縦サンクまつりで
旧いフランス車の画像の良さを再発見し、すっかり虜になったieです。
今日はプジョー編。あえて日本ではほぼ手に入らない
(プジョー204ブレークの売り物は1台、いま販売中のがありますが...189万...手が出ない^^;)
プジョー204・プジョー304をお送りします!
ie、このクルマ大好きなんです!
何が好きかといいますと...かつてのプジョーの印象ともいえる「実直さ」があふれているところです。
いまでこそプジョーはスポーティなイメージが先行していますが、
実は205のデビュー(1983年)より前は、地味な実用車をパリから遠く離れたアルザス地方で
コツコツとモデルチェンジもせずに作り続けている同族経営の堅い会社...という感じだったのです。
「地味で実用的」。でも、そこはやはりフランス車。
ウイットに富んだデザイン、すぐれた機能性と抜群の乗り心地、
そして耐久性を持っていて、素晴らしく魅力的。204はまさにそんな1台に思えます。
プジョーといえばサンルーフ!という時代。カタログに載っているクルマも
もちろんサンルーフ付き。
第二次大戦後にデビューし爆発的に売れた大衆車203の後継として
204はプジョー初のFFモデルとして1965年に登場。
ところで、メインの駆動方式が3社ともに違っていて興味深い時代です。
すでにシトロエンはFFを採用していて、方や、ルノーはRRが主流。
で、プジョーはFRがメイン。
1980年代終わり(厳密には1990年)まで505を作り続けましたから、FRの印象がとくに強いですよね。
いまでもフランス車といえばワゴン、のブレークモデルはこの当時から用意されていました。204ブレーク。
長いホイールベース(全長4m以下なのにホイールベースは2.6m!)とボディ(オーバーハング)のバランスが絶妙。
プジョー204のエンジンは「古いフランス車のエンジンはOHV」という印象を覆す、
オール・アルミのOHC4気筒、1.1L。
ルノーは初のFFたるR4で縦置き、シトロエンも縦置きの時代に
204は横置きを採用していたのも特筆に値します。
搭載方法はイギリスのミニの拡大版、ADO16シリーズに影響を受けたと言われています。
204のデザインはピニンファリーナ。406、306までのデザインを受け持っていましたよね。
プジョーオリジナルもいいですが、ピニンにはピニンのもつ美しさがあります。
小粋なクーペやカブリオレもわざわざホイールベースまで短くして用意されていました。
実直で実用的を柱とするメーカーなのに、プジョーは必ずと言っていいほど
カブリオレとクーペを用意する「粋」なメーカーでもあります(^^
このなんともいえない楕円のまなこと、全体の丸さがゆるい感じがして好きなのです...。
虚飾がなく簡素でありながら上質でことも、このころのプジョーの魅力だったようです。
で、続いて、プジョー304。
ひとクラス上に用意されていた404(1960年登場)とのギャップを埋めるべく1969年に登場したのが、304です。
とはいえ、ご覧の通り顔は504風でモダナイズされていますが、ボディシェルは204そのもの。
R8に対するR10のような存在です。
エンジンは204よりもひとまわり大きな1.3Lが用意されました。
トップの絵にあるように、304にはブレークもあります。ただし、リアエンドも
新規造形した304ベルリンヌに比べて、ブレークは顔以外204そのままのデザインですね。
また、ブレーク同様に、304にもクーペとカブリオレが存在しました。
基本的な成り立ちはブレークと同じで、顔だけ違う感じです。
個人的にはクーペとカブリオレは304のほうがまとまっていると思います。
304は後継の305(日本ではマイナーの極み)が登場したあと、
1979年に生産中止になりましたが、外観はほぼこのままだったようです。
80年代に届く寸前、いや205がデビューする数年前までこの姿の新車が買えたのね...すげー。
>>ちなみにこれがプジョー305。505に似てるからFRっぽいんですけど、FFです(^^;
>>さらにちなみに、この305、思い切り日本ではマイナーなんですが、フランス車初の4段ATの採用や、
いまでこそ普通にプジョーで採用されているエンジンの横にミッションを置くエンジン搭載方法や、
プジョーのスポーティイメージのはしりともいえる「GT」を用意するなど、
プジョーの次世代への橋渡しとして、結構重要な車種だったりします。
>>304のディーゼルなんて乗ってみたいな...。ってNOXにひっかかっちゃうのか(涙