Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

雨に日本語の美しさを思ふ

2004-10-13 | 思うこと。
雨、好きですか。
ぼくは、嫌いじゃない。いや、寧ろ、好きです。

英語で雨をレインという以外、
なにかきっと言い方があるに違いないのだけれど、
日本語の「雨」を表すことばは数知れない。
そして、どれも美しい。

今日も雨。
にわか雨は、驟雨(しゅうう)。
秋の長雨は、秋霖(しゅうりん)。
急に降る雨は肘かさ雨(ひじかさあめ)。
じとじと降る雨は、地雨(じあめ)
激しく降る雨は、篠つく雨(しのつくあめ)。
そしてたまった水たまりは、潦(にわたずみ)。

まだまだいっぱいあります。
季節はずれだけど、入梅の頃を
「栗の花が落ちる」と書いて「栗花落(ついり)」
と読むのですが、美しいことばで、
僕はとても好きです。

雨の中を、かぼそいイエローバルブで雨を切り裂いて
走る夜。気分はもうパリの夜です。
そんな雨の夜は、道路にいつも以上にいろんな光が反射して、
逆にウキウキします。

雨と闇が、あまりキレイではない東京の街並みを
覆い隠してくれるときでもありますから...。
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鉄路と道路をつなぐもの

2004-10-13 | てつどう。
トラックバックをいただいた
ページにあった、「デュアルモードビークル」。
JR北海道が開発した、バスに鉄道車両の機能くっつけた車輌です。
シビリアンを改造しただけなのでデザインは・・・ですけど、
閑散地域のためにはとても良いアイデア。
登場したとき、「!」って思いました。

大都市部以外では、
鉄道はどんどん衰退しているように思いますけど、
今後想像以上にお年寄りが増えるこの国で
公共交通機関が相次いで廃止になっていくのに、
とても不安を感じます。

オオゲサだけど、
高齢化が進んでいつかはクルマに乗れないひと
ばかりの地域が、どんどん増えていくのではないか。と。

公共交通は、見直されるべきです。

そうなると、鉄道車輌の運行ははたしかに維持がかかるので、
ひかれてあるレールという限られた資源を利用して
自由自在に走れるレールバス・バスは、
優しい発想とも言えます。

ところで、大都市の慢性的な渋滞解消に、
ヨーロッパでは復権している路面電車を
どんどん日本も戻すべきです。
広島や、岡山、長崎では、定時運行も確保して
すっかり市民権を得ています。

日本でも、次第にトラム推進のムーブメントが
起こり始めています。

鉄道の持つクリーンさと
定時性は、今後もっと注目されるべきなのです。


ところが、残念なことに
せっかく路面電車があった岐阜市と名鉄は、
岐阜市内線の廃止を決定しました。

廃止の理由は、客の大幅な減少
(自動車文化が発達している中京圏では
仕方ないです)という理由の他に
路面電車乗り場に安全地帯がないなどの
整備がとても遅れているからなのです。
これ、要は自治体側の財政難が原因なのでしょうが、
他の都市や自治体が見直している中、
岐阜市のこの決断が
大きなミスにならないように
祈るばかりです。
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