CAOS=ひゅうまんすけぇる

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CAOS

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日本人の美学

2011-03-10 | 日記・エッセイ・コラム

 建築をしていると必ず触れる本。

P1020699

前回読んだのは30歳代だったと思います。

40歳代後半でもう1度読み返すと、

以前よりも入りやすいのは、年齢を重ねることの利益かも知れません。

 

 探しても見付からなかったので、

もう1冊買ってまで読み直したかったのは、

世界的照明デザイナーが書いた同タイトルの本が

どうにもシックリこなかったから。

( 世界に認められたクリエイターを向こうに回すほど腹座っていないので、

 そのことをどうこう言うつもりもありません   ・ ・ ・ ヨ!

 ただ、このタイトルをつけるには ・ ・ ・ )

 光を表現方法に使うことと、

光を含めて空間を表現することは、全く別物ですから。

 

 日本の " 美 " は、暗闇の中にある。

蒔絵や屏風の金も、

今でも残る舞妓、芸妓などの女性の化粧も、

今の明かりの中で見るからその美しさが解らないけれど、

暗いことが前提の日本の建築の中でこそ映える。

と、言っています。

 

 私たちは、白熱電球と蛍光灯、あるいはLEDとの違いを考えますが、

昭和9年の時点で、谷崎は

白熱球でさえ燭台や蝋燭に比べて味気ないと言っています。

 

 ただただ明るいこと、

影さえ出来ないような空間が本当に豊かなのか、

これから建築を考えられる方には是非一度考えていただきたいと

私は思います。

コメント
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