仕事中トイレに行く。
大体この時間は清掃が入る時間、今日もいつもの通りに行われている。
トイレに入って洗面で手を洗っていると、掃除の女性が横の洗面台の下から消耗品類をゴソゴソ出し入れしだした。
初めて見かける方でいつも見かける若手の清掃員と違う。
その女性の親くらいの世代に見えるおねいさんだった。
すると横から、
「真っ黄色だわー」
と、私に反応して欲しいかのような独り言を言い出した。
私も、この方は何をいいたいのか、伝えたいのかが分からず、黙っていると、
「ね、ほら、黄色くなってる。
ダメなねよ、っとにねー」
あー、ボヤキか、とわかり、少し笑いながら、
「他の担当の方の掃除の仕方が手抜きなんですね?
マニュアルにはここまで綺麗に汚れを落とすこと、って決まりがあるとか?」
そう言うと、
「そうなのよー、なってないわ、これじゃ」
と、伝えてくる。
私が見る限り、黄色く変色しているわずかな汚れは、そこまで気になるほどでもなく、
「水垢は落ちないのあるしなー、やれやれ、これでも他よりかなーり綺麗だぞ?」
ってくらい。
しかしこの初めて見かけるおねいさまは、
「ピカピカにしないと仕事として納得できないのよ、私」
っていうような、職人魂にも似た熱さが伝わってきたので、
「じゃぁ、お手数ですが、汚れを落としてピカピカにください。
いつもありがとうございます。」
と、笑顔で返すと、
「うんっ、わかったわ!!」
という笑みを一瞬浮かべて、
「っとに困るわー、ちゃんと掃除しつくれないのよ、、、(他の人は)」
と、照れ隠しの愚痴を口走りながら、大きなゴミ袋を引きずりながら抱えて、向こうへと去っていきましたとさ。笑
私は話しかけられやすいの話でした、チャンチャン!