昨日白浜の海に潜ったことを書こうと思っていたが、ついつい書くことが多くて書き損ねてしまった。今日になるともう白浜の海の記憶が薄れてきて、何を書こうと思ったのかも不確かだ。
二日間、白浜の海岸でダイビングを練習している若い女性たちのカラフルなウェットスーツを横目で見ながら、浅い海に入った。もうダイビングが若い女性の間で盛んになってから20年以上が過ぎたと思う。最近はダイビングも一時ほどの流行ではなくなってきたようだ。ここ白浜の海は関西のダイバーたちが最初に潜る場所として有名だ。昔ほどにはダイバーの卵が溢れかえることはなくなったが、それでも白浜の海岸ではまだまだ派手なスーツ姿の初心者ダイバーを見かけることは多い。温泉で客を集めていた白浜も様変わりしているようだ。
宿のすぐ近くに海岸に海水ブールが作られており、中でバンドウイルカが一匹所在なげに泳いでいる。ダイバーたちがイルカと一緒に泳ぎながらダイビングの練習ができるようにと作られたらしい。この企画はなかなか評判を呼んでいるらしい。
ところで私たちが潜ったのは、サンゴや熱帯魚が見られるような外海ではなく、田辺湾の奥の方の砂浜の沖だ。こういうところに「アマモ場」ができている。アマモとは、別名「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ」という長い名前の海草だ。地下茎を囓るとかすかに甘みがするので「アマモ」とよばれているとか。このアマモは昔は田辺湾のあちこちに生えていて、内湾性の魚類や底生生物(ベントス)の住みかを提供していたのだが、いまではほとんど無くなってしまっている。そのアマモを探してあちこち潜ってみた。数カ所にアマモが生えているところが残っていて、少しほっとした。全国からアマモ場がなくなりつつあるからだ。
アマモ場が無くなる理由は、海の埋め立て。至る所の浅い海が埋め立てられて工場地帯になったり、住宅地になったり、使い道が無くて荒れ地のまま放っておかれたりしている。海の生き物はそのために住みかを失って絶滅していく。
最近、テレビなどでアマモ場が紹介されることが多くなったせいか、アマモ場の重要性を理解する人が増えてきているのはうれしいことだ。しかし、困ったことも増えた。海岸の環境を守りたいという住民が増えてきたのはうれしいのだが、彼らが最近アマモ場を増やすためにと称してあちこちでアマモを植える運動を始めている。ここ田辺湾でもアマモをあちこちに植えているという話を漁師から聞いた。また、アマモ場の造成や再生と称して大規模に税金を使ってアマモを植える公共事業があちこちで行われるようになった。
しかし、これは無駄な公共事業そのものだ。住民たちのアマモの植え付けもぜひやめてほしい。なぜか?それはアマモ場は理由があって無くなったものだ。埋め立て以外の主な消滅理由は、埋め立てや護岸工事で流れや底質が変わったこと、水がよごれたこと、である。そのようなアマモ場の消滅原因をそのままにしてアマモ場造成といって植えたとて、けっして元のアマモ場は復活しない。植えてしばらくはアマモは存在しているが、やがて1-2年後には無くなってしまう。このような運動は海の環境を壊した本当の理由を見逃してしまうことにしかならないのだ。
アマモの植え付けを環境教育として生徒にやらせている学校もあると聞く。その先生はどう言って生徒に環境教育をしているのだろうか。ゴミ拾いをやらせて環境教育だと思っている先生が多いのと同じことだろう。環境悪化の本当の理由を教えないで環境教育はできない。
そんなことをみんなでぶつくさ言いながら、夜は白浜温泉「長生の湯(#402)」と「草原の湯(#403)」で温泉を心ゆくまで楽しんだ。
二日間、白浜の海岸でダイビングを練習している若い女性たちのカラフルなウェットスーツを横目で見ながら、浅い海に入った。もうダイビングが若い女性の間で盛んになってから20年以上が過ぎたと思う。最近はダイビングも一時ほどの流行ではなくなってきたようだ。ここ白浜の海は関西のダイバーたちが最初に潜る場所として有名だ。昔ほどにはダイバーの卵が溢れかえることはなくなったが、それでも白浜の海岸ではまだまだ派手なスーツ姿の初心者ダイバーを見かけることは多い。温泉で客を集めていた白浜も様変わりしているようだ。
宿のすぐ近くに海岸に海水ブールが作られており、中でバンドウイルカが一匹所在なげに泳いでいる。ダイバーたちがイルカと一緒に泳ぎながらダイビングの練習ができるようにと作られたらしい。この企画はなかなか評判を呼んでいるらしい。
ところで私たちが潜ったのは、サンゴや熱帯魚が見られるような外海ではなく、田辺湾の奥の方の砂浜の沖だ。こういうところに「アマモ場」ができている。アマモとは、別名「リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ」という長い名前の海草だ。地下茎を囓るとかすかに甘みがするので「アマモ」とよばれているとか。このアマモは昔は田辺湾のあちこちに生えていて、内湾性の魚類や底生生物(ベントス)の住みかを提供していたのだが、いまではほとんど無くなってしまっている。そのアマモを探してあちこち潜ってみた。数カ所にアマモが生えているところが残っていて、少しほっとした。全国からアマモ場がなくなりつつあるからだ。
アマモ場が無くなる理由は、海の埋め立て。至る所の浅い海が埋め立てられて工場地帯になったり、住宅地になったり、使い道が無くて荒れ地のまま放っておかれたりしている。海の生き物はそのために住みかを失って絶滅していく。
最近、テレビなどでアマモ場が紹介されることが多くなったせいか、アマモ場の重要性を理解する人が増えてきているのはうれしいことだ。しかし、困ったことも増えた。海岸の環境を守りたいという住民が増えてきたのはうれしいのだが、彼らが最近アマモ場を増やすためにと称してあちこちでアマモを植える運動を始めている。ここ田辺湾でもアマモをあちこちに植えているという話を漁師から聞いた。また、アマモ場の造成や再生と称して大規模に税金を使ってアマモを植える公共事業があちこちで行われるようになった。
しかし、これは無駄な公共事業そのものだ。住民たちのアマモの植え付けもぜひやめてほしい。なぜか?それはアマモ場は理由があって無くなったものだ。埋め立て以外の主な消滅理由は、埋め立てや護岸工事で流れや底質が変わったこと、水がよごれたこと、である。そのようなアマモ場の消滅原因をそのままにしてアマモ場造成といって植えたとて、けっして元のアマモ場は復活しない。植えてしばらくはアマモは存在しているが、やがて1-2年後には無くなってしまう。このような運動は海の環境を壊した本当の理由を見逃してしまうことにしかならないのだ。
アマモの植え付けを環境教育として生徒にやらせている学校もあると聞く。その先生はどう言って生徒に環境教育をしているのだろうか。ゴミ拾いをやらせて環境教育だと思っている先生が多いのと同じことだろう。環境悪化の本当の理由を教えないで環境教育はできない。
そんなことをみんなでぶつくさ言いながら、夜は白浜温泉「長生の湯(#402)」と「草原の湯(#403)」で温泉を心ゆくまで楽しんだ。
