天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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10月31日:金の起源

2017年10月31日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

我々の太陽系の相対的な平均量は、初期宇宙、星達、典型的には超新星でつくられたよりも多いと思われる。金のような中性子の豊富な重い元素は、中性子星の衝突のような稀な中性子に富んだ爆発で最も容易につくられるかもしれないとある天文学者達は示唆し、多くの人々が信じている。ここに描かれているアーティストのイラストレーションは、衝突前に互いの方向へ渦巻く二つの中性子星である。中性子星の衝突はまた短期間のガンマ線爆発の起源として示唆されているので、人々は既に宇宙で最も強力な爆発からの記念品を所有しているかもしれない。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: 先日中性子星の衝突に起因する重力波が初めて検出されました(10月18日の記事参照)。一方では金が沢山放出されたのでしょうか?

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10月30日:NGC 6369:小さなゴースト星雲

2017年10月30日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

一般に小さなゴースト星雲として知られる亡霊のような NGC 6369 は、夜空の幽かなまぼろしである。それは、へびつかい座を探検するために望遠鏡を使ったときに、18世紀の天文学者ウィリアム・ハーシェル卿によって発見された。ハーシェルは、歴史上丸く惑星のような形をした星雲を惑星状星雲に分類したが、一般的には惑星状星雲は惑星とは全く関係がない。それらは太陽のような星の命の終期にできるガス状の幕であり、死にかけた星は外層を宇宙に拡げ、一方そのコアは白色矮星になるために縮んで行く。中央近くの変化した白色矮星は強い紫外線を放射し、拡大する星雲の輝きにパワーを供給する。ハッブル宇宙望遠鏡のデータからつくられた驚くほど複雑な NGC 6369 の詳細と構造がこのイメージで明らかにされている。この星雲の主な丸い構造は差渡し一光年、イオン化された、酸素、水素、窒素原子からの輝きが、それぞれ、青、緑、赤で表されている。この 2,000 光年以上離れた小さなゴースト星雲は、今から約50億年で惑星状星雲になるだろう我々の太陽の運命を垣間見せている。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック

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10月29日:ハロウィンの宇宙の「音」

2017年10月29日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

勇敢な宇宙船は、我々の世界の深部まで飛んで宇宙を歩き回り、天の驚きのイメージを撮っている。いくつかの宇宙船は、電波の放射を捕えることができる装置を持っている。科学者達がこれらを音波に変えたとき、その結果は不気味に聞こえる。ハロウィンに当たって、我々は、気味の悪いこれらの「音」をまとめた。

<出典>: 「太陽系とその彼方(Solar System and Beyond)」

<ひとこと>: 宇宙の電波の放射を「音」に変えたものです。上記ページには音源のページとのリンク(英語:薄い青)があります。クリックして「宇宙の音」をお楽しみください。木星周辺で、土星で撮った音などを聞くことができます。 なお、イメージをクリックしてもいくつかの音を連続して聞くことができます。

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10月28日:アフリカからロシアまでのコマ落しの視界

2017年10月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

宇宙ステーションから見たイタリアからロシアまでのこのコマ落しをつくるために、ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士パオロ・ネスポリ(伊)によって、710枚の写真が撮られた。パオロ・ネスポリ(伊)は、現在、彼の長期ミッション VITA で、国際宇宙ステーションで働いている。

<出典>: 「Space in Videos;ヨーロッパ宇宙機関」

<動画>: イメージをクリック(.mp4)。動画の中でイタリアの手前の雲の中で明滅する白い光は雷鳴です。

<ひとこと>: 1、ミルキーウェイ銀河の外からきたかも知れない小惑星または彗星が発見されました。これが真なら記録上初めての発見です。 
2、ハッブル宇宙望遠鏡が銀河達の「揺れ}を発見しました。これは暗黒物質の特性に結びつくものかもしれません。
これらの概略は「ホームページ」の 「アストロサイエンス」 から。

