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8月31日:遠方銀河団の熱いガスと冷たいガス

2017年08月31日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

アルマ望遠鏡とNASAのチャンドラX線宇宙望遠鏡、欧州南天天文台のVISTA望遠鏡が捉えた、112億光年かなたにある銀河団CL J1001+0220です。この銀河団は、X線が検出された銀河団としては観測史上最遠の天体です。今回の観測から、銀河団がこれまで考えられていたよりも7億年ほど昔から存在していたことが明らかになりました。これまで見ることのできなかった誕生直後の銀河団として、今後も注目を浴びそうです。

異なる波長の電磁波で見る銀河団

数多くの銀河の集合体を、銀河団と呼びます。銀河団には高温のプラズマガスが満ちていて、強いX線を放ちます。一方で銀河団を構成する銀河の中には、星とその材料になる冷たい分子ガスが大量に含まれています。この画像では、チャンドラが捉えたX線が紫色で示されており、銀河団を包むプラズマガスの分布がわかります。銀河団の中には、銀河が点々と写し出されています。アルマ望遠鏡は、銀河の低温ガスに含まれる一酸化炭素分子が放つ電波を観測しました。銀河団の中で白っぽく見える4つの点が、アルマ望遠鏡で検出した銀河です。プラズマガスでおおわれた銀河団の外にも銀河がいくつも写っていますが、大きく見える銀河は銀河団よりもずっと手前に位置しています。銀河に含まれる星からの光や分子ガスが出す電波を詳しく調べると、個々の銀河までの距離を測ることができ、この画像に奥行きがあることがわかります。

<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」

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8月30日:ハリケーン・ハービー

2017年08月30日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関のコペルニクス・センチネル3A衛星は、ハリケーン・ハービーが米国テキサス州に接近したときの、2017年8月25日 04:06 GMT の嵐のトップの温度に遭遇した。海の上12~15キロメートルほどの最も上の雲の明るさの温度は、嵐の目の近くが摂氏約マイナス80度から端の約20度に亘っている。ハリケーンは衛星によってのみ追跡することができる自然の力の一つであり、最新のイメージを提供できるので、いつ予防の処置をとるべきかを判断し得る。衛星は、嵐の広さ、風速や経路、例えば雲の厚さ、温度、水と氷の含有などの情報を集める。センチネル3の海・地表温度放射計は、九つのスペクトルの帯と二つの視野角で地球の地表・表面から放射しているエネルギーを測定している。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

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<ひとこと>: ハリケーン・ハービーは米国で猛威を振るった嵐。左は国際宇宙ステーションの窓からみたハービー(2017.8.25)。

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8月29日:水星、メッセンジャによって明らかにされる

2017年08月29日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

水星は以前にはこのようには見られなかった。2008年、ロボット・メッセンジャ宇宙船が再び水星を通り過ぎ、以前には比較的大雑把なレーダーのみでマップされた地勢のイメージが撮られた。このイメージは、メッセンジャが通過の後90分後に振り返ったときに、約 27,000 キロメートルの高度から記録された。新しくイメージにとられた多くの中でイメージに見られる地形は、北の縁近くの若いクレータから経度の子午線のような異常に長い放射である。メッセンジャは2011年に水星の軌道に入り、2012年にその基本となるミッションを終え、2015年まで詳細な測定を行い、燃料が尽きたために水星の地表に衝突するように指示された。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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<ひとこと>: 水星は太陽に近いことから、その高温及び強大な引力に抗する制御が難しく、本格的な水星探査に専念する衛星はメッセンジャが初めてであった。

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8月28日:土星のヌードル合成

2017年08月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

2017年4月26日、カッシーニ宇宙船は、土星へのグランドフィナーレダイビングの最初として、土星とリングの間を通過した。この長い、薄い、ヌードル合成において、137の低解像度イメージのシリーズが、このガスの巨人の渦巻く雲のトップを横断するその進捗を追跡するカッシーニの広角カメラによって捕らえられた。この合成の投影は、土星の大気の弧に沿って、平らなイメージ平面にマップされている。トップの最初の合成は、土星の暗い北極の渦の上約 72,400 キロメートルの、北緯90度に中心を置いている。合成の進捗につれて狭くなり、ピクセルのスケールは、ピクセルあたり 8.7 キロメートルから1キロメートルまで縮まっている。最後のパネルでは、宇宙船は土星の赤道領域の北18度の領域の上 8,374 キロメートルにある。土星のリング平面を横切る前に、保護を提供する大きな高利得アンテナ(パラボラアンテナ)を前面に動かしたために、フレーム方向は下部近くで変化している。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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<ひとこと>: カッシーニのグランドフィナーレの一連の記事は「ホームページ」の「土星探査写真集」から。

 

