天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

NASA、ESAを始め主に外国の宇宙探査情報を
ハッブルから宇宙ステーションまで、幅広く、毎日
提供しています。

6月15日: 日本を囲む花/火星の話題

2021年06月15日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関のコペルニクスセンチネル2ミッション‎‎は、日本の沖合の太平洋に渦巻く藻類の花を見た。‎‎ズームインして 10メートルの解像度で詳細を見よう。‎これら藻類の花は、海面または海面付近を漂う植物プランクトンの急速な増殖である。過度の藻類や藻類の花の成長は肉眼でも見え、宇宙からも検出できる。‎‎藻類の花は海の生命の自然な部分であるが、人間の活動が花に影響しているとも言われる。藻類の花は、光、水温、過剰な栄養など、環境に有害になることもある。‎この2019年6月14日に撮影された写真では、北海道から約130キロメートル離れた海面に高濃度の藻類が見られる。この藻類の花は、長さ500キロ超、幅200キロ以上とされ、ここに描かれた領域は、北(左)から南に約100キロ、東(上)から西に約110キロの、ごく一部を示している。‎‎‎北海道の近くは、南からの暖かい黒潮と北からの冷たい親潮が集まる太平洋の一部にある。温度と密度の異なる二つの流れが衝突するとしばしば渦をつくる。表層の水の上に成長する植物プランクトンはこれらの渦の境界に沿って集中して水の動きを現す。‎‎植物プランクトンは食物連鎖において重要な役割を果たしているが、地球の植物と同等に二酸化炭素を吸収し世界の炭素循環にも影響を及ぼす。大気中の温室効果ガスの増加に伴って海洋が温暖化する中、植物プランクトンは一貫して体系的に監視する必要がある。

<出典>: 「センチネル2(Sentinel-2)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 記事は要約しています。

<火星の話題>: パーサービアランスの最初の旅路
今年2月に火星のジェゼロクレータに到着したNASAのパーサービアランスローバーは、今、携行したヘリコプター、インジェニュイティの試験飛行を行いつつ、機器の機能確認、周辺の地形分析、最初の科学キャンペーンのルートの検討を行っています。ここに挙げる記事はそのルートを示したものですが、やや長文になりますのでホームページを参照していただくようお願いいたします。

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6月14日: 世界最大の氷山に出会う‎/火星の話題

2021年06月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

南極大陸のウェッデル海に横たわる棚氷、巨大な氷山がロンネ氷棚(Ronne Ice Shelf)の西の面から生まれた。A-76 と呼ばれるこの氷山は、大きさ約 4320 平方キロと測定され、現在世界最大の氷山である。‎コペルニクス・センチネル1号ミッション‎‎によって撮影された最近の画像に発見されたこの氷山は、長さが約170キロ、幅25キロで、スペインのマジョルカ島よりも僅かに大きい。‎この氷山の途方もない大きさは、それを世界最大にし、同じくウェッデル海にある約 3880 平方キロの A-23A 氷山から一位を奪った。比較として、今年2月にブラント氷棚を壊した A-74 氷山は僅か 1270 平方キロであった。ロンネ氷棚を壊した氷山を示すアニメーションは こちら から見ることができる。

<出典>: 「センチネル1号(Sentinel-1)」

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<火星の話題>: NASAのマーズパーサービアランスローバーは、そのローバーのロボットアームの終端のタレットにある SHERLOC ワトソンカメラ(写真左)を使ってこのイメージをとった。このイメージは、現地平均太陽時2021年6月7日(火星日106) 15:27:59 にとられた。

<ひとこと>: この多数の小さな石の広がりとその丸められた形状は、やはり長期間の水の流れを意味するのであろう。このような地形は火星のそこここに見られる。

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6月13日: 異なる光、ビッグシティ

2021年06月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士トーマス・ペスケは、彼の二回目の国際宇宙ステーションでの長期ミッションの間に、ギリシアの首都アテネのこのイメージを撮った。彼はソーシャルメディアで言った。「アテネは夜も日中のように駆け回っている。夜には異なるエリアが異なる色で照らされているが、アクロポリスをまた見ることができる。」

<出典>: 「今週のイメージ(Images in week:ESA)」

(リンク先から追ってください)

