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#photobybozzo

沖縄→東京→竹野と流転する、bozzoの日々。

【Nov_13】Let’sJENKKA!

2015-11-20 | JORDAN
伊勢丹&三越歳末キャンペーン
“LIFE IS A GIFT”

MUSIC by Mimmit

今回のキャンペーンのために、フィンランドの国民的人気デュオ、
Mimmit(ミミット)が新たにアレンジしたJENKKAを披露。
1960年代に世界中で大ヒットした、
フィンランドの作曲家Rauno Lehtinenによる「LETKIS JENKA」をアレンジ。

【Sep_22】アブラハム・イサク・ヤコブの神

2015-11-03 | JORDAN

【on_Flickr】JORDAN_2015

【on_Flickr】0920_JORDAN

ヨルダンはユダヤ・キリスト・イスラームの三大宗教の聖地を擁している。
その最重要の地が隣国エルサレムである。

つまりこの3大宗教の出処は同じ「アブラハム・イサク・ヤコブの神」であり、姉妹宗教である。

しかし、ユダヤ・キリストは「人間だけが神の似姿」であるとし、人間を神に近い存在にしているが、
イスラームの神はすべてを超越しているので「神とそれ以外」とし、人間を特別視しない。

この違いが「西欧」の人間本位主義を生み、中東との対立軸を顕在化させている。


【Sep_22】サウード家のアラビア王国

2015-11-03 | JORDAN

【on_Flickr】JORDAN_2015

【on_Flickr】0920_JORDAN

サウード家のアラビア王国。これがサウディアラビアの国名である。
この国の成り立ちが、世界のパワーバランスを端的に表している。
逆に言えば、この国こそが、諸悪の根源である。

サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール=サウード。第7代サウディアラビア国王。
1932年建国から7代つづくサウード家の末裔である。

建国の翌年にサウード国王はアメリカの「スタンダードオイル社」と契約を結び、すべての石油探索・試掘権を与えた。
これが現在の「サウディアラムコ=サウディアラビアン・アメリカン・オイルカンパニー」であり、
日平均収入10億USドル(約1,240億円)稼ぐ世界で最も高収益の国営石油会社なのだ。(国営なのに他国名を含むこの欺瞞!)

サウディアラビアには生まれながらにして恩給を受ける王子王女が6,000人以上存在しており、
さらにその親戚は20,000人以上に上るという。オイルマネーによる一族支配の腐敗がここまで浸透しているのだ。

その偏った絶対君主制を隠蔽するかのごとく、サウディアラビアは最も厳格なシャーリアの遵守と男尊女卑を国教としている。
これが「ワッハーブ派」といわれるイスラームの宗派である。

サウードの王族は年間石油収入2,500億USドル(30兆円)の恩恵を受け、
城やヨット、純金の調度品に満ちたボーイング787の自家用機を所有し豪奢な生活を送る一方で、
25%の国民が貧窮ライン以下で生活しており、若者の失業率は30%に達している。

行き場のない若者はどうするか?

「ワッハーブ派」のイスラム原理主義教育は「イスラムの大義のための戦争=ジハード」を教義とする。
あの0911でWTC爆発炎上させたアルカーイダ首謀者の「ウサーマ・ビン・ラーディン」はサウディアラビア人である。
つまり、金満なオイルマネーでアメリカと癒着したサウード王国からイスラム原理主義の若者がどんどん輩出され、
「ジハード」と偽っての反米戦争がアフガン・イラク・シリアで勃発しているのだ。
サウディの王族たちも大量の資金援助をしているというから、欺瞞に欺瞞を重ねたような多重人格ぶりである。

ちなみにサウディアラビアは、年間605億USドル(7兆2,600億円)に及ぶ武器売買契約をアメリカと結んでいる。

それだけではない。サウディアラビアはワッハーブ思想の世界広布にも力を入れていて、
210のイスラミックセンター、1,500のモスク、202の学部、2,000の宗教学校を
パキスタン・ナイジェリア・ボスニア・チェチェン・カナダ・アメリカ・イギリスなどの世界各国に建設、
その総額は870億USドル(10兆7,900億円)にも上るのだ。

これもワッハーブ派の広がりから王国の成り立ちを正統化するため…というからオドロキである。

イスラームの2大聖地であるメッカとマディーナを擁し、ワッハーブという最も厳格なシャーリアを実践、
モスクや宗教学校の建設で国教「イスラーム」の敷衍を行う国の内情は、
オイルマネーにサウード王族全体がまみれ、アメリカやフランスなど西欧世俗国とのマネーバランスを謀り、
ジハード原理主義の若者を数多く輩出する「悪の中枢のような国」なのだ。

ジハード原理主義「イスラーム国」の自称カリフ(預言者ムハンマドの後継者と召される)、
アブー・バクル・バグダーディ・フサイニー・クラシーの最終奪還地はメッカとマディーナである。
シリアを制圧したあとに、聖戦の対象となるのが、腐敗の地「サウード家のアラビア王国」そのものなのだ。

しかしこの問題の発端は、オスマン帝国解体をもたらしたイギリスとフランスのサイクス・ピコ協定によるカリフ制の廃止であり、
オイルマネーに群がり、自国の利権を貪るアメリカを初めとした日本を含む西欧列強諸国であり、
資本主義のためなら武器売買も厭わない財閥企業や商社など「金の亡者たち」であることを忘れてはならない。

人間はどこまで腐敗するのだろうか?