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8月27日:2017食の間のジョンソン宇宙センタの活動

2017年08月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヒューストンのNASAのジョンソン宇宙センターの従業員が、2017年8月21日の2017年の食の経験に参加した。食を見る機会に多くの中古の保護眼鏡、ピンホール・カメラその他が使われた。ヒューストンでは、部分食の期間は2時間59分、中部夏時間午後1時16分に70パーセントの最大レベルに達した。

<出典>: 「Eclipses and Transits」

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8月26日:天の輝き

2017年08月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

この合成イメージは、2017年8月21日月曜日の、ワシントン州ノーサンカスケード国立公園ロス湖(Ross Lake)の部分日食の進行を示している。皆既日食は、オレゴン州のリンカーンビーチからサウスカロライナ州チャールストンまでの、米国の狭い部分を横断した。部分日食は、北アメリカ大陸の全域と、南アメリカ、アフリカ、ヨーロッパでともに見られた。

<出典>: 「Eclipses and Transits」

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8月25日:宇宙から見られた2017日食の影

2017年08月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

米国の何百万人もが皆既食を経験したとき、国際宇宙ステーションの僅か6名のみが宇宙からその影を目撃することができた。

<出典>: 「Eclipses and Transits」

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<ひとこと>: 地球上に投影された影は国際宇宙ステーションからかなり遠い位置にあります。国際宇宙ステーションから撮られた日食の一部を左に示します。

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8月24日:アメリカを横断する2017年の食のNASAの EPIC の視界(動画)

2017年08月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<参考>: しばらく米国の皆既食の記事を連載します。

NASAの地球多色画像カメラ(EPIC)は、宇宙の何百万マイルから、2017年8月21日に、北アメリカを横断する12の月の影の自然色イメージを捕えた。 EPIC は米国海洋大気圏局(NOAA)の深宇宙気象天文台(DSCOVR)に搭載され、毎日地球の日の当たる側を撮っており、皆既日食のユニークな視界を与えた。 EPIC は通常一日に約20~22の地球のイメージをとっており、このアニメーションは、食の進行の速度を速めている。

<出典>: 「Eclipses and Transits」

<動画>: 動画はイメージをクリック

<ひとこと>: 見分け難いかも知れませんが、月の影が米国大陸を横断しているのが見られます。

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8月23日:国際宇宙ステーションからの日食

2017年08月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションの遠征52クルー6名は、米国大陸の上400キロメートルの軌道で3回、日食のパスを横断した。NASAのランディ・ブレスニクがこの食の静止画像をとった。

<出典>: 「遠征52(Expedition 52)」

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<ひとこと>: 国際宇宙ステーションは本影の軌道からは外れていたために皆既食は見られませんでした。

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8月22日:<再掲> カッシーニのグランド・フィナーレ(動画)/米国の皆既食(速報)

2017年08月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

カッシーニは、ガスの巨人の超高層大気への壮大な最終突入で終わる、土星とその最も内部のリングの間の 1,920 キロメートルのギャップの22回の大胆なグランド・フィナーレ・ダイビングを実行するプロセスにある。

<出典>: 「カッシーニ(Cassini)」

<動画>: 動画はイメージをクリックして Youtube NASA から。(3.20分)

 

 

 

<追記>: 米国では8月21日午後(日本時間8月22日早朝)、大陸を横断して皆既日食が見られました。右は日本時間22日午前2時17分ごろのサウスカロライナ州チャールストンからの、NASA高品位テレビを通しての最初の皆既食。詳細は「ホームページ」の 「トップニュース」 から。

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8月21日:<差替え> ステーションクルー、2017年日食の準備/お知らせ

2017年08月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

 

ステーション・クルーには宇宙から日食を見る3回の可能性がある。この3回目のパスでは、太陽が月によって84%を隠され最も多く覆われるだろう。2017年8月18日、彼らは月曜日のユニークな2017年皆既日食の準備で忙しかった。ステーション・クルーメンバーは、軌道の研究室の窓から日食を撮る月曜日の3回の可能性のために、カメラに特別なフィルタを装備するだろう。 

<出典>: 「国際宇宙ステーションブログ(Space Station)」

<大判>: イメージをクリック

<お知らせ>: 日本時間では深夜(8月22日火曜日午前1時以降)になりますが、北米大陸を横断する皆既日食があります。NASAでは国際宇宙ステーションを含む大掛かりな中継放送を予定しています。22日午前中再放送も予定されています。詳細は「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。

 

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8月20日:日食とは(日本語:動画)

2017年08月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

皆既日食のわかりやすい説明映像ができました。 天体現象の中でも最も神秘的であり、感動する現象は皆既日食でしょう。太陽と月の「見かけの大きさ」がほぼ同じ(月の方がわずかに大きい時=皆既日食、わずかに小さい時=金環日食)という偶然、しかも、天空における太陽の通り道である「黄道(こうどう)」と、月の通り道である「白道(はくどう)」の絶妙な交差により、月の本影が地球に落ちるとき、真珠色に輝く太陽コロナが現れます。どうぞ理屈抜きで、皆既日食の感動を美しい映像と音楽で味わってください。

