仕事絡みでお世話になってきたあっちこっちそっちのお偉方はみな「忖度無用」の方ばかりだったことを反芻している。
名古屋の重鎮さんは、ある日の出張の日がその方の誕生日だったので、訪問時に必ずご挨拶に参ったんだけど、その際に手土産(どこぞの高級和菓子、出張前日も多忙な中を閉店間際に買いに行った)を渡したら、ニヤニヤし出して(予想通り)、
「君もなかなかだなぁ。」
「あの社長♀の部下だけあるな。」
とニヤニヤが止まらない表情をしてそう言って、渡した手土産に話題をまるで振る事なく、無造作にあっちの方にポイと土産を置いた。
後にお茶を運んできた女性社員にもその手土産(高級和菓子)を「いただいたぞ」なぞと私たちの前でわざわざ言うこともなく、高級和菓子はあっちのデスクの隅に置かれたままスルー。
私は、
「オジサンよっしゃ!!!」
と、直感したのを覚えている。
いや、本物のお金持ち(世の為に働いてる系の「○常に働いて(✖︎お金を溜め込んで)「お金を沢山動かせる」方)ってこんな感じだから。
つまりそういう忖度に嫌気があるんだと思う。逆に「できる限りは避けたい」というか。
そうやって日々いやらしい考えの人がたくさん擦り寄って来られる立場だろうし、それで嫌な思いをさせられたり、意図しないややこしさ(まぁ意識というか、宗教観の違いというか善悪の解釈の違いというか、損得より尊徳と捉えてる違いというか、そういうのからくる、時間が経過してからわかる根本的意識のズレ(身近にすらありますよね、こういうの))に巻き込まれたくないからかと。
この時は社長も私も事前すり合わせして「わざと」持っていったところもある。笑
付き合い期間も長くなり後々になってやっぱり「その手は通用せんぞ?わしには。」っていうのがわかり、「それで良いのです!逆にそうじゃないと!」と私は心で思ってホッとしていたのに、社長♀は、「っとにケチな野郎だよ」と本人に向かって言っては暴れて、重鎮とゲラゲラ楽しそうだった。爆笑
手持ち資産(やっとそうなれた系、サラリーマン社長とか)だけ死守するのに必死なだけなのに権力持っちゃう系のオジサンだとこうじゃないんだよねぇ。
妙に品良くて、お行儀よく太刀振る舞ったりして、「あ、これはどこぞの何々だね」とか通ぶったり。おまけに講釈垂れてきたり。(ほんとすいません😭)
でもこの重鎮、ハニートラップに引っかかってしまったんだよねぇ。
「憎みきれないお馬鹿さん」で私の中では逆に許してる。
ある意味悪いオジサンはこういうのとは違うんだよなぁ。
あの一連の名古屋(静岡)行脚はマジで超良く練られた面白〜い台本の上を、素のまま即興で行ける配役を集めて芝居させられてる感じの仕事であった。めちゃくちゃ感すら面白く。すでに懐かしい。