Retrospective...

イラストレーター/ライター遠藤イヅルの困った嗜好をばらす場所

不便を楽しむ(1)

2004-09-23 | かめら。


なんでも便利な世の中になりましたが、
そんななか不便なものを使うのも悪くないです。

2CV。不便です。いろいろ現代の水準に足りません。
でも、楽しいのは何ででしょう。
クルマでどこかに行く、ドライブをするという「目的」
に、さらに2CVを「運転する行為」自体が目的になるからです。

同じように、不便なものをいま好んで使ってます。
カメラです。

撮影の結果も大事だけれど、古いフルマニュアルカメラは、
撮影行為自体が、2CVの運転と同じように、目的そのものです。

面倒なフィルム装填。露出計は内蔵されていませんから、後付け露出計で測るか、
晴れの日感度100で、シャッター1/500、露出5.6の基礎計算をベースに自分で設定し、
レンズの露出をぐりぐり回し、カメラのシャッタースピードを調節する。

被写体をのぞき込んでピントを合わせる。そしてやっとシャッターを切る。

ああ面倒くさい。

でも、とってもウレシイし、楽しい。

あれこれいじってやっと撮れるマニュアルカメラには、「写真を撮っているんだ」
という実感がすごく沸くのです。
とくにその一連の操作に於いて、操作感が素晴らしければ、その行為の楽しさは
何倍にも何倍にも膨らみます。

結局、アナログなものが大好きなだけなんだけど(泣
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする