天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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3月31日:デクスタに吊るされて

2017年03月31日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士トーマス・ペスケは、3月24日金曜日に、NASAの宇宙飛行士シェーン・キンブローと、彼の二回目の船外活動を終えた。今回の作業は、ドッキングアダプタからケーブルを切り離し、デクスタ・ロボットに注油し、ラジエータを調べ、カメラを交換することであった。この写真では、カナダのロボットアームの終端の足留めに立った彼が、デクスタで、自画像スティックに似た注油ツールを使っている。この船外活動は6時間34分で終わった。彼は次回の船外活動で、初めてのミッションで合計三回の船外活動を行うことになる。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: デクスタ(Dextre)は“器用な”という意味を持つ。必要とするときに Canadarm ロボットアームの先端に取り付けられ、より細かな作業で使われる。ともにカナダ製。 これまでに初めてのフライトで3回の船外活動を行った例はない。

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3月30日:今夜、国際宇宙ステーションで二回目の船外活動/お知らせ

2017年03月30日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションのNASAの二人の宇宙飛行士達が、日本時間木曜日午後9時からの船外活動の準備をしている。指揮官シェーン・キンブローは、日曜日にロボットアームで遠隔的に取り付けられたハーモニーモジュールの、与圧会合アダプタ3(PMA-3)のケーブル接続を完了させるために、ホィットソンとともに船外に出るだろう。この PMA-3 の再配置は、将来の貨物ミッションで届けられる、新しい国際ドッキングアダプタ3をセットする準備である。(以上要約)

<出典>: 「国際宇宙ステーションブログ(Space Station)」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: 写真では、前回の船外活動で配線などが切り離された与圧会合アダプタ3が、2017年3月26日の地球の管制センターからの遠隔操作によるハーモニーモジュールへの移設の間に、 Canadarm2 ロボットアームにつかまれている。

<お知らせ>: 今夜、国際宇宙ステーションでは、先週金曜日に続いて船外活動が行われます。中継放送は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。

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3月29日:土星照のミマス

2017年03月29日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

影から見つめるミマスの土星に面する半球が、劇的に太陽に照らされた三日月に沿った暗闇に横たわっている。この合成は、2017年1月30日の、カッシーニ宇宙船の最終的な接近の近くで捕えられた。カッシーニのカメラは、ミマスから僅か 45,000 キロメートルで、ほぼ太陽に向いた方向に向けられた。その結果が、氷の、クレータだらけの、直径400キロメートルの、この月の最も高い解像度の視界の一つである。拡張されたバージョンは、土星自身から反射する光によって照らされた、同期して回転する月の土星に面した半球をより良く明らかにしている。ミマスの他のカッシーニイメージ(右下)には、小さな月の大きく不吉なハーシェル・クレータを含んでいる。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック(右上のみ)

 

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3月28日:バクテリア、研究室へ戻る

2017年03月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士達ペドロウ・デュケー(右)とマッテヤ・マーラー(左)が、英国宇宙生物センターのヘッド(中)とともに、宇宙飛行士達のためのパンゲア地質コースの3回目のセッションでエジンバラ(英国)にいる。このコースでは、次の探査ミッションを設計する際に、惑星科学者達と技術者達と効果的なパートナーになるための、地球と惑星地質学に関する実際的な知識を宇宙飛行士達に提供する。このバクテリアは、宇宙に送られて国際宇宙ステーションの外のヨーロッパ宇宙機関の露出施設に取り付けられ、宇宙の厳しい真空で1年以上軌道を周った後、分析のために送り返された。生命がどのように生き残り、厳しい環境に適応するかの理解は、地上の地質学者と情報交換し、将来のミッションで惑星を探査する彼らを管理する上で、宇宙飛行士達を助けるだろう。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