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<ひとこと>: トーマス・ペスケは、星出飛行士達と国際宇宙ステーションへ飛んだ、ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士。イタリア出身。ヨーロッパ宇宙機関では出身国別に国際宇宙ステーションミッションに呼び名が付されており、今回のペスケのミッションはアルファ(Alpha)。

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6月12日: 地中海とスエズ湾の月の輝き

2021年06月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

トルコの上263マイル(420キロメートル)を周ったときの、国際宇宙ステーションからとられたこの夜間の写真は、地中海とスエズ湾における「月の輝き(Moon's glint)」に焦点を当てている。ナイルデルタと東部地中海沿岸に沿った都市の光が、また顕著に写真に現れている。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

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6月11日: ブラックホールの降着円盤、新しいシミュレーションで輝く/「火星の話題」

2021年06月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

天文学者達は、宇宙で最も捉えどころのないブラックホールの、将来のより良い観測に役立てるために、コンピュータシミュレーションを開発し続けている。しかしながら、宇宙にはブラックホールが、恐らく多数存在するにもかかわらず、見るのは極めて難しい。科学者達は、2019年まで、ブラックホールの初めての電波イメージを捕えることができず、また、2015年の最初の検出以降、重力の波紋のサインを通して約4ダースのみのブラックホールの融合が検出されてきた。そのために、科学者達は、将来のミッションにおいて更に多くの融合を発見するのに役立つであろう重要な洞察を得るために、ブラックホールシミュレーションに目を向けている。これらのシミュレーションのあるものは、二つの怪物ブラックホールが互いに接近して周っている、超巨大ブラックホールバイナリシステムを追っている。スーパーコンピュータデータのこの視覚化は、ブラックホールの内部のアクリーションディスクのX線の輝きを示している。

<出典>: 「太陽系とその彼方(Solar System and Beyond)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

 
<火星の話題>: ホームページで連載を始めた「火星の話題」の一部をここでも取り上げます。「火星の話題」を新設した理由は次の通りです。
これまでホームページでは探査機個別にページを設けて掲載してきましたが、最近では探査機の数も増え、ヨーロッパ宇宙機関とNASAだけでも7機が運行しています(他に、インド・中国・アラブ首長国連邦)。また、これらは運営主体の違いによって、情報発信の頻度、発表形式などが大きく異なっています。これらを統一的に扱うことは困難であることから、本来の狙いである「惑星火星」の紹介に焦点を改め、発表される記事の中から選択して横断的に拾い上げて行くことにしました。但し、ここ、ブログでは全てを掲載することは難しいので、最近発表された記事の中から、特徴的なものを取り上げて行きます。全ての記事はホームページからご覧いただくようお願いいたします。

6月11日:  ‎「Van Zyl の俯瞰」のマストカメラZの360度の視界 (パーサービアランス)
2021年2月18日に火星に着陸し、探査の準備中であるNASAのパーサービアランスマーズローバーは、携行したインジェニュイティヘリコプターが初めてのフライトを行なったときにローバーが13日間駐車した、この360度のパノラマの「Van Zyl」の俯瞰を撮るために、そのマストカメラZステレオ画像システムを使った。この24億ピクセルのパノラマは、マストカメラZの右の目の、992の個別のイメージの縫合わせから成っている。このイメージは、ミッションの4月15日と26日の間(火星日53~64)の間にとられた。このイメージのインタラクティブバージョンは、3月20日(火星日31日)の、パノラマの新しいバージョン図B(ここでは省略)として提供されている。マストカメラZの右の目のイメージがとられたとき、近くの砂の小さな一部がパーサービアランスの一部分によって覆われられており、これらのギャップは、以前のナビゲーションカメラのマストカメラZ左のアイカメラでとられた同じ砂の一部のイメージで補充された。また、空のイメージはデジタル的に滑らかにされ、火星で得られたパノラマとして観測された実際の空の色に基づいて編集された。

パノラマ版(23265 x 5165 149 MB)

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6月10日: NASAのジュノ、ガニメデフライバイの最初のイメージ/お知らせ(日食中継を含む)

