なんでも便利な世の中になりましたが、
そんななか不便なものを使うのも悪くないです。
2CV。不便です。いろいろ現代の水準に足りません。
でも、楽しいのは何ででしょう。
クルマでどこかに行く、ドライブをするという「目的」
に、さらに2CVを「運転する行為」自体が目的になるからです。
同じように、不便なものをいま好んで使ってます。
カメラです。
撮影の結果も大事だけれど、古いフルマニュアルカメラは、
撮影行為自体が、2CVの運転と同じように、目的そのものです。
面倒なフィルム装填。露出計は内蔵されていませんから、後付け露出計で測るか、
晴れの日感度100で、シャッター1/500、露出5.6の基礎計算をベースに自分で設定し、
レンズの露出をぐりぐり回し、カメラのシャッタースピードを調節する。
被写体をのぞき込んでピントを合わせる。そしてやっとシャッターを切る。
ああ面倒くさい。
でも、とってもウレシイし、楽しい。
あれこれいじってやっと撮れるマニュアルカメラには、「写真を撮っているんだ」
という実感がすごく沸くのです。
とくにその一連の操作に於いて、操作感が素晴らしければ、その行為の楽しさは
何倍にも何倍にも膨らみます。
結局、アナログなものが大好きなだけなんだけど(泣