<大判>: イメージをクリック

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3月27日:ミリ波とカルシウム線と可視光でみる太陽黒点

2017年03月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

太陽大気の温度は、表面から高さ数千キロメートルという、太陽半径(70万キロメートル)と比べると非常に狭い領域にもかかわらず、約6千度から百万度以上へと急激に上昇します。そのため観測する波長を変えると、全く異なる構造が現れてきます。ミリ波やカルシウム線で見ることができるのは、彩層と呼ばれる表面の約500から3000キロメートル上空の大気です。この層でのエネルギーの伝搬と熱化を知ることが、コロナ・彩層加熱問題を解く鍵になると考えられています。

太陽を探る新たな目、アルマ望遠鏡と太陽観測衛星「ひので」のコラボレーション

アルマ望遠鏡は星や銀河など遠い天体を探るための電波望遠鏡ですが、太陽も観測することができます。但し遠い天体と同様に観測できるわけではなく、種々の問題を解決する必要があります。様々な工夫の結果、2016年から科学的な太陽観測を開始することができました。画像は、太陽の観測手法を検証するため2015年12月に黒点を観測したものです。このアルマ望遠鏡による検証観測は太陽観測衛星「ひので」と共同観測を行い、可視光磁場望遠鏡を使ってカルシウムが出す光で同じ黒点を撮像しました。カルシウムの出す光も彩層から出てくるのですが、アルマ望遠鏡で観測するミリ波より数百キロメートル下の層から出てきます。ちょっとした高度の違いで、景色が一変することがわかると思います。

<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」

<大判>: イメージをクリック

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3月26日:ローマ(欧州連合設立の地)

2017年03月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

2016年1月17日にとられたコペルニクス・センチネル2A衛星からのこのイメージに、ローマとその周辺が描かれている。10メートルの高解像度で見るためにイメージをクリック。テベレ川が北から下って曲がりくねって、都市に入る前に、右上の農業フィールドに囲まれている。 --- 中間略 --- 3月25日は“ローマ条約”が締結された60回目の記念日であった。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: 昨3月25日は、欧州連合の二つの基本条約 --- 欧州経済共同体設立条約と欧州原子力共同体設立条約 --- である“ローマ条約”が締結された60回目の記念日であった。ローマ条約は、ベルギー、フランス、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、西ドイツによって調印された。折しも最近のイギリスの欧州連合の離脱決定がその設立趣旨に影を落としている。

 

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3月25日:マニラ湾とラグーン湾

2017年03月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

毎年3月22日に祝われる世界水の日の2017年は廃水をテーマに焦点が当てられた。ヨーロッパ宇宙機関のコペルニクス計画によるセンチネル2のような衛星は、水資源の持続可能な管理をサポートし、水質の評価、内陸の水と沿岸地帯の変化の検出に役立てることができる。このイメージでは、センチネル2A衛星が、左上のマニラ市の一部、フィリピンのルソン島の上に我々を導いている。我々は、左の暗いマニラ湾と明るい中央のラグーン湾の、二つの水の間の色の違いをはっきり見ることができる。これはラグーンが雨季の間に最高4メートルにまで達する深さの違いによる。このイメージは、2016年5月8日に、センチネル2A衛星によって捕えられた。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: 記事の要点のみまとめています。

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3月24日:ノクティス・ラビリンサスのステレオペア/お知らせ

2017年03月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関のエクソマーズ(Exomars)は、2016年3月14日に、カザフスタンのバイコヌールから、プロトンMロケットで打上げられ、7ヵ月後に火星に到着した。このガス追跡軌道船は、大気のガスを分析するサイエンスミッションの準備として、その科学機器をテストするために、昨年11月と先週の2回、キャンペーンを行った。ここに示されているのは、11月22日に軌道船の高解像度カメラでとられた初めてのイメージペアの一つである。これらのイメージは、共に火星のノクティス・ラビリンサス(Noctis Labyrinthus)地方の一部のステレオペアを構成している。 イメージ・ペアを結合することによって3Dイメージを造ることができ、地表の地形の相対的な高さに関する情報を見ることができる。ノクティス・ラビリンサス(夜の「迷宮」の意)は太陽系最大の峡谷マリネリス峡谷の西の端にあり、上面の平らな台地と溝の広大なネットワークから成り立っている。急峻な斜面の腹に地滑りが見える。このイメージはCaSSISカメラでとられた。スケールは7.2m/ピクセル、このイメージは約15×45キロメートルである。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

