天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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2月29日: 北極の永久凍土層を描く

2020年02月29日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

永久凍土層は広域な気象で重要な役割を演じ、また、地球温暖化に最も敏感な地球システムの構成要素の一つである。ヨーロッパ宇宙機関の気象変化計画によるマップは、北極の永久凍土層の解凍に関する新しい洞察を提供している。最新の気候変動に関する政府間パネルの特別レポートによれば、1980年代から現在までに永久凍土層の温度は記録的な高水準で増加してきた。結果として、この数十年間に、その融解によって、顕著な量の温室効果ガスが生じるかもしれない懸念が高まっている。---中略---衛星のセンサーは直接永久凍土層を測量することができないが、ヨーロッパ宇宙機関の気象変化計画の一部である専門のプロジェクトは、永久凍土層の広がりを推定するために地表温度その他を使った。

<出典>: 「地球観測Observing_the_Earth (ESA)」

<動画>: イメージはアニメーション動画にリンクしています。クリックしてダウンロード(mp4、3.73 MB)するか、上の出典のページから直接ご覧ください。

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2月28日: 宇宙の進化のイラストシミュレーション

2020年02月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

宇宙の進化のコンピュータシミュレーションが、銀河達がどのように形成され、また、人類からどのように見られるかの洞察を提供している。このプロジェクトは、130億年を超える進化について、側面 3500 万光年に及ぶ解像度120億エレメントに、2014年にCPUを 2000 万時間使った。このシミュレーションは、銀河のタイプの広範囲かつ多様な構成の中での物質を追っている。仮想の宇宙が進化する中で、物質のあるものは宇宙に広がり、間もなく、フィラメント、銀河達、銀河達の集団を構成するために重力で凝縮する。このビデオは、この変化する宇宙の一部の回転する仮想カメラの視点をとっている。最初に暗黒物質の進化を、その後温度によってコード化された水素ガスを(0:45)、ヘリウムや炭素などの重い元素(1:30)を、そして更に暗黒物質(2:07)を示している。左下にはビッグバンからの時間がリストされ、また右下には物質のタイプがリストされている。複数の爆発が、熱いガスのバブルを放出する、銀河中央の超巨大ブラックホールを描いている(0:50)。このシミュレーションでは、何故過剰な古い星達を生み出しているかを含めて、イラストと真の宇宙の間の興味深い相違が研究された。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<動画>: イメージをクリックして Youtube から。  

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2月27日: ケンタウルスAの中央

2020年02月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

僅か 1100 万光年のケンタウルスAは惑星地球に最も近い活動銀河である。 NGC 5128 としても知られるこの独特な楕円銀河は差渡し 60,000 光年を超えている。銀河の中心(左上)を含む約 8,500 光年に及ぶ領域が、この鋭いハッブル宇宙望遠鏡のクローズアップに示されている。ケンタウルスAは、明らかに、星形成領域、大規模な星の集団、印象的な暗いダストレーンの激しい混乱に終わった二つの殊の外一般的な銀河達の衝突の結果である。銀河の中心近くの宇宙の片の残りは、太陽質量の10億倍の中央のブラックホールによって着実に消費されている。他の活動銀河と同様に、そのプロセスは、恐らく、ケンタウルスAによって放射される、電波、X線、ガンマ線エネルギーを生み出している。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック。 

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2月26日: スピッツアの三裂星雲

2020年02月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

メシェ20とも呼ばれる三裂星雲は小さな望遠鏡でも観るのは容易である。 5,500 光年の距離にある差渡し約30光年のそれは、星雲の豊かな星座、いて座への宇宙の観光客に人気の停車場である。その名前が示すように、可視光線に見られる写真は、暗い、不明瞭なダストレーンによって三つの部分に分けられた星雲を示している。しかし、この鋭い赤外線のイメージでは、輝くダストの雲と新生の星達の三裂のフィラメントを明らかにしている。この壮観な疑似カラーの視界はスピッツア宇宙望遠鏡によっている。天文学者達は、この興味深い星の託児所の、出生のダストとガス雲の中に隠されて横たわっているだろう新生かつ初期の星達を数えるために赤外線画像データを使った。2003年に打上げられたスピッツアは、今年早くにその科学オペレーションが閉じるまで、地球を追う太陽軌道から赤外線で宇宙を探査した。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック。

<ひとこと>: 右の写真は地上の望遠鏡で見た可視光線の三裂星雲。この星雲については こちら を参照。

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2月25日: 宇宙で自由に飛ぶ

2020年02月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

スペースシャトル・チャレンジャーの貨物室から約100メートルの、ブルース・マッキャンドレスⅡは、これまでに誰も経験したことがない遠くに浮き夢に生きていた。有人操作ユニット(MMU:Manned Maneuvering Unit)によって誘導され、宇宙飛行士マッキャンドレスは宇宙で自由に浮いていた。マッキャンドレスと仲間のNASAの宇宙飛行士ロバート・スチュワートは、1984年のスペースシャトル・ミッション41Bの間に、このような「つながれていない宇宙歩行」を初めて経験した。この MMU は窒素の噴射によって動き、衛星の展開と回収に使われた。この MMU は地球の重量で140キログラム超であるが軌道で漂うときには無重量である。この MMU は、後に SAFER(簡易船外活動救出)バックパック推進ユニットと入れ替えられた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック。

<ひとこと>: 右のイメージは先の船外活動でロボットアームの先端に乗るイタリアのルカ・パルミターノ。これまで不注意で船外に離れた例はないが、この背負型の簡易船外活動救出装置と身体を船体に結ぶ命綱は船外活動に必須である。

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2月24日: ハワイ!

2020年02月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士ルカ・パルミターノは、 Beyond として知られる(下記)彼の二回目の長期間ミッションの間に、国際宇宙ステーションからハワイのこのイメージを撮った。地球に戻った後に彼は言った。「軌道にいる間に投稿する機会を得なかった多くの写真をとった。」 彼は2020年2月5日に国際宇宙ステーションから戻って来た。彼は軌道の最前線で6ヵ月間生活しまた働いて過ごした。彼は、宇宙で、50件以上のヨーロッパの実験と、200件以上の国際的な実験を行った。

<出典>: 「今週のイメージ(Week_in_images (ESA))」

<大判>: イメージをクリック。

<ひとこと>: 国際宇宙ステーションに搭乗するヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士達は、その出身国のミッションとして固有の名前を付けている。 Beyond は、イタリアの宇宙飛行士であるルカ・パルミターノの、今回のミッション名である。

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2月23日: サウジアラビア、ダーマンの夜

2020年02月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

中東の262マイル(419キロメートル)を周っていた国際宇宙ステーションから、サウジアラビアのダーマンの夜の視界が描かれる。右側のフォークのような構造はキング・アブドルアジズ港である。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

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2月22日: オーロラ空を満たす

2020年02月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションからの2017年6月25日のスナップショットで、緑のオーロラが空を厚く塗っている。地球の上約400キロメートルの軌道を周っているステーションは、オーロラのディスプレイの上の領域にある。オーロラは、極端な高度に低い密度で発見される活発な分子や原子のサインの色を持っている。酸素原子からの放射がこの視界を支配している。この輝きは低い高度では緑であるが、稀な赤い帯が宇宙ステーションの地平線の上に伸びている。この軌道の光景はオーストラリアの南東を通過している間に捕らえられた。右の地平線上のおおいぬ座の星達と共に、地球の縁の近くの最も明るい星は、シリウス、おおいぬ座のアルファ星である。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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2月21日: タイタンの初めての広域な地質図

