CAOS=ひゅうまんすけぇる

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CAOS

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古い話にこだわりますが ・ ・ ・

2010-04-06 | 日記・エッセイ・コラム

 父が結婚を前にして分家してもらう時、

祖父から金額を提示されて、

「 これだけお前にやるから、

 家を建てる分と、しばらくの暮らしにあてるように。」

と言われたのだそうです。

そのほかに、家を建てる土地と、農業ですから畑を貰って独立しました。

 

 父曰く、

現金を手元に残したかったので、

近所の大工さんに 「 できるだけ安く家を建てて欲しい。 」 と依頼したのだとか。

少々建築に詳しくなった私が見ても、

確かにその話に納得いく建て方をした家です。

 

 廊下の床が桧 ( ひのき ) の合板です。

これが何年か前から表面の化粧板がはがれて浮き上がってくるので、

時々接着剤を塗って、

その上から建材のカタログなどの重しを何冊も置いて補修していますが、

今また浮き上がってきています。

( 張り替えて補修しそうなものですが、これも紺屋の白袴と言うことで! )

 

 この家を建てた50年ほど前、

無垢の板より合板の方が安かったのかも疑問ですが、

「 僕がいつも言ってるのはこれなんだよねぇ! 」

との思いが浮かんできます。

 これが無垢材であれば表面がはがれて浮いてくることはないし、

むしろ、毎日家族の足がこの上を歩いて、

今頃はさぞ良い味わいが出ていたことでしょう。

私がたまたま建築の仕事をしているので適当な補修で済ませていますが、

そうでなければ大々的に張り替える費用も掛っていると思います。

( 非常に乱暴で逆説的な論ですが ・ ・ ・ )

 

 節がいっぱいあってもいい!

値段の差はわずかです。

と言うより、

高級な合板の床材を使うよりも、むしろ無垢材の方が安い。

少し気を使って建てておくことで、

後に大きな差が出ることを私は暮らしの中で実感しています。

コメント
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