大阪出張の合間に吉野をはじめとして奈良にちょっと観光に行ったのですが、
実は奈良観光、中学生の修学旅行以来...なので、23年ぶり。
奈良県。実は大好きなのです。
京都も大好きで、何度も訪問しているのですが、
なぜか奈良には全然来ていなかった。
なので、この何年か、ほんとにあこがれに近い存在でした。
個人的に、奈良に関係の深いさだまさしを小学生から聞き続け、
とくに奈良を歌った歌でそのイメージを膨らましてきたことや
(「まほろば」という奈良を舞台にした歌(詩)は、
日本の歌詞(歌詩)史上これ以上ないほどに美しいものだと思います)、
平安京の前、奈良に都があった時代の文化などに、
やまとの国に生きる日本人としての琴線を揺さぶられるところがあったのです。
あとは「日出処の天子(ひいづるところのてんし:山岸涼子の漫画)」
を小学校のときから読み耽ってきたこともあります...。
だから、時間の無いなかで東大寺と興福寺、そして吉野に行って思ったのが、
想像以上に、奈良県、良かった。景色が沁み入りました。
ie、とにかく、奈良の空気感にしびれたのです。
さて前振りがえらい長くなりましたが、23年ぶりに東大寺を訪問してきました。
阿修羅像が東京から帰ってきて、「お堂で見る阿修羅」という企画を興福寺でしていたのは知っていました。
天龍八部衆のひとりである阿修羅天。
天龍八部衆
でもieは鳥の顔をされている迦楼羅(カルラ)天が大好きで、
こちらを見に行こうと思ったら...
チケットを買うのに数時間待ち。阿修羅を見るのにさらに3時間待ち。
他の八部衆を見るのにも1時間以上待つ...ことがわかり、
阿修羅や八部衆はもともと興福寺のもの?なので、ブームが去ったらゆっくり見よう、
といかにもieらしい考えで、あっさりあきらめました。
迦楼羅天 いずれ会いましょう
で、東大寺へ向かいました。
23年前の記憶なんて曖昧で、南大門の大きさや、参道の景色なんてまったく覚えていない。
鹿が多いのは、昔のままなのだろうが...。
どうせなので鹿を主役にw
そしていよいよ中門を過ぎ、回廊から大仏殿を見る...
で、でかっ!!!!
なにこれ。なにこのでかさ。人が豆粒みたいじゃん。
うわすげえ。昔のひとすげえ。マジすげえ。
これでも幅が再建前はもっと広かったんでしょ、ありえない。
いやもう圧倒されました。
近づいていくと...
いやほんとごめんなさい
(しばし口を開けて無口)
......................
そして大仏(盧舎那仏坐像)様。
大仏殿の大きさに驚いたあとなので?盧舎那仏様にはそれほど大きさを感じなんだ...。
でも実際は15mくらいあるわけで、十分でかいんだなあこれが...。
とにかくどうやったら携帯カメラでこの大仏殿の大きさを表現しようか
と考えてばかり...。
そして二月堂へ。
この雰囲気いいですねえ。
お水取り、見てみたくなりました。
二月堂、三月堂(こちらは奈良時代のままの建物!)を見て感激しましたが、
二月堂から降りていく参道がまた、すごくいい雰囲気で。
絵を描いてみたくなる気持ち、わかります。
正倉院前も秋支度。正倉院、思った以上に大きくてびっくり。
ここだけ宮内庁の管理。
756年頃の建築...今年は2009年。築1253年!!!
感動ですよね。三月堂もそうですが、1000年以上、
ここにこうして建っているんですよ。
...いまのガラス張りのビル、ここまで、もたないよね...。
いにしえの技術、そして、木の素晴らしさよ...。
で。
ブログの記事的には話が前後しますが、
そしてこのあと、吉野に向ったわけです...。
吉野線の景色は最高でした。
>>明日香、斑鳩には行けなかったけど、大好きな近鉄も走っていることだし、
また奈良にゆっくり来て、今度こそ法隆寺行こう。
>>古都にはフランス車が似合う。ieの勝手な思い込みです。
とくに奈良には、シトロエンで行ってみたい。
昔のCGで、CXのファミリアール(Sr.1)ディーゼルの取材記事。
少し壊れかけの漆喰の白壁の前に並ぶCXとDS。
あの写真のような景色を再現したいんです(^^;
>>さだまさしの「まほろば」。
歌詞だけではなくメロディもすごいよ。
日本の情景を歌わせたら、さだまさしは日本どころか、世界一w
天皇陛下の在位20周年に、なぜ、さだまさしを使わなかったのだ(怒
>>まほろば~修二会(しゅにえ)と続きます。泣いてください。
>>修二会とは、二月堂で行われる
「旧暦の2月、二七日(にしちにち、14日間の意)にわたって行われる行事で、
二月堂本尊の十一面観音に対して自らの過ちを懺悔し、
国家の安定繁栄と万民の幸福を祈願する十一面悔過(けか)法要である(wikiより)」とのこと...
ますます、お水とりに行きたくなりました。
>>歌詞です。
春日山から飛火野(とぶひの)辺り
ゆらゆらと影ばかり 泥む(なずむ)夕暮れ
馬酔木(あせび)の馬酔木(まよいぎ)に
たずねたずねた 帰り道
遠い明日しか見えない僕と
足元のぬかるみを気に病む君と
結ぶ手と手の虚ろさに
黙り黙った 別れ道
川の流れは よどむことなく
うたかたの時 押し流してゆく
昨日は昨日 明日は明日
再び戻る今日は無い
例えば君は待つと
黒髪に霜のふる迄
待てると云ったがそれは
まるで宛名の無い手紙
寝ぐらを捜して鳴く鹿の
後を追う黒い鳥鐘の声ひとつ
馬酔(まよい)の枝に引き結ぶ
行方知れずの懸想文(けそうぶみ)
二人を支える蜘蛛の糸
ゆらゆらと耐えかねてたわむ白糸
君を捨てるか僕が消えるか
いっそ二人で落ちようか
時の流れは まどうことなく
うたかたの夢 押し流してゆく
昨日は昨日 明日は明日
再び戻る今日は無い
例えば此処(ここ)で死ねると
叫んだ君の言葉は
必ず嘘ではない
けれど必ず本当でもない
日は昇り日は沈み振り向けば
何もかも移ろい去って
青丹(あおに)よし平城山(ならやま)の空に満月
>>「まほろば」ということば自体が、発祥、という意味を持つそうです。
日本=やまとの国。日本の発祥地...。
>>「あせび」「まよいぎ」「まよい=迷い」。掛け言葉の妙、
そしてちりばめられた大和言葉。
方丈記の一節(ゆく川の流れは絶えずして...)の引用...。
日本語はかくも美しく、かくもうつろであり、かくも、儚い。
さだまさしは、それをieに教えてくれました。