追記→さらに言うと、イスラーム圏のペルシャ人国であるイラン(他はアラブ人)とシリアを後方支援しているのが、ロシアである。
   これもオイル争奪がもたらしたパワーバランスなのだろう。イランは中東2位の石油埋蔵国なのだ。
   ちなみに「イスラーム国」の資金源はシリア・イラクのオイルである。密輸オイルを捌くトルコ人業者が介在している。

【on_Flickr】JORDAN_2015

2015-11-02 | JORDAN

【on_Flickr】JORDAN_2015

【on_Flickr】0920_JORDAN


ヨルダン川域沿いにある聖地、BAPTISM_SITE
対岸はイスラエルが管轄するパレスチナ自治区、いわゆるヨルダン川西岸地区だ。

川をはさんで向こう側に他国が広がっている。

キリストが洗礼を受けた場所として対岸のイスラエル側からは、
たくさんの信者が沐浴をおこなっていた。

ヨルダン側から対岸へ渡らないように、川岸では兵隊が銃を構えている。

これだけの緊張を強いる場所もないだろう。

かつては対岸も此岸も「イギリス委任統治領パレスチナ」だった。
1947年のパレスチナ分割決議で統治権を放棄したイギリスにより、
ヨルダン側以西が「イスラエル」国となったのである。


【Sep_22】水飲み場に通ずる道

2015-11-02 | JORDAN

【on_Flickr】JORDAN_2015

【on_Flickr】0920_JORDAN

イスラム圏JORDANへの旅から帰ってきて、はや1ヶ月半。あれから中東がものすごく身近になった。
JORDANを中心として北にシリア、東にイラク、南にサウジアラビア、西にイスラエル…と、土地勘がついたし、
イスラム教の世界観みたいなものも肌で感じ取ってきたから、イスラム国なる存在がただのテロ集団ではないことも分かってきた。

何より、西欧を中心とした【近代化】という発想、【民主主義】が絶対という思考が、
「そうでもないな」という感覚を養うことができたのは、大きい。

夜明け前の暗がりから聞こえてくる「アザーン」の声。
日に5回の礼拝への呼びかけとして唱えられる
「アシュハド・アン・ラー・イラーハ・イッラッラー」(アッラーの他に神はなし)の心地よい響きは、
あの土漠の地に降り立った者でないと、共鳴できない類のものかも知れない。

そのぐらい中東という土地には、独特の風情がある。

年間数度しか雨が降らない、陽を遮る木々も生えない、荒漠たる土地。
道を間違えれば、飲み水にもありつけず命を落とす、絶対的な自然と対峙する土地。

そんな苛烈な場所だからこそ生まれたイスラーム(神に身を委ねる)は、
人間存在の矮小さを強く認識した宗教である。

「水飲み場に通ずる道」という意味のムスリムの原則である「シャーリア」は、
神の掟に従って生きていれば「命の水」に到達することができると説いた絶対的な存在。

一歩誤ればすぐ死が訪れる土地柄ゆえに、矮小な人間が考えるよりも、神に身を委ねろ…となるのである。

だから、神と人間は圧倒的にちがう。100と1ほどのちがいがある。であるから神の前では、人間はみな同じ存在だと説く。
王様と奴隷、金持ちと貧乏、男と女、健常者と障害者、それぞれの差異が如何ほどのモノか…となる。そんな差異は小さなことだと。
象もトラも、犬もネコも、アリもキリギリスも、そして人間も。神に対してはみな同じ。生き物はみな神と1対1で対峙している…と。

そのような原理原則だから、人間がつくった法律や国家というものを、
鼻から信用していない。ひとつのフィクションだと捉える。

国家というのは、法人であって、いずれどうなるか分からない。
そこに実体がないから、虚構なのだ…と。民主主義という発想も、人の叡智を認めないから、ピンとこない。

神が預言者に語った「クルアーン」と預言者ムハンマドが言行した「ハディース」と。
この2つの軸を合わせた「シャーリア(水飲み場に通ずる道)」だけが絶対である。

イスラームにしてみれば、その「シャーリア」に戻れば戻るほど、良いとなる。
つまり【近代化】の逆をいく【原始化】が良いという発想なのだ。

そのようなベクトルを持つ土地が、同じ地球上に存在しているという事実。
それだけでも【近代化】【民主主義】に一石を投じるものになるだろう。

本当の意味で存在しているのは、神だけ。

私たち人間は存在自体がフィクションかもしれない。
それは神のみが知る…という究極の他力本願な姿勢、それがムスリム。

それはアメリカ的個人主義に洗脳されてきた現代社会の日本人からしてみると、ちゃんちゃらおかしな話かもしれない。
しかし、一方にはそのようにして成り立っている土地があるということ、そのことを天秤に掛けられるかどうかで、
思考の幅が大きく異なってくるのも事実なのだ。

人間本位主義がどれだけの摩擦を、間違いを、生んできたか。

中東を自分たちの利権を肥やす土壌として、
オイルマネーを元手に【近代化】と【民主主義】のカードを切り、
中東を翻弄してきたアメリカやイギリスの政治家たち。

その蓄積が、がん細胞のような「イスラム国」を生んだのだ…という事実を知るに及んで、
ますますこの人間本位主義が、「どんだけのもんじゃ〜!」と唾棄したくなるのだ。

その話は後日。