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花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

あの時君は

2022年10月11日 | 研究
チームの本拠地である馴化温室です。
4年ぐらい前から、温室内に小さなホワイトボードを取り付けています。
ついつい忘れてしまいそうなことを記入したり、伝言板に使ったものですが
今、ホワイトボードにはこんな書き込みが残っています。
見るとミスト栽培25Lやエアロポニック栽培40Lなどと書かれています。
どうやらそれぞれの栽培装置に入れる養液の量ではないでしょうか。
書いた当時なら意味が分かりますが、もう分からなくなってしまいました。
それもそのはず5/1(土)13:30とも書かれてありますが、今年の5/1は日曜日。
おかしいので調べてみると2021年5月1日が土曜日でした。
この日はゴールデンウィークなので授業はありません。
またフローラハンターズは結成してまだ1ヶ月あまり。
まだコンクールなどに出せるものなどないし
当然、今年のように水大賞の代表にもなっていません。
いったい休みの日に何をしたのでしょうか。
そこで古い記録を調べてみると、
この日にキャピラリーバリアの実験装置を製作したとあります。
今年この研究でストックホルムに行った彼女たちですが、
実験は1年生の時、つまり2020年にスタートしました。
したがって2021年は実験2年目。1年目の問題を改善した装置を
この日に作ったようです。そういえばCBという文字も見えます。
まだ海の物とも山の物ともつかないこの時期に
すでに休み返上で出校し、作業をしていたとは驚きです。
あらためて人知れず頑張っていたことが分かります。
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イクラじゃないのよ

2022年10月11日 | 
たくさんの赤い粒。サイズは5〜8mm程度。
まさに色もサイズもイクラです。しかしこれは野菜のトマト。
世界一小さなトマトとして有名なマイクロトマトです。
よく実験材料で用いる方もいらっしゃいます。
フローラは何度か栽培したことがありますが、基本的にトマトの原種。
草丈がどんどん伸びて、小さな花と実が無数につくので
ベランダ栽培だとちょっと邪魔かもしません。
しかし無茶苦茶強いのでほったらかしでも実を収穫することができます。
さてかつてTEAM FLORA PHOTONICSが園芸科学科だった時代は
こんなトマトをよく栽培していました。
インターネットに海外のトマト種子を扱っていサイトがあり
そこに原種から在来種までいろいろな種子を手に入れることができました。
トマトケチャップやピューレはなぜか赤ばかり。
いろんな色があったら楽しいはずだと考えた当時のメンバーは
赤、ピンク、黄、緑、紫、白などのトマトを栽培しては
ピューレに加工して、文化祭に展示してお客様からご意見を伺ったものです。
確か黄色のピューレは大人気だったはずです。
色が違うと成分も違います。その人の求める効能や気分で
お洒落に色を変えて使おうという提案は、名古屋のある大学主催の
ビジネスコンクールで賞をいただいた記憶があります。
今はこのコンクールがまだあるのか知りませんが
名古屋に1泊して味噌カツ、味噌煮込みうどんを食べるのが
数年間続いた楽しいルーティンでした。また食べに行きたいものです。
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君の名は

2022年10月10日 | 学校
この花の名前はなんでしょう。
もちろんマツヨイグサ(待宵草)です。
しかしこの花を月見草と呼ぶ人もいます。
かつて園芸科学科時代のフローラは
月見草も育てたこともがあります。
実はマツヨイグサとはまったくの別物。
白っぽい花を咲かせます。
調べてみる月見草も待宵草も江戸時代の後半に
観賞用として日本に入っていますが
自然界に広がって野生種になってしまいます。
その際、月見草は生存競争に負けてしまい後退。
それに比べ待宵草は強く、今も空き地や野原で見ることができます。
きっとこのあたりに名前が混同してしまったのかもしれません。
ただ今も月見草の野生種の群落が残っているところもあるそうなので
見つけてみたいものです。
さて宵待草(よいまちぐさ)という言葉もあります。
こちらはご存知、竹下夢二の詩ですが
本来は待宵草だったという逸話が残っているそうです。
本人が言葉のリズムを考えて宵待草に変えたということですが
本当かどうかはぜひ調べてみてください。
名農のキャンパスには今、待宵草の黄色の花が咲いています。
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誘惑

2022年10月10日 | 学校
マツヨイグサの花の写真をモノクロームに変換しました。
背景は真っ黒ですが、花だけは真っ白です。
マツヨイグサはその名の通り、夕方から咲き始めます。
これは受粉をしてもらう昆虫を蛾にしたため。
したがって彼らが飛び交う夜に咲くように進化しました。
黄色はご覧のように薄暗くても目立つ色。
昆虫のまだ少ない春先に咲く花も黄色が多いといいますが
やはり花を目立たせて昆虫をを誘惑しているようです。
しかし暗い夜、花の色だけでは不安です。
そこでマツヨイグサが考えた作戦はご馳走。
昆虫の大好きな蜜を大量に作っているのです。
確かにさわればねばねばします。
「胃袋をつかむ」。人間にも通じる異性を魅了する要素の一つです。
かつて前任校で花のネクターガイドを調査したことがあります。
ネクターガイド は蜜標とも呼ばれるもので
植物が蜜のありかを昆虫に示すサインです。
昆虫の見ている紫外線を使って撮影すると浮かび上がってきますが
調査の結果、マツヨイグサにもちゃんとありました。
でも夜は紫外線がないのでネクターガイドを作る意味がありません。
そこでさらに調べていくとマツヨイグサが誘う蛾の中には
スズメガのように夕方から飛ぶもものあります。
きっと彼らのためにネクターガイドを用意しているのかもしれません。
花の色、蜜、そしてネクターガイド。あの手この手で誘惑するとは
さすが生存競争に打ち勝ってきただけあります。
さまざまな花のネクターガイドを調べ、その意味を考えた研究は確か
県の理科系の大会で最優秀を受賞したと記憶しています。
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けたたましい

2022年10月10日 | 研究
久しぶりにストックホルムに来て懐かしいと思ったのはパトカーのサイレン。
日本の音だってうるさいのですが、それ以上にけたたましいのです。
何度聞いても、どうすればあんな音になっちゃうんだろうと驚きます。
ただ周りの人に気づいてもらうという目的は
十分達成しているのではないでしょうか。
1週間以上も滞在したので鳴らしながら走ってきた姿は
何度も目撃しましたが、残念ながら写真で撮る機会はありませんでした。
そこで探してみると世界のパトカーの壁紙をダウンドーロできる
フリーサイトを見つけましたので、そこから拝借しました。
もちろん車種は国産車のVOLVOですが、可愛らしくスッキリした配色です。
よく考えるとブルーとイエローは国旗の色。
気がつきませんでしたが、パトカーもスウェーデンカラーだったようです。
さてどんな音なのか興味を持たれた方は、youtubeを探してみてください。
見つかると思います。またアニメ「魔女の宅急便」でも
同じようなけたたましい音を立てて走っています。
ストックホルムが映画のモデル都市のひとつであることが
このサイレン音からも伺えます。
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