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10月27日:三日月とリングは惑星誕生のサイン

2017年10月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

アルマ望遠鏡が、若い星オリオン座V1247星のまわりの塵(ちり)の環の姿を写し出しました。この画像では、2種類の環があるように見えます。内側の環は星を取り巻く明確な環ですが、外側の環は三日月形をした淡いものです。二つ環のあいだの暗いところは塵が少なくなっています。この隙間は、この場所に惑星ができている可能性を示しています。惑星ができると、その重力によって軌道の両側に圧力の高い部分が現れると考えられます。このため惑星の軌道に沿って隙間ができるのです。このとき塵が両側に掃き寄せられますが、その状態は数百万年も続きます。塵が密集した状態が保たれることによって、塵が合体成長しやすくなると考えられます。こうした現象を、ダストトラップと呼びます。アルマ望遠鏡ではこれまでも若い星の周囲にダストトラップらしきものを発見してきましたが、観測開始当初に比べて現在の解像度は向上しています。その結果、地球から約1000光年離れたオリオン座V1247星のまわりで、三日月形に見えるダストトラップを明確に捕らえることができました。内側の環もその明るさは均一ではなく左下がやや明るくなっています。ここにも周囲より塵がたくさん集まっているのです。研究チームは、この環の左下の部分もダストトラップではないかと考えています。

<出典>: 「ALMA:国立天文台」

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<ひとこと>: “星”は「恒星:太陽のような星」を指しています。

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10月26日:2世紀目を迎えた太陽観測

2017年10月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

100年前の1917年1月20日に撮影された太陽のCaK線の単色写真(左)。この日から国立天文台(当時は東京天文台)の本格的な太陽観測が始まりました。この太陽画像は、スペクトロヘリオグラフで撮影されたもので、当時は東京の麻布で太陽観測を行っていました。CaK線では、通常見えている太陽の表面より上空の彩層を観測しています。ところどころ明るく(白く)見えているところは、プラージュと呼ばれ、活動領域に対応しています。CaK線(393.4ナノメートル・青紫色)は、可視光域では最も幅が広い吸収線です。比較的簡単な分光器でも観測可能で、写真に容易に写る波長であることから、100年前の1917年から1924年は麻布で、1925年から1974年までは三鷹で、長らくこの波長域の太陽観測が行われてきました。これらの観測データは、当時の太陽活動を知る貴重な手がかりとなっています。その後、CaK線による太陽観測は一時中断していましたが、2015年7月から太陽フレア望遠鏡の連続光・Gバンド・CaK線太陽全面撮像装置を用いた観測を再開しました。そして今年2017年に、観測100周年を迎えました。100年後の2017年1月21日に撮影されたのが右の画像です。

<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」

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10月25日:ハッブルからの星の集団 NGC 362

2017年10月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

もし我々の太陽が NGC 362 の中央に近かったなら、夜空は明るい星達の宝石箱のように輝くだろう。何百もの星がシリウスより明るく、多くの異なる色で輝くだろう。これらの星達は、息をのむような星座の一部と複雑なフォークロア(信仰、伝説)になるかもしれないが、そこの惑星の住民がより大きな宇宙の彼方を見また理解することは難しい。 NGC 362 は我々のミルキーウェイ銀河に存在する星達の約170の球状星団の一つである。この星の集団は恐らく我々の銀河の後にできた若い球状星団達の一つである。 NGC 362 はほぼ小マゼラン雲の前に肉眼で見られ、知られている2番目に明るい球状星団47きょしちょう(47 Tucanae)に角度的に近い。このイメージは、ある球状星団達の中央近くの大規模な星達がどのように終わるかを良く理解するためにハッブル宇宙望遠鏡によってとられた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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10月24日:小惑星ケレスの風変わりな Ahuna 山

2017年10月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

火星と木星の間の主小惑星帯を周っている我々の太陽系で最も大きな既知の小惑星、ケレス(Ceres)の Ahuna 山は最も大きな山である。しかしながら Ahuna 山は、人類がかって見てきたものの何物でもない。一つには、その斜面には古いクレータがなく若い垂直の筋が添えられている。一つの仮説は、 Ahuna 山は、地震波を通して地形が緩んだ、矮惑星の反対側にできた大きなインパクトの直後に形成された氷の火山であるというものである。これらの明るい筋は反射する塩分が高いのかもしれず、例えばケレスの有名な明るい場所に見られる他の最近表面に現された素材と類似しているのかもしれない。この二重の高さのディジタル・イメージは、昨年ロボット・ドーン・ミッションによって撮られたケレスの地表のマップから造られた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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10月23日:水星のビクトリア中庭の地質

