Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

Gr.Cカー...その面白さ

2006-09-26 | くるま。
久しぶりに行ったサーキットの余韻で、ちょっとレース観戦したいモードのieです(^^

そんな折り。
ふと書店で手に取った、Racing on特別編集「Cカーの時代 総集編」。

以前も日産R89Cの記事でも書きましたが、僕はCカーが大好きでした。
この本を読んでたら、いかにCカーが面白かったか思い出してしまいました。



グループC。
1981年から1992年までの10年余を駆け抜けていったCカーたち。
いまなお魅力的で、いまなお懐かしむ声が多いこのカテゴリー。
なぜ、グループCはあんなに盛り上がったのでしょうか。


レギュレーションは、ボディサイズなどの基本要件、そして燃料の使用量のみに近い。
エンジン形式はなんと自由。
7LのV12、ロータリーエンジン、4気筒ターボ、V8ツインターボなどなど...
レースの結果は燃費が左右するので、必要なのはパワーだけではなくて
戦略などトータルにマシンをメネジメントできるチカラ。
技術が理想に追いついていなかった時代、各メーカーやチームは
このカテゴリで技術の粋を競い合ったのでした。
それぞれが全く違うアプローチで、Cカーというカテゴリーの「解」を探したのです。
これが、バリエーションに富んだマシンを生み出しました。



そして、ドラマチックなレースの展開。
何が起こるかわからない長距離耐久線では、レースはもはや神経戦。
この駆け引きも見ている僕らを熱くしたのです。


燃費が勝敗を左右するレースなので、マシンのエンジンの効率追求はスゴカッタ。
ひとたびペースカーが入ればなんと16km~17km/Lという低燃費で
走ることもできたそうです。
それでいて、予選には800馬力~1000馬力ともいわれる圧倒的なパワー。
星野一義をもってして「降りてから震えが止まらなかった」という
恐怖を与えるような極限のモンスターマシン...
F1よりも速いラップタイム!
ストレートエンドでもなお、いつまでも加速をやめようとしないエンジン!
それがCカー...!


画一的になりつつある現代のモータースポーツにくらべると荒削り。
でも実は緻密な計算の上で走っていたのですから、
グループCが面白くないはずがないのです。



>>この本に出てくる、当時を語るエンジニア、ドライバーは異口同音に
「面白い時代だった」と締めくくっています。
まさに、これこそがグループCを物語っているのではないかと思いました。

>>それと「ザ・Cカー」、ポルシェ956・962の記事が良かったです。
市販レーシングカーという凄さ(6000万!安い)、
何年にもわたって勝ち続けたポルシェの設計の凄さなどに、
あらためて「やっぱりポルシェってすげえなあ」と感動することしきりでした。
オカネを払うとまるで市販のポルシェ911を買うのと同じように、
すぐに走れる状態...サービスマニュアルまでついてきたんだそうです。
それで、レースに出ればそれなりに勝ててしまう...この凄さ。
しかも生産台数もびっくり。956・962は全部で179台!ですよ。
こんな市販スポーツカー、二度とないはずです。



>>ヨースト、ブルン、クレーマなどの名プライベータの話、
各メーカーの開発者インタビューなど見所いっぱい...
これほんと、Cカーファンは必読だと思います!
(Racing Onさま、宣伝したからなんか頂戴w)

コメント (12)
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