2021年06月09日 21時19分34秒 | 天文・宇宙

この20年以上の間他の宇宙船が為しえなかったこの氷の球の劇的な一瞥を提供して、ジュノ宇宙船は、木星最大の月の近くを飛んだ。2021年6月7日の木星の巨大な月ガニメデのフライバイの、NASAジュノ宇宙船からの最初の二つのイメージが、地球で受信された。この木星軌道船の JunoCam 画像装置と、星関連ユニット(Stellar Reference Unit)の星カメラからのこれらの写真は、クレータ、鮮明な明暗の地形、恐らく地殻構造上の断層に結びつく長い構造的な地形を含む、注目に値する詳細な表面を示している。

<出典>: 「木星(Jupiter)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 先ずは一報です。

<お知らせ>: ① <速報・追記・急告>  今日10日午後6時から、気象が許せば、NASAテレビで部分日食が放映されます。 こちら から。

➁ 今日10日、午後8時半から、国際宇宙ステーションの星出彰彦飛行士と日本の学生達の対話中継があります。NASAテレビの中継を こちら からご覧ください。但し、地上からの声は聞こえないことがあります。

 

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6月9日: 星達、ガス、磁気の銀河の中央/お知らせ

2021年06月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

我々の銀河の中央近くはどうなっているのだろう? これらの領域を探査する、電波とX線での銀河平面の上下の、新しい詳細なパノラマが組み立てられた。軌道を周っているチャンドラ天文台によってとられたX線光が、オレンジ(熱い)、緑(より熱い)と紫(最も熱い)で示され、ミーアキャットアレイによって得られた灰色で示された、電波による非常に詳細なイメージに重ねられている。相互作用は非常に多く複雑である。拡大する超新星の残骸のような銀河の獣、新しく形づくられた星達からの熱い風、異常に強くまた衝突しつつある磁場、中央の超巨大ブラックホールの全てが、差渡し僅か 1,000 光年の宇宙で戦っている。継続的な観測と調査が、我々の銀河のみならず全ての銀河達の歴史と進化により多くの光を与えるだろう。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<ひとこと>: イメージまたは上のリンクをクリックして「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」のサイトの大きなイメージにカーソルを当て、表示される注記をご覧ください。

<お知らせ>: 明日10日夜、国際宇宙ステーションの星出飛行士と日本の学生達との対話が予定されています。中継放送時刻等は「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。

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6月8日: NASAのジュノ、木星の月ガニメデの詳細な観察を得る

2021年06月08日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

6月7日(月)午前10時35分(日本時間6月8日火曜日午前2時35分)、NASAのジュノ宇宙船は、木星最大の月ガニメデの表面から 1,038 キロメートル内を通過する。このフライバイで、ジュノは、ガリレオ宇宙船が2000年5月20日に接近して以来の、太陽系最大の自然の衛星に最も近づく。太陽光発電のこの宇宙船のフライバイは、印象的な画像と共に、この月の組成、電離層、磁気圏、氷の殻に関する洞察を生み出すだろう。ジュノのこの月の近くの放射線環境の測定も、また、木星システムへの将来のミッションに利益をもたらすだろう。ガニメデは水星よりも大きく、この天体を取り巻く荷電粒子のバブル状の領域、独自の磁気圏を持つ太陽系で唯一の月である。この木星の月ガニメデの合成と地質図は、NASAのボイジャー1号と2号宇宙船、NASAのガリレオ宇宙船からのイメージを使って編集された。

<出典>: 「木星(Jupiter)」

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<ひとこと>: アニメーション動画は こちら から。ガニメデは、ガリレオが自身で発明した望遠鏡で観測した、木星の四つの大きな衛星の一つ。本サイトの「ガリレオ記念」「ガリレオ衛星」 参照

