『 自然素材 』 をキーワードに使うことのウソっぽさが嫌いで、
本当の自然素材を考えて来て、
環境問題との境界線が難しくなることがあります。
大学で環境を研究しているある先生によると、
山に植林することも、
本来の自然を変えてしまうという意味では環境破壊だと言う。
まして建築は環境破壊でしかあり得ない。
=私が尋ねたからそう言われただけで、
その先生はそんなことを問題にはしてはいませんが。
先日クライアントから聞いた話です。
低い山の裾にある敷地。道路を挟んだ上側にある家が建てなおししました。
木造の建物なので、基礎工事も深く掘ったわけではなく、
深く掘った部分と言えば浄化槽くらいなのだそうですが、
その工事の頃から、
クライアントの家の芋穴の底に10㎝あまり水が溜まるようになったとか。
水脈が変わったのだろうとのことですが、
自然っていうのはそんな簡単にバランスが崩れるものなんだと、
改めて感じました。
私の仕事で出来ることは、
そんな自然を変えてしまう工事をしないことじゃない。
建築はヒトの営みの中で必要なことなので、
一度つくったものが出来るだけ永く使われることだと、
永く使われる建物をつくることだと考えています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます