テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ そのことばを、ずっと胸に ~

2020-02-14 22:43:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はッぴいィ~ばれんたいんッ!」
「がるる!ぐるるるがっるーる!」(←訳:虎です!みんなでハッピーに!)

 こんにちは、ネーさです。
 ハッピーであれ!
 ハッピーになろう!
 と世界中で呼びかけあう今日2月14日の読書タイムは、
 はい、前回記事で予告しましたように、
 ↓こちらの御本を、どうぞ~♪

  



   ―― なんで僕に聞くんだろう。 ――

  

 著者は幡野広志(はたの・ひろし)さん、
 2020年2月に発行されました。
 以前に幡野さんの著作
 『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』
 を御紹介した折りにも触れましたが、
 幡野さんは写真家さんであり、
 優くんという男の子のお父さんであり、
 そして、
 ガン患者さんです。

「こうひょうゥ、してるのでスゥ!」
「ぐるるるる……がっるる!」(←訳:そうしたら……びっくり!)

 自分は血液のガンを患っている。
 ネット上にそう公表したら
 どんなことが起こるか、
 幡野さんも予想はしていました。

 励ましや応援のメッセージが来る、
 宗教や健康食品や
 高額な治療法の勧誘なども
 ドッとやって来る。
 
 そういった点は覚悟の上での公表でしたが、
 まったくの想定外だったのは。

 人生相談のメッセージが
 寄せられたことでした。

「それもォ、たァ~くさんッ!」
「がるるぐるるる!」(←訳:内容もさまざま!)

 家族がガンになってどう接していいかわからない、
 などという、病気関連の相談ではなく。
 
 恋愛。
 結婚と出産。
 人間関係。
 自殺について。
 育児について。

 500件近くの相談に、
 幡野さんはツイッターで答えてきたものの、
 ツイッターには文字数制限もあるため、
 webメディア《cakes》上で
 連載を始めたのです。

 なんで僕に聞くんだろう?と
 こころの内で呟きながら。

「れんあいのォなやみィ、おおいのでス!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:たすけて幡野さん!)

 本文24ページに掲載されているのは、
 或る女性からの相談です。

 《社会人サークルで好きな人ができました。》

 ただ、友人もその人が好きなようです。
 私はどうしたら……という質問に、
 幡野さんは答えます。

 《ファイティングポーズをとらないで勝ち取る恋愛など、ない》

「むむむゥ! ぼくしんぐゥ??」
「がるる!」(←訳:闘いだ!)

 まずはしっかりと
 ファイティングポーズをとりましょう。
 敵(恋敵)よりも多いジャブを打ちましょう。
 ステキな彼には他にも好意を抱いている女性がいると
 考えたほうがいいでしょう。
 きっと伏兵がいます。
 でも、あなたにも勝機はあります。
 自信がなくても、
 不安でも、
 いまここでジャブを打たなければ後悔します。

「そっ、そうでスかッ」
「ぐるるるる!」(←訳:そうだよね!)

 せっかく苦労して貯めたお金を使いたくない……

 幡野さんみたいな文章を書きたい……

 イジメと対峙する方法とは……

 いくつもの、こころを抉られる
 問と答えが続く中で、
 もっとも胸が痛んだのは。

 本文258ページ。
 或る通り魔事件の被害者さんの家族の方からの、
 悲痛な慟哭です。

 それへ、
 幡野さんが記した答えとは――

「これはァ、ぜッたいィ!」
「がるるるぅぐる!」(←訳:読まなきゃダメ!)

 御本巻末の『おわりに』で
 幡野さんは言います。

  《言葉で人の歩みを止めることも、
   背中を押すこともできるならば、
   できるかぎりぼくは背中を押す人でありたい。》

 人生相談の枠を軽々と壊し、
 世界へつながる窓を大きく開く
 幡野さんのことばと、写真の数々を、
 どうか皆さま、
 ぜひ、一読してみてくださいね。

 
 なお、『ほぼ日』さんのショップで
 この御本を購入すると、
 小冊子『あなたがしあわせならそれでいいんです。』が
 いただけますよ。
 詳細については『ほぼ日』さんのHPを
 ご参照くださいますよう。




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