<出典>: 「国立天文台

<動画>: 動画はイメージをクリックして Youtube (5.39分)から。

<ひとこと>: 米国大陸では米国時間8月21日午後(日本時間22日深夜から早朝)にかけて長時間皆既日食が見られます。日本では深夜ですが中継放送をご覧ください。 「ホームページ」の特集「1017.8.21皆既日食中継」 から。

 

<お知らせ>: 延期されてきた日本版GPS「みちびき3号機」は8月19日14時29分に予定通り打上げられました。

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8月19日:日食、アメリカを横断:経路予測ビデオ/お知らせ

2017年08月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

8月21日(日本時間8月22日午前1時以降)に、1979以来初めて、月の影が米国大陸を横断するだろう。現代の天文知識で与えられる確実性で、その予測される経路は、この特集のNASAのビデオの中で示されている。米国の大部分の人々は皆既日食の通り道に入るだろう。一方、残りの北アメリカは部分日食に遭遇するだろう。晴れた十分な空を与えられた皆既の通り道では、2分40秒ほどの間暗く、月は無気味に太陽を遮るだろう。日食パーティーに参加する関心があるならば、地元のアマチュア天文協会、科学センタ、公園または大学と接触し計画を確かめよう。幾人かの食の追跡者が皆既日食を見るために世界の終わりまで旅し、途中で多くの面白い冒険物語を記録した。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<ビデオ>: ビデオはイメージをクリックして Youtube から。

<ひとこと>:  今回の日食はアメリカ大陸の多くを横断することから、NASAでは航空機を含む大掛かりな観測を予定しています。中継放送は8月2日午前1時ごろから「ホームページ」を通しても見ることができます。 特集:「2017,8,21皆既日食中継」 から。

<お知らせ>: 延期されてきた日本の「みちびき3号機」が今日8月19日土曜日に打上られます。放送開始時刻は午後2時、打上予定時刻は14時29分、打上許容時刻は14時29分から22時16分。詳細は 「JAXAの発表」 から。打上中継を見るには こちら から。

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8月18日:地平線の霞/お知らせ

2017年08月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAのカッシーニ宇宙船の視線からのこの疑似カラーの視界は、土星の日の当たる地平線の先のリングを見ている。左の縁に惑星の端に沿って薄く分離された霞を見ることができる。この霞はこの場面の右側に向かって消えている。カッシーニは、2017年9月15日の土星への宿命的な突入の前のミッションの最終的な5本の軌道の間に、土星の超高層大気を通して飛ぶだろう。宇宙船が最後の軌道で飛ぶだろうこの領域は、ここに見られる霞のかなり上になるだろう。実際に、カッシーニが土星に向かって飛び込むその運命に出会うときでさえも、この霞の深みに達する前に宇宙船との接触が失われると予想される。この視界は、赤、緑、紫外線フィルタでとられたイメージを使った疑似カラー合成イメージである。このイメージは、2017年7月16日に、土星から約125万キロメートル離れたところで、カッシーニ宇宙船の狭角カメラを使ってとられた。イメージスケールはピクセル当たり7キロメートルである。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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<お知らせ> 
1、
延期されてきた「みちびき3号機」の打上が明日土曜日と発表されました。詳細は「ホームページ」の 「アストロトピックス」 から。「みちびき」は日本版GPS、現在は日本宇宙航空研究開発機構(JAXA)から内閣府に移管され、国の管理になっています。サービス範囲は日本を含むアジア・オセアニア全域。現在は7機まで計画されています。将来は米国のGPS、ヨーロッパ宇宙機関のガリレオなどとの連携が予定されています。「みちびき」の詳細は こちらから

2、米国時間8月21日午後、大陸を横断して皆既日食が見られます。NASAでは大掛かりな日食中継を行います。日本では深夜に当たりますが中継の内容を特集しました。「ホームページ」の 特集:「2017,8,21皆既日食中継」 から。また、NASAの関連記事は「ホームページ」の 「アストロトピックス」 から。

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8月17日:8月の月食/8月21日の日食中継

2017年08月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

8月の満月がこの鋭いダイナミックレンジの組成で撮られた。オーストラリアのシドニーから8月8日の日の出前に捕えられた。南が上、部分月食の最大のフェーズ近くの地球の暗い影が左にある。食のシーズンの幕開けで、今回は地球の影を通した満月の通過が東半球から見られた。次は8月21日の予想された皆既日食(下記)である。これらの皆既食の新月の影が全米を通して狭い跡をつけるだろう。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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<ひとこと>: 米国時間8月21日午後(日本時間8月22日真夜中)から、米国大陸を横断する皆既日食が予定されています。米国の多くを通ることから、米国内では大きな関心を呼んでいます。NASAでは大掛かりな中継放送を予定しています。中継放送の概要をまとめました。「ホームページ」の 特集:「2017、8、21 皆既日食中継」 から。

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