14秒 | えいこう語る
NHK日曜短歌。
3日のゲストは、音楽プロデューサーの須藤晃だ。
彼は、青春の苦悩を歌い上げ早世した歌手、尾崎豊の担当をしていたという。
尾崎のデビュー曲「15の夜」について、こんなエピソードを披露した。
尾崎の父親は歌詠みだったそうだ。その影響か、尾崎は石川啄木が好きだったという。

「15の夜」作詞・作曲 尾崎豊。
♪落書きの教科書と外ばかりを見ている俺
超高層ビルの上の空 届かない夢を見ている
やり場のない気持ちの扉破りたい
校舎の裏 煙草をふかして見つかれば逃げ場もない
しゃがんでかたまり 背を向けながら
心のひとつも解りあえない大人達をにらむ
そして仲間達は今夜家での計画をたてる
とにかくもう 学校や家には帰りたくない
自分の存在が何なのかさえ 解らずに震えている
15の夜
  盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳に中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだ夜に
自由になれた気がした 15の夜♪

※右側の山が函館山。


石川啄木
 不来方のお城の草に寝ころびて
 空に吸われし
 15の心

尾崎の「15の夜」は、啄木の「15の心」を、意識したものだという。
15歳。ともに夭折の天才。時代は違っていても、心は強烈にシンパシーしていたに違いない。
函館は啄木ゆかりの地だ。私の高校時代のアパートは、啄木が函館で暮らしていた下宿のすぐ近くだった。
尾崎と私。共通しているのは、変化のない日常の田舎暮らしから、東京へ脱出したいと、そればかり願った「15の夜」だ。
啄木と私。共通しているのは、啄木は渋谷村、私は椴法華村、ともに村出身だ。
紅葉も枯葉になって舞い落ちる村の晩秋。
尾崎のCDを聴いて、啄木の歌を読み返し、もっと根本的なところでの共通性はないか探ってみたいと思う、私だ。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (深山あかね)
2013-11-05 16:36:41
 わたしもこの番組を見ました。
 この人のプロデューサーの感覚はすごい!!と思ったのですが、短歌嫌いの人が短歌の番組に出演するというのもびっくりでした。
 15といえば、ピュアで大人の恥部が吐き気がするほどいやで、それでいて自分の弱さもいやで、という年なのでしょうか?
 職場に来る15歳は、訊ねられたくないことを訊ねてくるし、訊ねることには誰も答えてくれないしという気分でしょうか。だから、何も聞かず訊ねてきたら鸚鵡返しにあなたはどう思うと訊ねるようにしています。
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Unknown (■かわぐち えいこう)
2013-11-06 12:49:04
あかねさんへ。「あなたはどう思うの」という問いかけから始まった方が良いみたいですね。でも、刃物のようにキレやすい、そして毎日が不安の15歳。一ケ月でもいいので戻ってみたいものです。私は半世紀前なので、戻ってもボケ少年ですよね!
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