天文学者達は、宇宙で最も捉えどころのないブラックホールの、将来のより良い観測に役立てるために、コンピュータシミュレーションを開発し続けている。しかしながら、宇宙にはブラックホールが、恐らく多数存在するにもかかわらず、見るのは極めて難しい。科学者達は、2019年まで、ブラックホールの初めての電波イメージを捕えることができず、また、2015年の最初の検出以降、重力の波紋のサインを通して約4ダースのみのブラックホールの融合が検出されてきた。そのために、科学者達は、将来のミッションにおいて更に多くの融合を発見するのに役立つであろう重要な洞察を得るために、ブラックホールシミュレーションに目を向けている。これらのシミュレーションのあるものは、二つの怪物ブラックホールが互いに接近して周っている、超巨大ブラックホールバイナリシステムを追っている。スーパーコンピュータデータのこの視覚化は、ブラックホールの内部のアクリーションディスクのX線の輝きを示している。
<出典>: 「太陽系とその彼方(Solar System and Beyond)」
<大判>: 大判はイメージをクリック。
<火星の話題>: ホームページで連載を始めた「火星の話題」の一部をここでも取り上げます。「火星の話題」を新設した理由は次の通りです。
これまでホームページでは探査機個別にページを設けて掲載してきましたが、最近では探査機の数も増え、ヨーロッパ宇宙機関とNASAだけでも7機が運行しています(他に、インド・中国・アラブ首長国連邦)。また、これらは運営主体の違いによって、情報発信の頻度、発表形式などが大きく異なっています。これらを統一的に扱うことは困難であることから、本来の狙いである「惑星火星」の紹介に焦点を改め、発表される記事の中から選択して横断的に拾い上げて行くことにしました。但し、ここ、ブログでは全てを掲載することは難しいので、最近発表された記事の中から、特徴的なものを取り上げて行きます。全ての記事はホームページからご覧いただくようお願いいたします。
6月11日: 「Van Zyl の俯瞰」のマストカメラZの360度の視界 (パーサービアランス)
2021年2月18日に火星に着陸し、探査の準備中であるNASAのパーサービアランスマーズローバーは、携行したインジェニュイティヘリコプターが初めてのフライトを行なったときにローバーが13日間駐車した、この360度のパノラマの「Van Zyl」の俯瞰を撮るために、そのマストカメラZステレオ画像システムを使った。この24億ピクセルのパノラマは、マストカメラZの右の目の、992の個別のイメージの縫合わせから成っている。このイメージは、ミッションの4月15日と26日の間(火星日53~64)の間にとられた。このイメージのインタラクティブバージョンは、3月20日(火星日31日)の、パノラマの新しいバージョン図B(ここでは省略)として提供されている。マストカメラZの右の目のイメージがとられたとき、近くの砂の小さな一部がパーサービアランスの一部分によって覆われられており、これらのギャップは、以前のナビゲーションカメラのマストカメラZ左のアイカメラでとられた同じ砂の一部のイメージで補充された。また、空のイメージはデジタル的に滑らかにされ、火星で得られたパノラマとして観測された実際の空の色に基づいて編集された。
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