2020年02月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

この土星最大の月タイタンの初めての広域地質図は、2004年から2017年まで土星を周ったNASAのカッシーニミッションからのレーダ、可視光、赤外線光のイメージに基づいている。黒い線は30度の緯度と経度を表している。この図は、緯度0度、経度180度に中心を置いている。マップスケールは 1:20,000,000 である。この図では、名前がつけられた表面の地形のいくつかにラベルが付されている。また、NASAのカッシーニミッションの一部であるヨーロッパ宇宙機関のホイヘンス探査機(英)の着陸地点(Huygens landing site)が見られる。このマップの伝説な色はタイタンに見られた地質学的なユニットの幅広いタイプを表している。例えば、平原(plains:広い比較的平らな領域)、迷路(labyrinth:しばしば流れのチャンネルを含む地殻構造上の崩壊した領域)、小高い地(hummocky:いくつかの山脈を含む丘)、砂丘(dunes:タイタンの大気の風でつくられる多くは線形の砂丘)、クレータ(craters;インパクトによってつくられる窪み)、湖(lakes:以前にまたは現在液体のメタンまたはエタンで満たされた領域)など。タイタンは、その表面に安定した液体メタンとエタンを持つ太陽系で地球以外に知られている唯一の惑星である。このマップは、カッシーニのレーダーデータと、画像科学サブシステムイメージを使って開発された。

<出典>: 「カッシーニ(Cassini)」

<大判>: イメージをクリック。

<ひとこと>: タイタンの地形には、日本語を含む、“楽園”に因んだ多くの名前が付けられていますが、ここにはごく一部のみが記されています。

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2月20日: モロッコのアンティアトラス山脈/お知らせ

2020年02月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

おおよそ8千万年前、アフリカとユーラシアの地殻構造プレートの衝突の結果として形成されたモロッコのアンティアトラス山脈(Anti-Atlas Mountains)。この衝突はテチス海を破壊した。この海底を形づくった、石灰岩、砂岩、粘土岩、石膏の層は、アンティアトラス山脈をつくるために折られつぶされた。このイメージに見える南西モロッコの近赤外線と短い波長の赤外線帯は、異なる岩のタイプに焦点を当てるために結合され、この複合体の折りたたみの例を示している。このイメージは、2007年11月5日に、テラ衛星の ASTER 装置によって撮られた。テラは20年前の1999年12月に打上げられ、地球の調査の新しい時代を始めた。NASAの地球観測システムの旗艦であるテラは、6年間、 30,000 軌道を達成するためにつくられた。20年後のテラとその五つの搭載装置は、我々のホーム惑星についてデータを提供する、その発見のミッションを続けている。

<出典>: 「テラ衛星(Terra Satellite)」

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<お知らせ>: 今日2月20日(木)午後2時から、小惑星探査機「はやぶさ2」の飛行状況に関する記者説明会があります。ホームページの 国内機関による中継とビデオ から。 

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2月19日: 薄れゆくベテルギウスの変化する表面/お知らせ

2020年02月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

オリオン座の有名な赤い超巨星ベテルギウスは、かろうじてではあるが、地上の望遠鏡がその表面を実際に読み解くことができるほど大きい。ヨーロッパ南天文台の大型望遠鏡(VLT)でとられたこの二つのイメージは、昨年の始めと終わりに、この星の表面がどのように現れたかを示している。前のイメージは極めて均一な明るさを持つベテルギウスを示し、一方、後のものはベテルギウスの下半分が上部より薄暗くなっている。今、2019年の最初の五か月間のアマチュア観測は、実際には僅かに明るくなったベテルギウスを示し、一方、最後の5ヵ月間に、この星は劇的に暗くなった。このような変わりやすさは、この有名な変光する超巨星のあり得る通常の振舞いではあるが、この最近の暗さは、ベテルギウスが超新星になるかも知れない期間に関する議論を再燃させた。その最後の超新星は、恐らく数千年の将来、驚くべき夜空の光景になるだろうが、ベテルギウスは約700光年離れているので、地球上の生命に危険をもたらすことはないだろう。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック。

<ひとこと>: ベテルギウスについては 2月6日 の記事も参考にしてください。

<お知らせ>: 明日2月20日(木)午後2時から、小惑星探査機「はやぶさ2」の飛行状況に関する記者説明会があります。ホームページの「国内機関による中継とビデオ」 から。

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2月18日: キュリオシティ、ハットンの分析を進める/お知らせ

