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ごまめの歯ぎしり・まぐろのおなら

サンナシ小屋&京都から世界の愛する人たちへ

アメリカはだましとゆすりだ

2011-03-10 | 政治
アメリカの日本部長だったメアという男が、アメリカの本音を聞かしてくれた。沖縄の人はごまかしとゆすりたかりの名人だそうだ。その発言が沖縄の人だけではなく日本人にも反発を受けたことから、アメリカ政府はメア部長を更迭し、公式に謝罪した。謝罪の言葉は、メア部長の発言は「沖縄と日本に敬意を持ち、日米関係を重視するアメリカ政府の立場とまったく相容れない」というものだった。でも、この言い方こそ、「ごまかし」と「ゆすり」ではないか。アメリカ政府が日本人に敬意を持っているなどとは誰も信じない。そして沖縄にアメリカの都合で基地を押しつけることが、脅迫でしかないことを日本人なら自民党以外の人は知っている。

 沖縄の人が怒るだけではない。日本人も怒る。でも政府の人間は怒っていない。彼らはそれがアメリカの本音であることをすでによく知っているから。そしてアメリカが怒ることを恐れ、アメリカのウソを受け入れる振りをする。そうして沖縄に辺野古の基地を受け入れるように脅す。アメリカの海兵隊は日本の抑止力として重要だと、信じてもいないのにアメリカの言うことをそのまま受け入れる。みんなウソと知りながら。いまさら鳩山さんの正直さを思う。抑止力は方便だと言う言葉。まさにそれこそ裸の王様のウソを指摘した子供の心だ。幼い子供の心を持つ鳩山元首相だからこそ、本当のことを言えたのだろう。

 もうウソを続けるのは止めよう。アメリカにはいて欲しくないとはっきり言おう。沖縄からも日本からもアメリカの兵隊は帰ってもらおう。アメリカの兵隊がいないと北朝鮮が攻めてくるなんてウソはもう止めよう。日米同盟が日本の生命線だなんてウソだとはっきり言おう。日米同盟こそ日本の疫病神だ。

自民党+菅で再編か

2011-02-21 | 政治
管内閣の支持率が危険水域に入ったらしい。さもありなん。菅首相が打ち出した政策のどれをとっても、政権交代の前にいっていたことと反対のことばかりで、自民党から民主党へ政権交代したことがまるで意味の無いことになっているからだ。国民の生活が第一というスローガンからは真逆としか思えない。たとえば、消費税の増税。菅首相は消費税を上げることが国民的な要請だと言っているが、自民党や昔そこにいた与謝野馨など以外にだれもそんなことは望んでいない。その一方で、法人税の5%引き下げをやるという。経済界の要求に沿う形で税制を変えようというのでは、国民生活が第一なんていうスローガンはウソばかりになってします。

 さらに、国民総背番号制を実施すると言い出した。これは菅さんの持論だろうけど、自民党でさえなかなか踏み切れなかった悪法である。そして、TPPへの参加。平成の開国と言葉は勇ましいが、結局はアメリカの大資本の要求に組み込まれ、日本の郵政事業、医療業務、農業、などなど、コイズミ自民党の新自由主義路線をもう一度アメリカの大資本の要求にそってやり直すと言うことでしかない。郵政民営化に反対してきた連立相手の国民新党でさえ、管内閣のやり方にはもうがまんがならないと言わしめている。
 
 アメリカは菅直人はくみし易しとみて、露骨に郵政民営化の徹底などを要求してきている。農産物の完全自由化を視野に入れたTPP参加は、日本の農業をアメリカ資本に差し出すことでしかない。日本の農民は死ねと言うことが、「平成の開国」の中身である。だったら「攘夷」こそが今の日本における正義だ。
 
 政権交代を実質的な者にするべきであると主張している小沢一郎とそのシンパを切り捨てることで自らの延命を図ろうという菅直人のこそくな考えは、内閣支持率の低下でもろくも崩れ去ろうとしている。こうなれば菅政権の道は、おそらく政界再編をして自民党との野合するしかない。すべて自民党のいうままにして、自民党の大部分といっしょになって、民主党の小沢一派を切り捨てる。これしかないだろう。自民党と一緒になっても、どうせ自民党と同じことをやっているのだから、菅直人が首相を続けられるかどうかだけのちがいしかない。
 
