#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

親知らず、抜歯。

2007-12-15 | Photo-diary
たった今、歯を抜いてきた。

朝の9時から。
施術20分。
親知らず2本。

まだ麻酔が効いている。
舌がだらんとしている。
口の中は血の味。

どれだけ出血して、
どれだけ痛い思いをしているのか、
自身は定かじゃない。

カラダは、究極に痛がっているはずだ。
この火照りが物語っている。

原始的な器具を使って
テコの原理で抜く。

これだけ近未来的な装いで
コンピュータ制御の寝台椅子に横になってても
やることは変わらない。

まず親知らずを左右に揺らし、
根っこを広げる。
歯科医の体重が歯茎にかかる。
恐れで顔が歪む。

ミシミシと耳の後ろから音が聞こえる。
頭蓋骨と歯の関係が破壊されている。

ミシミシ、ミシミシ。

真鍮製の重たい抜歯器具が
口の中に挿入される。

舌にのしかかる金属の冷ややかな感触。

上から下に
テコの原理なのか、力任せなのか、
引き抜くような力がかかる。

親知らずの歯は、ミシミシと音を立てて、
根っこからするすると、引き抜かれる。

舌の上に、異物がのっかる。
おそらく今、引き抜かれた歯。
…背筋に汗が流れる。

大量の血が口の中に広がる。
おそらく。

細いパイプの吸引器で
流れた血が回収されている。

間髪入れず、2本目。

同じ行為が繰り返される。

ミシミシ、ミシミシ。ガチャ。するする。チュー。

歯茎に穴が空けられた。
そんな感覚だけが、うっすらと体感できる。

     …。

こうしてる今も、口の感覚があやふやで
まだ痛みは目覚めていない。

ガーゼを噛む力が、徐々に弛まっていく。
麻酔が効いてる証拠だ。



穴が空いている。

なんとも気持ち悪い。

そして、落ち着かない。

口の周りが、熱を持っている。



沈黙。



この違和感を抱かえて、
2007年を閉じることになりそうだ。





Comment (1)
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