今では瀬戸内海の生き物を見ることができる最後の砦となった周防灘。そこから北に突きあったったところに、上関町長島がある。ここに中国電力が原子力発電所を計画してから早くも20年以上たった。今の瀬戸内海しか知らない人には、とても瀬戸内海とは思えない透き通った水、さまざまな種類の魚や小動物が見られる小さな入江。ここにはカサシャミセンという潮間帯のタイドプールに住む非常に変わった生き物が住む。また、カクメイ科の貝類が島ごとに異なった種類が住んでいるという。まるでガラパゴス諸島のそれぞれの島にフィンチが種を異なって住んでいるように。研究者はこの海域を瀬戸内海のガラパゴスと呼んでいる。
その他にも珍しい種類がいっぱいこの小さな入り江から見つかっている。瀬戸内海の原風景とか、究極の楽園とか、称されているこの島の自然をなんとか守っていきたい。すぐ向かいにある祝島の島民ほとんどがこの原発建設に反対している。しかし、漁業権訴訟も入会権訴訟も一審ではすべて住民勝訴だったのが、広島高裁で不当な逆転判決が出てしまった。裁判長は判決を言い渡したあと、被告の中国電力に向かって「これでよろしいですね」と念を押したという。企業のいいなりになる司法の姿勢を示したと言える。どちらの訴訟も上告して最高裁で争われている。
今週、この長島に出かけた。原子炉本体の設置許可を得るための詳細調査というボーリング調査が建設予定の田ノ浦湾で行われている。小さな入江の砂浜に巨大なボーリング台が10台、林立している(写真参照)。あの静かな生き物の宝庫だった田ノ浦がもうこんな姿になってしまった。ボーリング台の周りで泳ごうとすると、警備員が警告を発する。ボーリング台に近寄るな、あっちへ行け、と。海に来て泳ぐのに誰の指図も受けない。海は誰のものでもない。みんなのもの。私有化して危険な原発を建てさせたくない。
原発を建てさせない人たちの「つどいの家」では、集まった30人くらいが真剣に長島の自然観察やその変貌について議論したり報告し合っている。年寄りから若い中学生まで人々の真剣な意見が続く。部屋の壁には「子や孫のために 長島に原発を作らせない」というポスターが貼られている。
原子炉設置許可が下りたら、いよいよ原発の建設が始まる可能性が高い。あらゆる手だてを講じて原発を作らせない戦いをしなければならない。建設差し止めの訴訟について、弁護士を中心に真剣な話し合いが続いた。建設差し止めの訴訟は、本丸の訴訟になる。大弁護団を構成する必要もあり、困難が立ちはだかる。しかし、いよいよここまで来たら、それしかないのではないかという気持ちはみんな共通だ。準備をしなければならない。
その他にも珍しい種類がいっぱいこの小さな入り江から見つかっている。瀬戸内海の原風景とか、究極の楽園とか、称されているこの島の自然をなんとか守っていきたい。すぐ向かいにある祝島の島民ほとんどがこの原発建設に反対している。しかし、漁業権訴訟も入会権訴訟も一審ではすべて住民勝訴だったのが、広島高裁で不当な逆転判決が出てしまった。裁判長は判決を言い渡したあと、被告の中国電力に向かって「これでよろしいですね」と念を押したという。企業のいいなりになる司法の姿勢を示したと言える。どちらの訴訟も上告して最高裁で争われている。
今週、この長島に出かけた。原子炉本体の設置許可を得るための詳細調査というボーリング調査が建設予定の田ノ浦湾で行われている。小さな入江の砂浜に巨大なボーリング台が10台、林立している(写真参照)。あの静かな生き物の宝庫だった田ノ浦がもうこんな姿になってしまった。ボーリング台の周りで泳ごうとすると、警備員が警告を発する。ボーリング台に近寄るな、あっちへ行け、と。海に来て泳ぐのに誰の指図も受けない。海は誰のものでもない。みんなのもの。私有化して危険な原発を建てさせたくない。
原発を建てさせない人たちの「つどいの家」では、集まった30人くらいが真剣に長島の自然観察やその変貌について議論したり報告し合っている。年寄りから若い中学生まで人々の真剣な意見が続く。部屋の壁には「子や孫のために 長島に原発を作らせない」というポスターが貼られている。
原子炉設置許可が下りたら、いよいよ原発の建設が始まる可能性が高い。あらゆる手だてを講じて原発を作らせない戦いをしなければならない。建設差し止めの訴訟について、弁護士を中心に真剣な話し合いが続いた。建設差し止めの訴訟は、本丸の訴訟になる。大弁護団を構成する必要もあり、困難が立ちはだかる。しかし、いよいよここまで来たら、それしかないのではないかという気持ちはみんな共通だ。準備をしなければならない。