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6月7日: 国際宇宙ステーションのソーラーアレイ

2021年06月07日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションが地球を周回する中、4組のソーラーアレイが太陽のエネルギーを吸収し、軌道のプラットフォームの継続的な運用に電力を供給している。‎耐用年数15年で設計された国際宇宙ステーションのソーラーアレイは‎‎、2000年12月‎‎に最初のペアが配備されて以来継続的に動作しており、2006年9月、2007年6月‎‎、2009年3月‎‎にはアレイのペアが追加で提供された。現在、これらは予想通り機能しているが、劣化の兆しも見せ初めている。NASAは、新しいソーラーアレイによって、宇宙ステーションの八つの既存の電力チャネルのうちの六つを増強する。元の大きな八つのアレイと、より小さく、より効率的な新しいアレイの組み合わせによって、それぞれの拡張アレイの発電量は、元のアレイが最初にインストールされたときに生成された量にほぼ復元され、宇宙ステーションの調査と運用のための電力が20~30%増加する。‎これらの‎新しいソーラーアレイ、国際宇宙ステーションロールアウトソーラーアレイ(iROSA:ISS Roll-out Solar Arrays)は、現在の六つのアレイの前に配置される。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: この新しいソーラーアレイ(iROSA)は6月5日に到着したドラゴン貨物船(ホームページの「国際宇宙ステーションは今」参照)で届けられ、6月16日と20日に予定されている船外活動の間にインストールされる予定です。

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6月6日: 夜のナポリ

2021年06月06日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関宇宙飛行士トーマス・ペスケは、彼の二回目の長期ミッションの間に、イタリアのナポリ市のこのイメージを撮った。彼はソーシャルメディアに投稿した。「ナポリは、ピザ好き達のためにだけでなく、驚くべき場所である。夜、光のない大きな円いベスビオ火山が容易に見つけられる。」
トーマスは、2021年4月23日に、国際宇宙ステーションに打上げられた。

<出典>: 「今週のイメージ(Images in week : ESA)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: ヨーロッパ宇宙機関(イタリア)のトーマス・ペスケは、星出彰彦飛行士と共に国際宇宙ステーションに向かったクルーの一人です。このイメージは国際宇宙ステーションから見た地上のイメージの精度を見ていただくために取り上げたものです。原画はほぼ真っ暗なので、ここでは処理を加えたイメージを掲載しています。原画は こちら から。右図は原画の一部を切り出したもの。大判は原画サイズのイメージの一部に処理を加えたもので、港湾の施設やかなり細かな路地まで見えています。なお、ベスビオ火山一帯(原画の中央左)は黒一色なので避けています。

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6月5日: ロシアの船外活動/お知らせ

2021年06月05日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

遠征65、ロシアの宇宙飛行士ピョートル・ダブロフが、7時間19分の船外活動の間に、来るべき切離しに備えてピアドッキング区画を準備する。カザフスタンのバイコヌールコスモドロームから間もなく打上げられる「ナウカ(Nauka)」多目的研究室モジュールが、ズベズダサービスモジュールの地球に面するポートのピアに置換えられるだろう。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

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<お知らせ>: 今日6月5日、国際宇宙ステーション補給船、スペースXドラゴン貨物船が宇宙ステーションに到着します。中継放送時刻等は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。この貨物船には、通常の補給物資や科学調査機器の他、交換用太陽電池パネルを積んでいます。このパネルは近々の船外活動によって、老化したパネルと交換されます。

 

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6月4日: ブランコとハッブルからの螺旋星雲/お知らせ:火星の話題

2021年06月04日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

星はどのようにこの螺旋(Helix)星雲をつくったのだろう? 恐らくそれらは太陽のような星達がどのように寿命を終えるのかの手掛かりを持っているので Helix のような惑星状星雲の形は重要である。しかしながら、軌道を周っているハッブル宇宙望遠鏡の観測と、チリの4メートルのブランコ望遠鏡は、この Helix が単純な螺旋でないことを示した。むしろ、それは、弧、衝撃波、また良く理解されていない形のような、二つのほぼ垂直なディスクの集合である。それでも多くの著しく幾何学的なシンメトリーが残っている。一つの太陽のような星が、どのように美しく幾何学的な複雑さをつくったかは調査の話題である。この Helix 星雲は地球に最も近い惑星状星雲であり、みずがめ座の方向僅か約700光年にあり幅約3光年である。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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<ひとこと>: このイメージは、ハッブル宇宙望遠鏡の成果のひとつとして知られていますが、2014年に発表されたものです。