 いまこそ政界再編成が必要だ。民主党がマニフェストでやろうとしていたことを実際に誠実に実行しようとする人たちが、まとまって新しい民主党を作って選挙をたたかうこと。そうすれば国民新党も社民党も再編の中に入ることができる。自民党の河野太朗など良識派も加わることができるだろう。そうしてもう一度、本当の政権交代を実現させよう。首相の椅子にこだわり続けるだけの菅直人を引きずり下ろそう。

基地を無くすためには独立しかない

2011-01-27 | 政治
「最低でも県外、できれば国外」普天間基地の返還問題で、そう言って衆議院選挙で地滑り的な勝利を得た民主党は、この公約を守ろうとした鳩山政権が米国追随の外務・防衛両省の官僚を説得できずに説得されてしまい、公約との齟齬から政権を投げ出した。そのときに副総理だった菅直人さんは、民主党の代表選挙で選ばれて総理大臣になったが、副総理としての責任をいささかも感じることはなかったようだ。私は関知していませんとすべて鳩山前首相の責任にして逃げてしまった。

鳩山前首相は、最後っぺのように辺野古に基地を作ることを日米合意してしまって辞めた。菅首相は、辺野古に作ることは既定路線で、それを進めていくことを鳩山さんが辞めたことで決着してしまったように装い、自分の責任を覆い被せてしまった。

 そしていま、菅政権は次々と閣僚を沖縄に送り込んで、あの手この手で懐柔、脅迫、説得を行い、名護市には自民党政権と同じように防衛省が交付金の配布を差し止めた。そしてアメリカとの協議では、辺野古の基地の形態をV字案からさらに昔の自民党時代のI字案にもどし、さらに沖合に移動させるという、自民党政権でさえも地元説得のためにあきらめた案に戻してしまっている。自民党よりもひどい民主党のアメリカ追随だ。減らすと約束したはずの「おもいやり予算」は、自民党時代とまったくおなじようにアメリカに献上されている。しかも、前原外相は「おもいやりではない、戦略的予算だ」とのたもうた。立派なアメリカへの思いやりだ。まさに自民党政権の復活そのものだ。


 名護市辺野古に新しい米軍基地を作るという管内閣の方針に、沖縄の人々は不同意を示し続けている。それでもアメリカ大事と沖縄に基地を押しつけ続ける民主党政権は、自民党の売国政権と何ら変わりない。沖縄の人たちが、もう基地はいらないと言っているが、日本の政府はどうしてもアメリカの都合を優先しようとする。こうなれば、沖縄から基地をなくすには一つしか方法はない。沖縄が日本から独立することだ。独立すれば、日米安保条約は日本の中でしか通用しないから、沖縄にある米軍基地は、沖縄があらためてアメリカと安保条約を結んで基地を置くことを承認しない限り、沖縄から日本へ移さなければならない。

 いまこそ、沖縄が独立する時だ。薩摩藩が侵略し琉球王国を藩の中に含めた琉球侵略の前の独立国だった昔を取り戻すときだ。安保条約を無効にして、基地をすべて取り除く。米軍だけでなく、戦争につながる自衛隊の基地もすべて取り除くことができる。日本政府は外務省に沖縄大使という職を設けた。これは沖縄は日本ではないと日本政府も考えている証拠ではないか。それでも日本政府はきっと自衛隊を使って武力鎮圧をしようとするだろう。そのとき、沖縄の人は、武力を用いることなく独立を要求しよう。世界の人が、そして日本の私たちもアメリカ基地を押しつけられ続け、耐えに耐えてきた沖縄の思いを支持する。沖縄人よ。独立の時がきた。


自民党とアメリカに追随するカン政権

2011-01-13 | 政治
昨年末に菅首相が「たちあがれ日本」に連立をもちかけたらしい。平沼共同代表を閣僚にすることまでを提案したという。いったい菅首相は何を考えているのだろう。民主党政権打倒を掲げて参議院選挙を戦ったばかりの「たちあがれ・・」に連立を呼びかけるとは。菅首相が理念を持たない政治家であることが、まさに露呈したと言うことなのだろう。「たちあがれ・・」と連立を組んでも参議院の与野党の比率を逆転することもできないのに、「たち・・・・」に連立を呼びかけたその裏には何があったのだろう。極端な右翼政党である「たち・・」と連立を考える菅首相には、右翼だろうがなんだろうが自分の政権延命のためなら、悪魔とでも組むつもりなのだろうか。それとも菅首相は右翼的な考えにも理解を示す人間だったのだろうか。

