CAOS
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アクセスになっています。
建築をしていると必ず触れる本。
前回読んだのは30歳代だったと思います。
40歳代後半でもう1度読み返すと、
以前よりも入りやすいのは、年齢を重ねることの利益かも知れません。
探しても見付からなかったので、
もう1冊買ってまで読み直したかったのは、
世界的照明デザイナーが書いた同タイトルの本が
どうにもシックリこなかったから。
( 世界に認められたクリエイターを向こうに回すほど腹座っていないので、
そのことをどうこう言うつもりもありません ・ ・ ・ ヨ!
ただ、このタイトルをつけるには ・ ・ ・ )
光を表現方法に使うことと、
光を含めて空間を表現することは、全く別物ですから。
日本の " 美 " は、暗闇の中にある。
蒔絵や屏風の金も、
今でも残る舞妓、芸妓などの女性の化粧も、
今の明かりの中で見るからその美しさが解らないけれど、
暗いことが前提の日本の建築の中でこそ映える。
と、言っています。
私たちは、白熱電球と蛍光灯、あるいはLEDとの違いを考えますが、
昭和9年の時点で、谷崎は
白熱球でさえ燭台や蝋燭に比べて味気ないと言っています。
ただただ明るいこと、
影さえ出来ないような空間が本当に豊かなのか、
これから建築を考えられる方には是非一度考えていただきたいと
私は思います。