2017年10月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

我々の太陽系の最も奥の惑星水星は人間の目には灰色の不毛な世界である。このイメージは、2011年から2015年まで水星を周ったNASAのメッセンジャ・ミッションからのデータを使った、この領域で初めての完全な地質調査の詳細な地質図からの抜粋である。それは、ビクトリアの中庭(Victoria Quadrangle)として惑星地質学者達に知られている惑星の北半球の一部分をカバーし、西経約45度北緯45度周辺に中心を置いている。暗い赤/緑/黄色/ベージュの様々の状態のインパクトクレータから、ピンクの滑らかな火山の平原や茶色の荒れた平原に至るまで、この場面は数10億年の豊かな地質の歴史を捕えている。スケールとして、中央左の大きなクレータは幅約150キロメートルである。5キロメートルより大きな合計867のクレータが、このイメージに見えている。クレータの密度と特徴の図化は、地表の相対的な年齢を判定するために役立てることができる。このマップは、また、多くは初めて確認された、メッセンジャによって高解像度でとられた、窪み、穴、断層、隆起など、地表の地形も示している。ヨーロッパ宇宙機関の BepiColombo ミッションは来年打上準備が進められており、メッセンジャによって確認された地表の地形の多く追求するだろう。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

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10月22日:宇宙ステーションから見た驚異的なオーロラ(動画)

2017年10月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

この低速度撮影(コマ落とし動画)を編集するために、ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士パオロ・ネスポリ(伊)によって、9月15日に711の写真がとられた。

<出典>: 「Space in Videos;ヨーロッパ宇宙機関」

<動画>: イメージをクリック

<ひとこと>: 豪華なオーロラの写真をお楽しみください。(.mp4)

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10月21日:船外活動の始まりの輝く日の出

2017年10月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

仲間の宇宙遊泳者ランディ・ブレスニクによって撮られたこの写真の中で、NASAの宇宙飛行士マーク・バンデ・ハイが、2017年10月10日の船外活動のために国際宇宙ステーションを出る。ブレスニクはソーシャルメディアでイメージを共有して書いた。「素晴らしい日の出、歓迎された @Astro_Sabot と我々の2回目の #spacewalk を始める私。彼のバイザーの反射が、我々が出たエアロックのハッチを照らしている。」

<出典>: 国際宇宙ステーション(Space Station)」

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10月20日:暗い分子雲バーナード68

2017年10月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

天文学者達に暗い分子雲として知られているこの穴は、高濃度のダストと分子のガスが背景の星からのほぼ全ての可視光線を吸収している。この無気味に暗い環境は、ある宇宙で最も冷たい最も孤立した場所の分子雲の内部をつくるのに役立っている。これらの暗い吸収星雲で最も顕著なものの一つがバーナード68として知られる此処に描かれたへびつかい座の方向の雲である。星が中に見えないのは、バーナード68が、約500光年・差渡し半光年の比較的近くにあることを示している。バーナード68のような分子雲がどのようにできるかは正確には分かっていないが、これらの雲が恐らく新しい星の生まれる場所であることが知られている。実際に、バーナード68自体は恐らく崩壊し、新しい星のシステムができていることが発見された。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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10月19日:冥王星の刃になった地形/お知らせ

2017年10月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ニューホライズンズ宇宙船の2015年7月のフライバイの間に撮られた、冥王星の刃型の地形が遠い世界のこのクローズアップの中に捕えられている。奇怪な模様が、冥王星の赤道近くの極端な高度に見られるほぼ完全にメタンの氷でできた、摩天楼サイズの、ギザギザな地形のフィールドに属している。劇的な影を投げる高いナイフ状の隆起は昇華によってつくられたように見える。そのプロセスによって凝縮されたメタンの氷は冥王星の暖かい間に液体にならずに直接メタンガスに変わる。惑星地球では、昇華は、アンデス山脈の視界の高い平坦地に沿って見られ、ナイフ状の氷床の永続的なフィールドをつくることがある。ペニテンテス(penitentes:告解者:カトリックから?)と呼ばれるこれらの刃のような構造は、多くても高さ数メートルの水の氷でできている。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック。