 さらに、14日に予定されている内閣改造で、与謝野馨氏を閣僚に起用するとも言われている。たとえ与謝野氏が「たち・・・・」を離党したとしても、彼らといっしょに新党を作った与謝野氏を経済閣僚に入れると言うことは、管内閣が自民党の新自由主義路線を引き継ぐことを宣言したようなものではないか。菅首相は昨日の両院議員総会で答弁し、コイズミ新自由主義路線とはちがうと言ったけれども、やっていることはその路線でしかない。違うというなら実行で示すべきだろう。

小沢切りのカン違い

2011-01-06 | 政治
菅首相は、「政治とカネ」の問題で、小沢一郎議員が起訴されたら議員辞職を勧
告することを暗示した。反小沢路線こそ内閣支持率の回復の特効薬だと思ってい
るらしい。カン違いも甚だしい。大新聞やマスコミたちも「政治とカネ」の問題
だと騒いで小沢バッシングに余念がない。これはカン違いだけではない。これに
は人権問題も絡んでくるのだ。

 いったい「政治とカネ」の問題とはいったい何だろうか。小沢さんの件は、検
察も起訴はできないと判断した事案である。素人の検察審査会が強制起訴に踏み
切ったけれども、そこになんの根拠もない。疑いがあると言うだけである。ほと
んどの議員には見逃されている政治資金規正法の不実記載で、小沢さんの元秘書
であり衆議院議員である石川智宏さんが逮捕された。この逮捕も検察が小沢逮捕
を狙って無理矢理行ったものだった。小沢さんの起訴の根拠はこの政治資金規正
法の不実記載なのだ。石川元秘書が5億円の収入を記載しなかったが、あとから
訂正した。他の大部分の議員がしばしば行っている「後から訂正」なのだが、な
ぜか小沢さんの時だけ議員逮捕まで行った。
 
 あきらかに検察の見込み捜査であり、元秘書逮捕も必要ないものだった。厚生
労働省の村木元局長の場合とまったく同じ構図なのだ。結局、検察は起訴をあき
らめた。これは政権交代があり、世論が検察への批判に傾いたことを察知して、
検察が無理をしないと判断したのだろう。しかし、マスコミは「政治とカネ」と
いう根拠不明の言葉を弄して小沢バッシングに走った。経済界や保守陣営に取り
込まれた読売の○○ナベや朝日の船○○一などが、小沢つぶしにはしったのだろ
う。マスコミの記者たちも自分の頭で考えないものが増えた。厚労省の村木さん
も、マスコミは犯人視報道を続けた。素人の検察審査会は、マスコミのあおりに
乗ってしまった。
 
 村木さんが無罪になり、検察が証拠を隠すだけではなく証拠を変造してまで村
木さんを犯人に仕立て上げようとしていたことがはっきりした。政府の高級官僚
(局長)を逮捕することが、検察の目標になっていたこともわかった。罪がなけ
れば罪を作り出す、これが検察のやり方だった。小沢さんと鳩山さんの場合もま
ったく同じだ。自民党などには同じようなことをしている議員はいっぱいいる。
しかし、それらは黙認しておいて、鳩山、小沢の二人に焦点を絞って無理矢理犯
人に仕立てようとした。
 
 厚労省の村木さんは、起訴されても公務員の職は剥奪されなかった。それは当
然のこと。有罪が決まるまでは推定無罪だからだ。小沢さんは強制起訴されても
おそらく無罪になるはずだ。当然それまででも彼は推定無罪である。その人に菅
首相は議員辞職を迫っている。それも最初からそう思っていたわけでは無さそう
だ。自分の内閣支持率を上げるために、小沢切りをやろうとしている。小沢さん
には人権はないのだろうか。政治家は疑惑を招いただけで責任をとらねばならな
いという人も多いようだが、それはおかしいのではないか。政治的な失政ならい
ざしらず、刑事罰にはあくまで推定無罪が当然である。政治家といえども。
 
 小沢さんが言ったように、首相は小沢さんの出処進退などよりも、もっと大事
なことがあるはずだ。国民の幸福のためになにができるか、もっと真剣に取り組
んでもらいたい。最少不幸社会を作るために、マニフェストを作り選挙に臨んだ
のではなかったか。そのマニフェストの理念をなんの反省もなく次々と反故にす
る管政権に小沢さんを切る資格なんて無い。