<大判>: 上記リンクから。追ってください。

<ひとこと>: 解説は要点のみ。右のイメージは縦横比を変換しています。

<お知らせ>: 今日3月24日夜、国際宇宙ステーションでは、新しい宇宙船ドッキングポート構築準備のための、3回の船外活動の第一回が行われます。中継放送時刻等は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。これはシグナス貨物船の打上期日の再設定に伴って変更されたものです。

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3月23日:超新星1987Aの神秘的なリング/お知らせ

2017年03月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

30年前の1987年、最近の歴史で最も明るい超新星が大マゼラン雲に見られた。写真の中心には激しい星の爆発の残骸がある。中央を囲む平らな“8”の字の奇妙な外のリングがある。ハッブル宇宙望遠鏡を含む大望遠鏡が数年おきにこの奇妙なリングを監視しているが、その起源は神秘のままである。ここに撮られているのはSN1987Aの残骸のハッブルイメージである。このリングの原因の推測は、超新星から残された隠された中性子星から放射されたジェット、爆発の前に解放されたガスによる祖先の星からの風の相互作用などがある。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック。

<ひとこと>: 3月3日の記事 参照。出典の異なる記事です。

<お知らせ>: 明日3月24日夜、国際宇宙ステーションでは、新しい宇宙船ドッキングポート構築準備のための、3回の船外活動の初回が行われます。詳細は「ホームページ」の 「国際宇宙ステーションは今」 から。中継放送時刻等は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。これはオービタル社のシグナス貨物船の打上の遅れに伴う変更です。

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3月22日:回転する地球の昼夜平分時(動画)

2017年03月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

3月20日は惑星地球の昼夜平分時であった。昼夜平分時には、地球の明暗境界線は垂直になり、南北の極を結ぶ。このコマ落しのビデオは、惑星地球の一年を12秒間で表してこれを実証している。Meteosat 衛星は、地球静止軌道から、同じ現地時間に、地球のすべての一日を、これらの赤外線イメージに記録した。このビデオは、垂直な明暗境界線を持つ2010年9月の昼夜平分時からスタートしている。地球が太陽を中心に回るにつれて、北に冬をもたらし、北半球に少ない日光を提供する昼夜境界線が傾くのが見られる。年が進み、ビデオの途中の2011年3月の昼夜平分時には、南半球に冬をもたらす傾きが見られ9月の昼夜平分時で再び元に戻る。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<動画>: イメージをクリックして Youtube から。

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3月21日:ドラゴン、太平洋に着水する

2017年03月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

「スペースX」のドラゴン貨物船は、米国東部夏時間3月19日午前10時46分(日本時間3月19日午後11時46分)に、カリフォルニア沖約320キロメートルの太平洋に着水し、「スペースX」社の10回目の貨物補給ミッションの終わりを記録した。遠征50宇宙飛行士達トーマス・ペスケとシェーン・キンブローは、予定時刻の午前5時11分(日本時間午後6時11分)に国際宇宙ステーションのロボットアームからスペースXドラゴン貨物船を解放した(右下)。様々な技術的また生物学的調査結果がドラゴンで戻されている。ドラゴン宇宙船は「スペースX」のファルコン9ロケットで、フロリダから2月19日に打上げられ、ステーションに2月23日に到着した。

<出典>: 「国際宇宙ステーションブログ(2017.03.20)」

<大判>: イメージをクリック(右上)

<ひとこと>: 今回のドラゴン宇宙船には数多くの実験結果が積み込まれて戻されましたが、ここでは詳細は省略しています。また、これまで「スペースX」のドラゴン貨物船については、民間企業の技術であることもあって、NASAからの詳細な記事や写真の発表はありませんでした。右上に掲載した写真はそのような意味でも珍しいもので、「スペースX」の提供によるものです。