2020年02月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

火星探査キュリオシティは「ハットン(Hutton)」ドリルサイトに留まっている。先週の穿孔に成功した後、ローバーは、穿孔サンプルの分析と、このサイトの更なる特徴描写に焦点を当てた。昨日の活動ではサンプルを分析器に投下し、今日の計画には、週末の穿孔サンプルの火星サンプル分析装置への配送に備えた充電、遠隔探査、火星サンプル分析装置の調整がある。明日アップリンクができないので、我々は、今日、3火星日の計画を行った。この計画では、火星日を通した充電開始と、夜通しの大気の観測がある。(以下略)

<出典>: 「火星探査キュリオシティ(Curiosity)」

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<ひとこと>: これは2月12日の火星探査ローバー(探査車)の記事です。キュリオシティには岩などの組成調査のための穿孔機や分析装置を積んでいます。写真は表面を払った跡(右下の三日月型の白い部分)と穿孔後の岩屑。火星は大気が薄く、太陽光の強い照射によって鉄分の酸化が進み、地表が赤味がかって見えるとされていますが、図に見るように、岩を少し削ると緑色を帯びた片が現れます。火星は強い風雨もなく変化に乏しいので、ごく薄い酸化物が地表を覆っているに過ぎないものと思われます。  (右下のイメージはキュリオシティの活動の想像図)

<お知らせ>: 今日2月18日夕刻、ノースロップグラマンのシグナス CRS-13 貨物船が国際宇宙ステーションに到着します。中継放送の詳細は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。 

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2月17日: NGC 602 とその彼方/お知らせ

2020年02月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

約20万光年の距離の衛星銀河、小マゼラン雲の周辺近くに500万年の若い星の集団 NGC 602 が横たわっている。誕生のガスとダストによって囲まれた NGC 602 が、チャンドラによるX線とスピッツアによる赤外線を加えられて、この驚くようなハッブル・イメージに示されている。途方もない隆起と後退角の形が、 NGC 602 の大規模な若い星達からの、エネルギーに満ちた放射と衝撃波を強く示唆している。それは、ダストの素材を浸食し、集団の中央から離れて動く星形成の進行を起動させた。この写真は、小マゼラン雲の推定された距離で約200光年に及んでいるが、この鋭い多色の視界には、また、様々な背景の銀河達が見える。これらの背景の銀河達は、 NGC 602 の、更に数億光年またはそれ以上にある。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック。


<お知らせ>: 延期されてきたノースロップグラマンのシグナス CRS-13 貨物船は2月16日日曜日朝に打上げられました。国際宇宙ステーションへの到着は明日火曜日夜になります。中継放送等の詳細は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。 

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2月16日: ジブラルタル海峡が大西洋と地中海をつないでいる/お知らせ

2020年02月16日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ジブラルタル海峡が大西洋を地中海とをつなぎ、ヨーロッパ大陸のスペインとアフリカ大陸のモロッコとを切り離している。国際宇宙ステーションがポルトガルのリスボン沖の大西洋上265マイル(424キロメートル)を周っていたときに、この写真がとられた。

<出典>: 「遠征62(Expedition 62)」

<大判>: イメージをクリック。


<お知らせ>: 2月16日日曜日に予定されていたノースロップグラマンのシグナス CRS-13 貨物船の国際宇宙ステーションへの到着は延期されました。理由は不明です。新しく掲載された中継放送の詳細は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。

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2月15日: 夜光雲または夜輝く雲/お知らせ

2020年02月15日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

地球大気の最も高い雲、夜光雲(noctilucent cloud)または夜輝く雲(night shining cloud)が、南太平洋上269マイル(430キロメートル)を周っている国際宇宙ステーションから描かれる。夜光雲は太陽が地平線の下にあって雲が照らし出されるときにのみ見える。

<出典>: 「遠征62(Expedition 62)」

<大判>: イメージをクリック。

<ひとこと>: 夜光雲は国際宇宙ステーションからはしばしば見られていますが、これほど鮮やかに見えていることは少ないので取り上げてみました。

<お知らせ>: ノースロップグラマンのシグナス CRS-13 貨物船が、今日日曜日夜、国際宇宙ステーションに到着します。中継放送はホームページの 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。 

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