コップの中の嵐の民主党

2010-12-21 | 政治
 先週、生まれて初めての経験をした。といってもうれしい体験ではない。職場で倒れてしまった。めまいが激しく立ち上がることができない。それ以来、ふわふわした雲の上を歩いているような毎日だった。そしてパソコンやテレビの画面をみたり、バスの窓から外の景色を眺めていると、不快な感覚がわき上がってくる。ひどくなると吐き気がしてくる。というわけで、ブログを書く気にもなれなかった。こうして書いているのは、多少とも良くなったせいだが、長くは書けない。

 体調を崩しているうちに、管内閣はおしまいを迎えそうだ。小沢をたたいて自らの支持率を上げようと姑息なことを考えたらしい。政倫審に小沢招致の議決をさせようとしているらしい。しかし、自民党からさえも議決には加わらないと言われ、いったい管内閣は何のために党を割るような方向を打ち出しているのだろうか。管内閣が続けば、民主党が崩壊してもかまわないというのだろうか。民主党員の小沢さんをトカゲの尻尾のごとく切り捨てて、自らは浮かび上がろうというのだろうか。愚かしい。

 小沢さんのことなんかほっといて、辺野古の基地を止めたり、諫早湾の水門開放や八ッ場ダムの中止など、野党時代に管さんが唱えてきたことを真剣に実行してみたらどうだ。その方がきっと支持率は上向くだろう。自民党ができないことをやらねばダメだ。自民党と変わらない政策ばかりを続けるなら、民主党への期待がしぼんでしまう。

新自由主義からの脱却を

2010-12-10 | 政治
コイズミ首相以下4人続いた自民党内閣で行われた新自由主義に基づく福祉切り捨て政策を批判して、民主党の政権交代が実を結んだ。その選挙で民主党は、「国民生活が第一」と叫んで、国民の圧倒的な支持を得て政権にたどり着いた。しかし、鳩山政権でも財源がないという理由で、福祉政策はなかなか進展しなかった。鳩山さんはそれでも理想を語っていたが、結局のところ福祉は前に進まなかった。

 菅政権になってからは、後退路線がやたら目につく。官僚とバトルを繰り広げた長妻厚労大臣を更迭して、官僚の言いなりになる大臣を作った。廃止するはずだった後期高齢者保険を作り直すと言って、さらに高齢者の負担を増やす法案をまとめた。介護保険では、さらに高齢者の自己負担率を1割から2割に引き上げようとしている。いったいこれのどこが選挙の時に叫んだ「国民生活が第一」なのだろう。自民党政権と変わらないばかりか、防衛大綱では武器輸出三原則を緩和して、死の商人の仲間入りをしようとしたり、原発を輸出して世界に死の灰の悪循環を拡げようとしている。さらにPTTなどという新自由主義の権化のようなアメリカの都合だけで作られようとしている条約に加わろうとさえしている。国民のことなどお構いなしだ。菅首相の目には、アメリカと財界のご都合しか見えてこないようだ。アメリカと財界におべっかを使っていれば、自民党も認めてくれるだろうと思っているらしい。そうして、限りなく民主党は自民党と同化してきた。

 でも本当はそうしなくても良いはずなのだ。国民に約束した福祉の充実は、財源がないと言いつのっているが、けっしてないわけではない。今日の朝日新聞に河野洋平前衆議院議長の投稿が載っていたが、彼が言うとおり、防衛費を削れば国民に新たな負担を求めないでも、福祉の充実はできるのだ。しかし、民主党政権のだれも防衛費の縮減に取り組もうとするものが見あたらない。対中国関係や北朝鮮問題を口実に、むしろ防衛費を増やそうとさえしている。防衛大綱の基本であった基盤的防衛計画を捨て去り、動的な防衛を標榜しようとさえしている。動的な防衛というのは、まさにアメリカの海兵隊が担っているような、即戦力であり、殴り込み部隊の創設に繋がるだろう。民主党政権が自民党でもできなかった反憲法的な防衛大綱を作ろうとしている。