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3月20日:交通ゼロ、天高し

2017年03月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

これらの筋は、それらの陸地の従兄弟達よりもはるかに白く全て綿毛のように見える。いわゆる「雲の通り道」は、水蒸気の平行した帯を特徴としている。 NASAのアクア衛星の中間解像度画像分光放射計(MODIS)は、バレンツ海とノヴァヤゼムリャ(Mezhdusharsky)島の上で、2017年3月7日に、この自然色の雲の通り道のイメージを捕えた。このような構成は、この領域で、晩冬にしばしば起きる。これらの雲の通り道は、上昇温暖気流(thermals)と呼ばれる熱せられた大気の柱である。

<出典>: 「Aqua」

<大判>: イメージをクリック

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3月19日:宇宙ステーションの眺望:惑星と銀河系/お知らせ

2017年03月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

2015年中頃にとられたこの息をのむような写真の中に捕えられたある驚くべき眺望。第一に、トップに見えるのは、太陽電池板を含む宇宙ステーション自体の一部である。その下には我々のミルキーウェイ銀河の帯があり、何億もの星達の結合された光で輝いており、一部が暗いダストのフィラメントによってかすれている。ミルキーウェイの下の赤い光の帯は太陽によって刺激を受け光の特定の色で輝いている地球の大気である。グリーンの大気光が赤の下に見える。大気光の下は勿論地球であり、地平線の近くに昼夜の間の明暗境界線がある。雲が惑星に小さな影を斑につけ、右下に明るい稲妻からの照明が見られる。地球からの宇宙飛行士達は、割り当てられた任務の間に、2000年以来宇宙ステーションからこのような眺望を楽しんできた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: イメージをクリック。非常に大きいです(7.17 MB)。

<お知らせ>: 今日3月19日日曜日午後5時45分以降、国際宇宙ステーションではスペースX社のドラゴン貨物船の切離しが予定されています。中継放送時刻等は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。なお、この宇宙船は太平洋上に着水し回収されますが、この中継放送はありません。

 

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3月18日:コペルニクスセンチネル2B、初めてのイメージで祝杯を届ける

2017年03月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

http://astronews.jp/astroimage.htm#170318軌道に打上げられた1週間後に、欧州連合のセンチネル2B衛星は、コペルニクス環境監視計画のためにカラーの視界を提供する初めての地球のイメージを集めた。この衛星は、バルト海に始まりリビア北で終わる東ヨーロッパの、幅290キロメートルの初めてのデータを得た。センチネル2Bはヨーロッパのコペルニクス計画の二つの衛星ミッションの2番目であり、対のセンチネル2Aは2015年6月に打上げられた。今、両者とも軌道上にあり、センチネル2は5日ごとに地球規模のデータを提供する。これらのデータは、ピクセル当たり10メートルの高解像度の実証に加えて、エリアの農業、近海・陸地のマップなど、ミッションの監視アプリケーションの将来を予知している。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: イメージはイタリアのブリンディジ(Brindisi)。軍事目的でない、一般の解像度重視の商用衛星の、宇宙からの画像の解像度を見ていただくためにとり上げました。大判を参照。大判イメージは原寸サイズで一部をそのまま切り出し、JPEG方式でシャープ化しています。このためイメージはファイルサイズが大きくなっています。最も高精細の原版は こちら (TIF形式:21.49 MB)  から。 更に高解像度の宇宙船はこの数倍以上の精度を持ち、50センチほどのものまで識別できるとされています。

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3月17日:カッシーニからの土星の月パン

2017年03月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

土星の月パンはどうしてこれほど奇妙なのだろう? 最近、土星を周っているロボット、カッシーニ宇宙船からとられたこのイメージは、先例のない詳細でこの月を解読した。この驚くようなイメージは、その中央を通してスラブを持つ、クルミのように見える月を明らかにしている。パンに見える他の形は、なだらかに起伏する地形、長い隆起、いくつかのクレータがある。差渡し30キロメートルのパンは、1800年代後半から知られているギャップ、土星の広大なAリングの幅300キロメートルのエンケギャップの中を周っている。来月、カッシーニは、土星の大きな月タイタンの近くを通過するように命じられるだろう。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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