函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

オウム真理教とホウム大臣

2018年07月13日 09時04分13秒 | えいこう語る

▼よく理解ができない存在を、私はカタカナ表記する。オウムのアサハラとその幹部、計7名を一気に死刑執行した上川陽子法務大臣。法務を「ホウム」と書き換えると「オウム」に近い呼び名になった。

▼死刑執行に判を押したのは7月3日で、死刑執行前夜の5日に【アベ総理と長期政権を共にする会?】の仲良したちは、衆議院議員宿舎で酒盛りをしていた。その会の名前がシャレている。『赤坂自民亭』だ。

▼そこで陽子さんは、こんな粋なスピーチをしたのではないかと推測する。「カタカナ読みをするとオウムとホウムは身近な気がします。それでは気持ちが悪い。明日、私たちに反抗し国家転覆を計画したアサハラと6人の幹部を、一気に“ポア”します」と。

▼アソウ大臣張りのギャグで、大拍手が起き宴会は盛り上がった。参加している中には、次期総理候補と言われている岸田文雄もいた。岸田の地盤広島県は、やがてずたずたに崩壊する。アベ総理の禅譲を待つ岸田に、次はないといったところか。

▼このオウムの大量死刑に対する、メディアの適切な論評を期待しているのだが。ぐさりと心をえぐる論評には、まだ出会っていない。
 
▼オウムを映画化した監督の、森達也に期待していた。11日北海道新聞に森の論評があった。ナチスの戦犯アイヒマンは、ホロコーストに加担した理由を「指示されたから」としか答えなかったことと、オウム幹部たちが「グル(アサハラ)から指示を受けた」というのは、殺害動機は同じだという。

▼人は悪人だから悪事をなすのではない。集団の一部になるだけで、とてつもない悪事をなすことがある。集団に馴染みやすく個を捨てがちな日本人だからこそ、そこには歴史的な教訓が絶対あるという。

▼さらに森は、当時オウム真理教の本拠地があるといわれた世田谷区は、区が率先して監視小屋をつくり、職員が監視業務につき「オウム出ていけ」の垂れ幕を作ったという。もちろん公金だ。これは違法のレベルではなく、明確な憲法違反だという。

▼信者のほとんどが犯罪を起こしたのではなく、憲法で保障されている「信仰の自由」の実践者だという。そんな人権を無視する監視小屋を、憲法違反だと指摘するメディアはいない。

▼この指摘を「ご臨終メディア・質問しないマスコミと一人で考えない日本人」という本で、本来の使命を果たさないメディアを痛烈に批判している。

▼森は新聞の論評で、アサハラの死刑を「すべては終わった。まさしく強制終了だ。今はただ悔しい。他に言葉はない」と結んだ。

▼オウム事件は、我が国の病巣を解明するためには、様々な角度から様々な人が、オウム事件の大量死刑について、徹底的に論ずる必要を感じる。

▼これから起きる「天皇生前退位」や「東京オリンピック」、さらには「憲法改正」を正確に判断するために、極めて重要な事件ではないかと、私は考えている。