 防衛費を削れば高福祉は十分達成できる。しかし、民主党政権は自民党などの野党が強硬に反対するからできないという言い訳をしている。しかし、それはウソだ。やる気がないからに他ならない。防衛大綱に日米同盟の深化、強化という言葉が入るそうだ。まさにこれこそが日本がアメリカの一部隊になって、アジアや中東に派兵することを予見させる。いくら自民党が反対しても、民主党は衆議院では過半数の圧倒的多数を持っており、予算案は参議院で否決されても自然成立できる。関連法案は、国民のためになり、平和のためになる内容であるなら、国民新党と社民党、内容によっては共産党も賛成して、3分の2以上で再議決できる。やろうと思えばできるのだ。

 国民新党との約束であった郵政見直し法案や、社民党との約束であった労働者派遣法の見直し法案など、自民党の新自由主義的政策を見直すことこそ、民主党がやらねばならないことだ。自民党といっしょになって新自由主義政策やアメリカ一辺倒政策を行うのでは、民主党は自民党といっしょにやがて崩壊していくだろう。菅首相よ。めざめよ。国民が何を望んで政権交代させたか、もう一度よく考えてみよ。

 自民党や公明党を納得させるために、小沢一郎を国会政倫審に多数決で呼ぼうなどと言う姑息なことは止めた方がいい。自民党や公明党にすり寄るのではなく、政権交代させた国民の意思に寄り添うことこそ、必要なことである。それができないようなら、菅政権は存在意義はない。

尖閣 衝突はやはり巡視船が原因

2010-11-05 | 政治
尖閣諸島での海上保安庁が撮影したという映像がYOU TUBEに流れたというので、さっそく見てみた。4本ほどあったが、そのうちの1本には衝突したという巡視船「みづき」から撮影した映像があった。それを見ていて、明らかにこの衝突は併走している中国漁船の前に巡視船が回り込もうとして衝突したことが分かる。中国漁船が体当たりしてきたなどという海上保安庁の主張が明らかにウソであることがよく分かった。この映像を見て中国漁船が体当たりした明らかな証拠だと右翼やそれに先導されたマスコミ、一般の人々が言っているが、船に乗ったことのない人では分からないかもしれないが、漁師や船員など舟に乗って仕事をしたことのある人なら誰でも分かる。これは巡視船が無理に前に回り込もうとしてまっすぐ進んでいた漁船が接触したものだ。なぜなら、巡視船の速度が漁船よりもずっと速く、接触した漁船は巡視船に引きずられるようにして巡視船の後方に遠ざかったからだ。しかも巡視船は速度を落とさず走り続けていた一方、漁船は接触した後、速度を落としている。衝突した巡視船の傷をみておかしいなと思っていた。漁船が突っ込んだとしてはあまりに傷が小さい。本当に漁船が突っ込んだならあんな程度で済むはずがない。

 もう一方の巡視船「はてるま」からの映像もあった。これは遠くからなのでよく見えないが、操業している?漁船に向かって巡視船が接近し、漁船の直前でUターン、漁船が走り出したあと、巡視船が併走し、スピードを上げて漁船の前に回り込む様子がよく見える。ところがどうしたことか、この映像は漁船との接触場面になると急に空を写しており、肝心の接触場面が写っていない。故意にそうしたとしか思えない撮影の仕方だ。

 海上保安庁はずっと武器を持たず、海上の違法な運航や操業を取り締まってきた。ところが一度不審船を追跡するのに失敗したことから、右翼や好戦政治家たちの圧力で自民党政権が保安庁に強力な高速船を造り、しかも武器を持たせてしまってから、保安庁の高圧的な取り締まりが行われるようになった。不審船を銃撃し、沈没さえさせてしまったことがあった。対外的な殺人は、自衛隊でさえしたことがないのに、海上保安庁は人を殺してしまった。しかし、いっさいおとがめがない。これはおかしいのではないか。あの銃撃・沈没事件のいきさつと検証をもう一度明らかにしておかねば、今後、戦争につながるような対外的な問題を起こしかねない。

 今回の尖閣諸島での衝突も、海上保安庁の高圧的な取り締まりが原因だったことがよく分かった。ビデオを公表したくないという政府の姿勢は、見る人が見ればこの衝突は巡視船の取り締まり方法に原因があったことが分かってしまうからだったのではないか。民主党政権は、中国との関係で敏感な場所での取り締まり方法について、よく海上保安庁を指導すべきであろう。もっとも前原外相が国交相だったのだから、取り締まりを高圧的にでもやれという指示をしていたのかもしれない。そうだとすると、前原などという人を大臣にした民主党政権が、自ら招いた問題だったのかもしれない。

