センチネル1Bが、グリニッチ標準時4月25日 21:02 (日本時間4月26日午前6時2分)に、仏領ギアナのヨーロッパの宇宙ポートから、ソユーズロケットで打ち上げられた。センチネル1ミッションは二つの衛星で設計され、センチネル1Bは、2年前に打上げられた一卵性双生児、センチネル1Aに加わる。これらの二つの衛星は、昼夜を問わず、雲や雨を通して、地球の地表のイメージをとる先進的なレーダーを運んでいる。180度離れて周回することによって、環境監視コペルニクス計画の広域なデータが分配される。このミッションでは、日常生活を改善し、地球の変化を理解するための、多くのサービスとアプリケーションに資するレーダーイメージを提供する。
<出典>: 「Space in Images;欧州宇宙機関」
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<ひとこと>: 欧州連合とヨーロッパ宇宙機関は、協力して全地球的な遠隔監視網を構築するコペルニクス計画を推進している。この宇宙政策の中心となる地球観測システムは、それぞれ異なる種類の観測機器を搭載したセンチネル1~5のシリーズからなり、その最初のミッションであるセンチネル1シリーズは合成開口レーダー観測によって地表と海洋の情報を24時間体制で供給する。今回のセンチネル1Bは先行するセンチネル1Aに加わる。打上げのビデオは こちら(mp4) から。なお、先般センチネル3までが打上げられた。
<付記>: 東北大地震の時、宇宙からのイメージを最初に提供したのはドイツ宇宙局だった。そのイメージは、既に津波に洗われた、被災した東北沿岸(概ね青森から福島地方)の姿であった。その後、日本は勿論、NASAの衛星も多くの情報を提供したが、残念ながら津波の押し寄せる姿を提供できた衛星はなかった。先進国の多くの地球観測衛星が地表を監視しているが、案外その間合いは広い。もちろん、災害は津波だけではないが、東北大地震の津波のような、発生から到達までの時間的余裕がある災害では、衛星からのリアルタイムのイメージが減災に大いに役立つのではないだろうか。