写真の腕がないのが残念です。
真ん中の木の間から見えているのは海です。
印南町の現場からの帰りに見える風景。
恐らく腕と機材が良ければ伝えることができたと思いますが、
毎回 「 僕が映画監督ならここで1シーン撮るな! 」 と思います。
海は広くて大きいので、
バ~ンと全体に見渡せることが良いと思われがちですが、
意外とそうも言い切れないという例。
ちょっとした隙間から見える綺麗な風景が感動的だったりもします。
絵画の額縁がその役目をするように。
建物の窓を考えるとき、
景色が良いと、全体を見渡せる大きな窓を求められますが、
上手く絞り込んで手前の壁と遠景のバランスをとる方が
ずっと感動的に見えることがあると思っています。
現地に行くよりも
旅行雑誌の写真の切り抜かれた風景の方が感動的だったりすることを
考えてみたらどうでしょう?
この付近に住む人が、
毎日この風景に感動しているとは思いませんが、
必ず、何かの形で心癒される風景になっているのだろうと思うのです。
知っている人は誰でも知っている!
シェルパ斉藤さん。
イメージは “ アウトドアの人 ” です。
歩いて旅するだけではなくて、
スーパーカブで日本中を旅したり、耕うん機に乗って旅したなんていうのも!
方法は色々ですが、知る限りユックリしたスピードで移動する人です。
この本は、シェルパ斉藤さんなりの贅沢な旅をレポートしたものですが、
建築の専門家でない人が、
街を、建築を実によく分析していることも面白く読めました。
当然、高い感性でもあるのだろうと思いますが、
“ ヒューマンスケール ” で大きさと速度を測っているのだろうと思うのです。
生活の余計な部分を取り除けば、
暮らしは “ ヒューマンスケール ” です。 ( 誰でも )
そこのところを見失わずにいたいなぁ。