 尖閣諸島は、田中角栄首相と周恩来首相の間で、お互いに棚上げにするという同意があってこれまで問題も起こさず、両国関係を構築してきた。自民党といえどもその程度の良識はあった。それを前原は一方的に破り、日中関係を元の木阿弥にしてしまった。その先の見通しがあってやったとはとても思えない。民主党は前原を更迭すること。それなしにはアジアで日本が喜んで迎えられる時代は来ないだろう。平和を希求する外交が欲しい。日本国憲法に書いてあるように。

大使という仕事

2010-11-02 | 政治
 暑い暑いと言っていたのがまだほんの一ヶ月前だったような気がするが、秋は目にもとまらない速さで過ぎ去り、暖房が欲しくなる今朝の寒さだった。夜には、お風呂にバラの花びらを一面に浮かべて、香り高い暖かさを感じた。カレンダーも残り少なくなってしまった。今年は暑さと異常な雨に叩かれて、右往左往していたような気がする。そうしているうちにも確実に冬がやってきた。今週末は北海道へ行く。道東はまだ雪は降っていないようだが、かつて道東に住んでいたとき、10月の終わりに30cmの積雪に会ったことがあった。もうそんな時期だ。

 菅内閣の外交を素人外交だと自民党の面々がケチを付けているらしい。たしかに、対中国についても、対ロシアについても、一貫した外交戦略をもっていないのは明らかだ。硬直した前原外交が日本の立場をおかしくしていることは間違いない。しかし、玄人外交をやっていたという自民党の外交は、結局外務省の官僚任せだったことも間違いない。官僚たちは確かに経験があり、情報も持っているから、相手の国と上手くつきあう方法を知っている。その経験は大事にしないといけないだろう。しかし、自民党の玄人外交では、けっしていままでの路線を変えることはできない。アメリカの手の内から出ることはできない。

 外国の日本大使館に超高級ワインが年間消費量の2倍も3倍も地下の倉庫に眠っているという。マスコミがそれを取り上げて、贅沢だとか税金の無駄遣いだとか論評した。笹川陽一という競艇協会の会長がブログでそれを批判している。超高級なワインを飲んで、外国要人と遜色なく話をすることが外交官の勤めだし、それができないようでは重要な情報も集まらないという。また、ワインは良い葡萄酒が採れた年に大量に買って、それを寝かしておくことが必要だから、倉庫に年間消費量の2倍や3倍あるのが当たり前だとおっしゃる。なるほど、それは言われてみればそうかもしれない。しかし、外交官がそれだけのワインを持っている必要がどこにあるのだろうか。必要なときに買ってくればいい。だいたい年間消費量そのものが多すぎないか。

 大使となると毎日毎日パーティばかりだという。私もそれを実感したことがある。比較的小さな国に出かけたとき、日本の大使館に連絡を取ってちょっとしたことを頼んだことがあった。すると大使が翌日に入港する日本の船の歓迎パーティをやるから大使館へ来いという。なにか良く事情が分からないまま、次の日に仲間数人と出かけていった。船からも何人かがやってきて、パーティが開かれた。貧しいわれわれにとっては、とびきり豪華なおいしい料理の山とたくさんの飲み物が並んでいた。キャビアを食べたのはその時が初めてだった。パーティを仕切るのは大使夫人。料理の準備をしているのは日本人だ。大使夫人はその人々を顎で使い、厳しく命令する。大使が私たちや船の人を本当に歓迎してくれたようにはとても思えない。私たちの来訪を口実に、公金でパーティをしただけのように思えた。

 あとでお皿を片付けている人たちと話をしてみると、彼らは青年海外協力隊でこの国に来ている人たちだという。地元の人たちへのさまざまな支援活動の合間に大使に呼び出され、しばしばこうやってパーティの準備をさせられるらしい。それもみな無料奉仕だとか。一人の人は、こっそりと「海外協力隊と称して、結局は外交官の小間使いをさせられている」と嘆いていた。

