毎朝同じ電車を利用している中に一人とても可愛らしい視覚障害者の女性がいる。
ステッキを持っていなかったら普通の女の子と間違うほどだ。
その彼女に時々親切に手を携えようとしたり、
席を譲ろうとする人がいる。
時には見過ごした視線を「あれ?」って感じで元に戻して、明らかに「可愛いお嬢ちゃんじゃないか!!」という表情になって、声をかけている男性がいる。
アレを見ると、「この正直者め~!!」と内心思う。
と同時に「女性として可愛い子はやっぱりお得なのよねえ。」と冷静に思ったりする。
けれどもその彼女は必ずその親切を断る。
かえって怪訝そうな表情を浮かべる。
私は別に観察するつもりはないのだが、
その彼女が毎日同じ場所を歩き、
同じところで曲がり、
ホームの同じ場所で電車を待ち、
乗り込んだ電車では毎日掴まる吊革が同じで、
その吊革を確保するとステッキを折りたたんでバックにしまう事を知っている。
だからいつもそっとしていた。
彼女の中では全ての行動が歩数に変換されており、
視覚では無い感覚を研ぎ澄まして、集中させて、日々の行動をしていると思うのだ。
きっと予測のつかない不意打ちのお助けはその集中を途絶えさせてしまうので彼女は怪訝な表情になってしまうのかな、と思ったりする。
そう思うと彼女は多分自分自身が身障者であることに甘えたくない人なんだろうな、と想像している。
ステッキを持っていなかったら普通の女の子と間違うほどだ。
その彼女に時々親切に手を携えようとしたり、
席を譲ろうとする人がいる。
時には見過ごした視線を「あれ?」って感じで元に戻して、明らかに「可愛いお嬢ちゃんじゃないか!!」という表情になって、声をかけている男性がいる。
アレを見ると、「この正直者め~!!」と内心思う。
と同時に「女性として可愛い子はやっぱりお得なのよねえ。」と冷静に思ったりする。
けれどもその彼女は必ずその親切を断る。
かえって怪訝そうな表情を浮かべる。
私は別に観察するつもりはないのだが、
その彼女が毎日同じ場所を歩き、
同じところで曲がり、
ホームの同じ場所で電車を待ち、
乗り込んだ電車では毎日掴まる吊革が同じで、
その吊革を確保するとステッキを折りたたんでバックにしまう事を知っている。
だからいつもそっとしていた。
彼女の中では全ての行動が歩数に変換されており、
視覚では無い感覚を研ぎ澄まして、集中させて、日々の行動をしていると思うのだ。
きっと予測のつかない不意打ちのお助けはその集中を途絶えさせてしまうので彼女は怪訝な表情になってしまうのかな、と思ったりする。
そう思うと彼女は多分自分自身が身障者であることに甘えたくない人なんだろうな、と想像している。