フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

クコの花は枯れたのではなく色が変わっただけのようでした

2009年08月30日 19時16分54秒 | 花の和名
自生地に下る途中のクコは薄紫の花は少なく、ほとんどが枯色になっていた。でも、よく見ると雄しべ雌しべとも生きており、決して枯れてはいず、花冠の色が変わっているだけのようだった。

クコはナス科の落葉低木。1.5㎝くらいの楕円形の果実は真っ赤に熟すとルビーのように美しく、花よりポピュラーかも知れない。
酒に漬けて枸杞酒、乾燥させて滋養強壮薬としても知られ、若葉はおひたしにしたりご飯に炊き込んだりできるという。


08年12月7日荒川河川敷で撮影

自生地内では駐車場側の通路を入ったすぐの所でガガイモの果実が歓迎してくれた。


今年の初見参でした

さいたま市の荒川堤と水田の花にマンスリーレポート27セッカとアゲハ蝶が歓迎してくれた晴天の一日をアップしました。ご覧いただければ幸いです。


念願のシロバナサクラタデの雌花との邂逅はアッケないものでした

2009年08月26日 22時31分03秒 | 花の和名

自然教育園の水生植物園の通路にシロバナサクラタデが花穂を出していた。見るとハナグモが付いている。アップで撮ると思いがけず一緒に写っている事が多い面白い形のクモだ。


写真では白く見えるお腹に斑紋が出るようです

「カニグモ科。雌は全体黄緑色で腹部に褐色の斑紋(はんもん)があり体長5~6ミリ。雄は頭胸部や脚が褐色で3~4ミリ。花の陰で待ち伏せて昆虫を捕食する」とある。
花の中に入って蜜を食べるのかと思ったが、そのような性向はないようだ。蜜をなめていた昆虫を捕食でもしたのだろうか。


どう見ても蜜を食べている恰好に見えますが・・・・

ハナグモを撮っていて花から飛び出ている筈の雄しべが見当たらない。「もしかして!」ハナグモどころではなくなった。目を凝らすと中心から2本伸びている。「雌しべの長い雌花だ」
このところ雌花をずーっと探していた。あっけない。最初に目についた花が雌花とはあまりにアッケなさすぎる。


シロバナサクラタデは雌雄異株なので雌株には雌花だけが尽きます

一周して確かに雌花だったことを確信して再度戻った。近くにあった3~4穂を見るとただでさえ平らには開かない花がわずかに上を開いているだけで花被はほとんど直立状態だ。少し距離があって肉眼では確かめられなかったが写真を見るとやはり雌花だった。


雄花より少ししか開かないのか、他の要因なのかは不明

シロバナサクラタデを探して田圃の中を見て回ったり、自生地で3度、NHKの電波塔の敷地周囲で2度、丹念に探し回っても雄しべの長い雄花ばかりだった。その幻とさえ思えた雌花があっさりと見つかった。6対1くらいの比率と聞いたが私にとっては150対1くらいの比率だった。
なんともアッケなく、そして信じられないほど嬉しかった。


これこそ雌しべの長い雌花。今までの雄しべが長い花がウソのようです


要注意!!鴨川側の通路近くにスズメバチの巣があるようです。

2009年08月23日 19時23分25秒 | 花の和名
暑さがようやく和らぎ始め、稲が実りのときを迎えるという処暑の今日、今朝は5時頃にはまだ薄暗く日は確実に短くなっているのを実感。空には雲が多かったが空気は爽やかだった。


メマツヨイグサをよじ登りその先を求めて蔓を伸ばすガガイモ

サクラソウ自生地はつる植物がはびこり、通路はますます狭くなっていた。そしてキンポウゲ科のあのセンニンソウが白い花をいっぱいにつけ群生し始めていた。


Aブロックの真ん中あたりを白く染めるセンニンソウ

鴨川に近いAブロックとCブロックの間の通路近くのCブロック側の木の根元に巣があるらしくスズメバチが飛び回っていた。スズメバチがいない間を見計らって通り抜けたが、もう一度確認に行くと結構飛び回っていた。うっかり近づくと危険なので注意した方がいい。


X印がスズメバチの巣があるらしい場所です


荒川自転車道迂回路の昭和水田は明日が刈入れのピークです

2009年08月22日 22時24分21秒 | 花の和名

荒川自転車道迂回路の昭和水田では収穫が始まり、明日の日曜日は多くの田圃が稲刈り作業だろう。ロードレーサーはは農作業車に注意して走行してほしい。河川敷の収穫は堤防の外より2~3週間は早い。農家の人の話ではこの辺りの稲は天候不順の影響はあまり受けていないようだ。


早くももみ殻を焼く煙が上がっています

そしてゴルフ場横の迂回路の周囲はマメ科のクズの葉に覆われている。
クズはつる性の多年草で葉は3つの小葉が一組の複葉だ。小葉と言ってもは長さが15㎝位あり、決して小さくはない。
このクズの葉はは昼寝をするといわれる。夏の日の盛りには葉を立てて閉じてしまう。あまり光が強いと光合成の能力を超えるので、強すぎる太陽光をやり過ごすと云われる。
まさにこの現象が起きていた。クズの葉は裏が白いので昼寝をしているのがよく分かる。


写したのは13時です

花は大きな葉の陰に隠れて見過ごす事が多いが、よく見ると赤紫の蝶形花が房状についている。真中の目立つ黄色は虫を蜜に誘導する蜜標と云われる。花は美しいばかりでなく香りもブドウに似たさわやかさがある。


花は下から咲登ります


荒川河川敷にタコノアシの花が、堤防にツルボが見られました

2009年08月20日 13時52分50秒 | 花の和名
絶滅の危険が増大しているという絶滅危惧Ⅱ類(VU)のタコノアシの花が畦道に咲いていた。普通タコノアシと云うと赤く紅葉した姿が一般的で花は珍しいくらいだ。

花径は約5mmで小さな萼5枚と葯が黄色の雄しべ10本、雌しべ5個は下部で合着している裸花で普通花弁は無い。花時には花柱が直立しているが、花後に外側に反り返る。その形が蛸の足の吸盤の形に似るのが名の由来と云う。


緑色の小さな三角形が萼片です

図鑑を見るとベンケイソウ科、ユキノシタ科と表記が分かれている。花の形態などからベンケイソウ科に分類されていたようだが、乾燥地に生育する多肉質の植物が多いベンケイソウ科から最近ではユキノシタ科に変わっているようだ。そしてまた1990年代に登場したAPG植物分類体系ではタコノアシ科として独立しているようでナカナカ難しい種のようだ。


蛸の足にしては1本足りないようですが

荒川堤防には気の早いユリ科のツルボが一茎だけ花をつけていた。昨年は堤防工事の影響で群生が見られなかったので、幸先のいいスタートの今年は大いに期待したい。