 外交官にもいろいろいるので、一概に言えるわけではないが、多くの外交官が美味いものを食ってうまい飲み物を食べて、現地の偉い人たちと外交と称して社交をしている。たしかにそれで情報を得ることも出来るのだろう。酒を飲めば口が軽くなる要人もいるだろう。でも、その国の大多数の人々、貧しい人々の気持ちは、そのようなパーティからはきっとわからないだろう。そんなことは分からなくて良い。国の政治を動かしている人の気持ちを捕まえればいいのだと玄人外交官は思うのだろう。だから、超高級ワインをたくさん蓄えて、余ったら捨てても、無駄遣いとは思わないのだろう。

 そういう玄人外交から抜け出す道が政権交代による素人外交への期待でもあった。でも、民主党の外交改革は、単にお金を絞り出すためだけのように見える。菅内閣の外交の基本はいったい何だったろうか。だれも思い出すこともできない。鳩山さんはそれでも外交の基本的考え方を語ったはずだ。でも自民党に政権を渡したら、また同じようなパーティに明け暮れる玄人外交に戻るだけだ。彼らにはアメリカ隷従以外の外交戦略はない。だからパーティばかりに明け暮れる外交官で十分なのだろう。

 民主党よ。一刻も早く前原誠司外相を更迭して、平和外交を作り直す本当の政治家を外相に迎えよう。ロシアの大統領がロシアが実効支配している北方四島に行ったからと言って、なにを血迷っているのだ。日本が実効支配している尖閣列島に日本の首相が出かけたら中国が喧嘩を売るのかというのと同じ事。冷静に対応すると言いながら、大使を呼び戻したり、対ロ経済協力を見直すなどと騒いでいるのはいったい誰なんだ。前原喧嘩好き大臣がいる限り、日本の安全はない。常に平和が脅かされる。

菅内閣の外交崩壊

2010-10-30 | 政治
どうも日本の外交はおかしい。前原外相はとても外交ができる人とは思えない。中国とどうつきあっていくかが、これからの日本外交の中心になることなのに、中国脅威論を振りかざし、原則論ばかり言っている前原という人では、アメリカ追随の今までの外交にしかならない。民主党の多くが自民党と同じような考え方の人が多いから、あまり期待もしていなかったが、それにしても素人外交と官僚任せが過ぎるような気がする。官僚に完全に任せればこれまでの自民党政権のやり方が続くだけだし、政治家が主導をすると前原・岡田の硬直した姿勢が前面に出るだけで、対アジア政策の転換が計れない。鳩山首相の提唱した東アジア共同体の実施をどう進めていくか、これこそ政権交代した日本に寄せられたアジアの期待だった。
 日本の外交が崩壊していることを見据えて中国は管内閣と本格的な日中関係を構築しようと思わなくなったようだ。ロシアもここぞとばかり北方四島の問題で強気になっている。政権交代でもっとも脆弱になったのは日本の外交なのだろう。しかし、それは自民党時代が良かったと言うことでは決してない。政権交代したら、民主党は確固とした新しい外交路線を出す必要があった。鳩山さんの東アジア共同体の提唱はその一つとして評価できた。しかし、それを鳩山さん個人のものにしてしまい、岡田前外相は積極的に進めようとしなかったし、管首相はそんなものを見向きもしなかった。しかもそれに代わる新しい外交ドクトリンを出すこともしなかった。
 管内閣では、経済的な要求で、アジアに原発を売り込むことに熱心だし、防衛省の要求で、PKO5原則や武器3使用原則を緩和しようという動きが続いている。もっとも基本の非核三原則でさえ、自民党時代の秘密協定が明らかになったのに、むしろそれを認めてしまおうという議論さえ起こっている。自民党時代からさえ後退しそうだ。アジアの国は日本の行き先を息を潜めて見守っている。かつて日本に侵略された国の人々は、日本はきっとまたやってくると思っている。アジアをかつて植民地にしていたヨーロッパ諸国は、そんな目で見られていないことを考えると、やはり日本は信用されていないと思う。なぜなら、日本は二度と戦争をしない、軍隊は持たないと憲法に書かれているにもかかわらず、強大な軍隊を持っている。きっと戦争をする国になるだろうと思われているのだ。
 日本外交をどうすればいいか。まずは前原外相を更迭しよう。そして、日本の外交をどう進めるか、とくに欧米追随ではないアジア中心の外交をどう進めていくか、民主党の中で十分に議論を進めてもらいたい。自民党時代に逆行したり、平和をないがしろにするようなら、民主党政権もいづれ政権交代してもらわねばならない。もちろん交代するのは自民党ではないが.