<お知らせ>: 6月1日からホームページに「火星の話題」を新設・オープンしています。これは、火星探査機がますます多くなり、かつ発表する主体がそれぞれ異なるため、それぞれの発表の頻度、形式、解説の有無や深さなどに大きな差があることに起因しています。現状では探査機ごとに掲載してきた従来方式では大きな偏りが出ています。新しい掲載方式では、個々の探査機ではなく、惑星「火星」を中心に据え、観測された事実、科学的知見、採用された新しい技術などを、多方面から横断的に取り上げて行きます。このブログでどのように扱うかは今後検討しますが、差し向きホームページに新設したことをお知らせしますのでご覧になってください。

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6月3日: オリオンの上の衛星/お知らせ

2021年06月03日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

このオリオンの中の筋は何だろう? それらは地球軌道を周る多数の衛星からの日光の反射である。薄明かり空の全域に浮く、一連の連続した点として現れた「スペースX」のスターリンク衛星を含む増加する通信衛星は、多くの天文学者達の間で懸念を引き起こしている。スターリンクと類似した星座が日没後の空をダイナミックにし、衛星ベースの広域な通信を速め、現在サービスが不十分な農村地帯へのデジタルサービスの提供に役立っている。しかしながら、反面、これらの低地球軌道衛星は、日没直後や夜明け前のイメージを撮る特別な観測計画、ある深天文画像形成計画をより難しくしている。高い軌道で働くように計画された将来の衛星の配置は、夜間を通して計画される地上ベースの大きな望遠鏡の深宇宙調査にも影響を与えるかもしれない。このオリオンの中の筋はスターリンクのものではなく高地球静止軌道の衛星からである。この写真は、背景のオリオン星雲に焦点を当てるために撮られたいくつかのイメージと通過する衛星を示す、2019年12月にとられた3分露出の65以上のデジタル結合である。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

<お知らせ>: 今夜6月3日(6月4日早朝)、国際宇宙ステーション補給船、スペースXドラゴン宇宙船が打上げられます。中継放送時刻等はホームページの 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。

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6月2日: ヨーロッパ宇宙機関のネットワークマップ/お知らせ

2021年06月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

宇宙の監視はどのように行われているのだろう? これは2017年のヨーロッパ宇宙機関の追跡ステーションの位置を示しており、前後の変化があります。‎青は、ドイツのダルムシュタットにある、エストラックネットワークオペレーションセンター(NOC)が運営するコアステーション、欧州宇宙オペレーションセンター(ESOC)。オレンジは、ヨーロッパ宇宙機関に代わって商業団体によって商業的に調達・運営されている拡張エストラックステーション。‎緑は、定期的にヨーロッパ宇宙機関のミッションにサービスを提供している、外部機関が所有・運営するエストラックステーション。

<出典>: 「イメージにおける宇宙(Space in Images (ESA))」

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<ひとこと>: この記事は少し古いですが、宇宙監視がどのように広域に行われているかを示すために取り上げてみました。主となる深宇宙(Deep Space)アンテナは、一日を通して監視または交信できるように、スペイン、オーストラリア、南米に設置されています(黄色の枠)。日本にも協力監視所として臼田と益田の2カ所が挙げられています。

<お知らせ>:国際宇宙ステーションでは、今日6月2日午後2時過ぎから、ロシアの船外活動が予定されています。中継放送は「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。

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6月1日: NASAのウェッブ、銀河達の併合するコアを探査するだろう

2021年06月01日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

地球から見たとき NGC 7469 を構成する銀河達はほぼ正面向き(face-on)であり、ブラックホールが存在するかもしれないエリアを確認することが容易である。右上の銀河の中心には、若い星達のリングによって囲まれた、強力な付着する超巨大ブラックホールがある。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡からの高解像度赤外線のイメージは、これらの星達が、この銀河の腕の遠い外の星の構成と比較して、中央の超巨大ブラックホールの周りに異なって構成されているかどうかを判断することが求められている。ウェッブは、また、研究者達が、星の形成をドライブし和らげる、星間の媒体が何処でまたどのように影響を受けるかを特定するための、ガスの流出をたどるのに役立つだろう。

<出典>: 「銀河(Galaxies)」

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<ひとこと>: ハッブル宇宙望遠鏡を上回る性能が期待されるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、今年後半の打上が予定されています。5月20日の記事参照。

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