<ひとこと>: 刃型の切り立ったギザギザの地形は、冥王星の中央右から下の伸びて見えています。大判で確認してください。冥王星に見られる典型的な特徴の一つです。

<お知らせ>: 国際宇宙ステーションでは、明日20日夜、10月に予定された3回の船外活動の最終回が行われます。中継放送時刻等は 「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。

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10月18日:中性子星衝突による重力波を初めて検出

2017年10月17日 17時34分53秒 | 天文・宇宙

この記事は先行して公開しています。

8月17日、重力波観測施設米国のLIGOとイタリアのVirgoが中性子星の衝突から発したと推測される重力波を初めて検出しました。この爆発は、同時に、インテグラル、スウィフト、フェルミ、チャンドラなどの天文衛星でも、ガンマ線、X線など電磁波を通して確認されました。「ホームページ」の 特集「中性子星衝突による重力波初めて検出」に各記事の要点をまとめましたのでご覧ください。

なお、18日は、その他の記事は休みます。

大判イメージはありません。

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10月17日:中性子星の重力波を検知/近くの星フォーマルハウトの周辺の氷のリング/お知らせ

2017年10月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

10月16日、多数の衛星、重力波観測施設LIGOから、8月17日に起きた中性子星の衝突に起因する重力波を検知したと発表されました。記事はヨーロッパ宇宙機関のインテグラル、NASAのフェルミ、チャンドラ各衛星、地上のLIGOなどがあります。全記事を全て掲載できないので、後刻編集の上お読みいただきます。以下、ヨーロッパ宇宙機関の記事を掲載して置きます。

ヨーロッパ宇宙機関のインテグラル衛星は、最近、二つの中性子星の衝突によって放たれる重力波と関連があるガンマ線のフラッシュを発見する際に重要な役割を演じた。8月17日、突然のガンマ線が宇宙でほぼ2秒間明るくなった。これはヨーロッパ宇宙機関のインテグラルとNASAのフェルミ衛星によって直ちに記録された。このような短いガンマ線爆発は稀ではない、インテグラルは毎年ほぼ20を捕えているが、これは特別だった。米国のレーザー干渉計重力波天文台(LIGO)の探知器が、強力な宇宙の出来事に起因する時空の変動の重力波の通過を記録した。

 

近くに星フォーマルハウトのまわりには何故大きな氷のリングがあるのだろう? 夜空に容易に見えるこの興味深い星は僅か約25光年に横たわり、いくつかの内部のダスト・ディスクとともに少なくとも一つの惑星(ダゴン:Dagon)が周っている。更に興味深いのは、恐らく、約20年前に最初に発見された異常に鋭い内部の境界を持つ外側のリングである。アタカマ大ミリメートルアレイ(ALMA)によるこの最近のイメージでは、フォーマルハウト・システムのハッブル・イメージ(青)に重ねられた、完全かつ先例のない詳細の外側のリング(ピンク)を示している。主導的な理論は、このリングは惑星の構成要素オブジェクト、氷の彗星と微惑星体を含む多数の激しい衝突から生じ、一方リングの境界はまだ見られない惑星の重力によるというものである。もし正しいなら、フォーマルハウト・システムのいかなる内惑星も、恐らく、我々の惑星システムで40億年前に「後期の激しい爆撃(Late Heavy Bombardment)」と呼ばれるエピソードで最後に見られた猛攻撃、大きな流星と彗星によって絶えず激しく叩かれている。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: フォーマルハウトについては こちら を参照。

<お知らせ>: 国際宇宙ステーションプログレス貨物船は、日本時間10月16日午後8時4分に中国東上空でステーションとドッキングしました。写真はNASAテレビから。 

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