Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

C4。

2004-09-27 | シトロエンな話。
パリサロン。開幕です。
我がZXの後継、クサラの、さらに後継、C4が正式にデビューしました。

う~ん、カオが、コワー

えーと。うーん。言葉を濁す(W

シトロエンデザインよ、どうなっておるのだ。
数年前から、ルノーの方が前衛的ではないか。
このC4も、何か無理矢理新しい感じを出そうっていうデザイン?
しかもクーペ(下写真)なんぞ、ファミリアネオ、新型プリウス、2代目CR-Xとか、
いろんなのに似てるわな。
サルーン(上)もC3みたいなつるんとしたルーフはいいけれど、
なんかこう・・・GSとかの頃みたいな、「小型車に革命を!」みたいな
精神が伝わってこないのですよ。

すでに走っているC3、良いクルマです。
小型車としては良くできていて、可愛くて、
フランス車・シトロエンらしいと思います。
でも、2CVの後継を標榜するなら、気概が欲しかった。
カタチを似せるだけじゃなくて。
なんじゃこりゃすげー、っていう設計・デザインの気概を。
フランス車でないと作り得ないようなものを。
フラットツインの1000CCにしちゃうとか、
そういう割り切りの独善的なクルマであって欲しい。
C4も然りです。

ところで。
BXも、XANTIAも、ラグーナも、みんな、出たときは否定されましたっけ。
この極東のファンに。自分もそうだったです。
ところが、5年、10年たてば、真価や、良さが見えてくる。
実はフランス車ってそうやって繰り返されてきた様な気がします。
ZXだってそうでしたねえ。出たときは買う価値ない、ってまでいう
ジャーナリストもいました。

だけど、ご当地フランスの人は、新車が出ると
日本人の「・・・ああ、こんなになっちゃって」
っていう心配をよそに、何の感傷も、感情も、先入観も、ヒエラルキーも持たずに、
ただ「使えるか」「そうでないか」「用途にあっているか」だけでクルマを選ぶから、
エキセントリックさが無くなっても、国際的になっても、
あんまり気にしてはいないようです。
むしろ最近は「壊れない」「オートマ」「エアコン」などの楽チンの方の快適性を
求めているらしい・・・。

結局はまあ、日本人が求める「フランス車感」とご当地の求めるものの
価値観の違いっていうことでもあるのでしょう。
欧米人にとってのゲイシャ、フジヤマ、スシという日本のイメージがなかなか
変わらないように、
日本人にとってもフランス車はハイドロ、フワフワ、柔らかい椅子・・・のような
固定観念で語られているのでしょうね。

でも、それでも僕はその「古いフランス」が好きです。
こればかりはどうしようもないんですよねえ。
先入観や、固定観念で縛られてるのわかるんだけど、
でも、ほんとに快適(この場合、キモチイイ方の快適)なんで、
ホント、仕方ないんです・・・。
コメント (4)
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