Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

藍色

2006-09-14 | 江戸時代に憧れる。



古来の日本の色は、その微妙さ、名前の美しさ、どれも大好きなのですが
なかでも「藍色」というのは響き・色ともにいいですよね。


染め物の藍色はほんとうに深い青。
ラフカディオ・ハーンは、日本に来たときに
日本の印象を「青の溢れる国」と評したといいます。
手拭い、袴、着物、暖簾...見渡す限りの藍色が町に溢れていた江戸時代、
調度の整った建物とともに、美しい景観を作り出していたことでしょう。

ところで「藍」藍の色素は、インジゴ(インジゴチン)と呼ばれています。
そう、インディゴですね。
インジゴは、本来はインドで栽培されている天然藍(インド藍)のことを指すので、
「インドからきたもの」というのが本来の意味のようです。
日本では、タデアイというタデ科の植物から藍が作られています。
藍染めは平安時代に端を発するようですが、全盛期は江戸時代だそうです。

なおジーンズなどに使用されているのも要は藍染めですが、こちらは
19世紀以降、合成インジゴ(成分は天然インジゴと同じ)が大量に生産できるように
なったのでそれを使用しているとのこと。

でも同じ藍染めでも、日本の藍色は奥深く、奥ゆかしい感じがしますよね。
綿の肌触りと色合い。そんなこんなで藍染め製品が大好きなieなのでした。



>>日本の伝統色が一覧できるサイトをご紹介します。
上から下までスクロールしてみて下さい。
突き刺さるような色がありません。これを見ると、ほんとうに日本の色は美しい...

>>フランスの伝統色も興味深いです。落ち着いた色が多いのがいいですね。


>>ところで、「藍色」は一応どんな色か決めてあるらしく、
webなどで使う16進法ですと#OF5474、RGBでは15.84.116、
CMYKの場合は94.64.35.17とのことです。

>>宮里藍の「あい」は、五十音で一番最初に来る名前だから...
一番を目指す名前なのだそうです。すごいですねー。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする