天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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12月31日:  燃えるような星の誕生のタペストリー/お知らせ(休日中の掲載について)

2020年12月31日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

本年もよろしくお願いいたします。

<お知らせ>: 緊急事態宣言で厳戒下にあった5月の連休には、「巣篭り需要」に応えるべく連載を続け、以前を上回る閲覧をいただきました。新年は、3が日のみお休みをいただき、4日以降数日間、内容の濃い更なる情報を加えて再開させていただきます。

 

ハッブル宇宙望遠鏡の肖像的なイメージと科学の進歩が宇宙に対する我々の視界を定義し直した。30年間の科学的な発見を祝うこのイメージは、望遠鏡がその30年の生涯の間に観測した、多くの荒れ狂う星の託児所の中で最も写真写りの良い例の一つである。このポートレイトは、約 163,000 光年離れたミルキーウェイの衛星銀河、大マゼラン雲の広大な星生成領域の一部を形づくる、巨大な星雲 NGC 2014 とその隣りの NGC 2020 を示している。このイメージは、海中の世界に似ているので「宇宙の礁」と呼ばれている。

<出典>: 「今日の天文写真(Hubble's 30th anniversary:ESA)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: コロナウィルスの恐怖とニュースに明け暮れた2020年は、多くの人達にとって記憶に残る不運な年だっただろう。人類は間もなくコロナウィルスを征服するだろう。しかし、人類は、地球は、太陽系は、宇宙から見れば極めてちっぽけな存在。慢心すれば---恐竜のように---簡単に絶滅することもあるという警鐘かもしれない。
壮大な宇宙に思いをはせて今年を締めくくろう。幸せな新年を・・・。

皆様良い新年をお迎えください。

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12月30日:  「KIBO宇宙放送局」事業共同実証の始動

2020年12月30日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

「さあ、新しい宇宙の日の出〜THE SPACE SUNRISE LIVE 2021〜」
株式会社バスキュールと国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟に開設した宇宙と地上を双方向でつなぐスタジオ「KIBO宇宙放送局」のJ-SPARC事業共同実証活動に着手し、その一環で、2020年12月31日から2021年1月1日にかけて、第2回番組配信を実施いたします。
 今年8月、独自のISSと地上間の双方向ライブ番組配信システムを用いた「KIBO宇宙放送局」の初回技術実証に成功しており、今回の第2回番組配信は、「KIBO宇宙放送局」の定着・拡大に向けたJ-SPARC事業共同実証として実施いたします。2回目の番組のテーマは、「宇宙の初日の出〜THE SPACE SUNRISE LIVE 2021〜」です。新しい1年の幕開けを宇宙で迎える体験をみんなで共有することを通じて、宇宙への人々の関心・反応に関するデータを取得し、人々が宇宙に親しむ機会の創出及び定番化を目指し、本共同実証に取り組んでいきます。

<出典>: 「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)」

<大判>: 大判イメージを含む詳細は上のリンクから。 

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12月29日:  ヴェローナ・ルペス:太陽系で最も高い既知の崖

2020年12月29日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

太陽系で最も高い崖から飛び降りて生き残ることができるだろうか? 恐らく可能だろう。天王星の衛星ミランダのヴェローナ・ルペス(Verona Rupes)は、地球のグランドキャニオンの深さの10倍の、深さ20キロメートルと推定されている。ミランダの低い重力を考えると、スリルを求める冒険家が上から落ちるのに約12分かかるだろう。更に、この落下は、適切なエアバッグの保護を与えられ生き残ることができるかもしれない。このヴェローナ・ルペスの注目の画像は、1986年に通り過ぎたボイジャー2号ロボット宇宙船によって撮影された。巨大な崖がどのようにつくられたかは明らかでないが、大きな衝突や地殻変動の地表の動きに関連しているかも知れない。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

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12月28日:  アルテミスⅠ、積みあがる

2020年12月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAのアルテミスⅠミッションの対の宇宙打上システム(SLS)ロケットブースタの最初の10の部分が、2020年11月21日土曜日に、フロリダのNASAのケネディ宇宙センタの宇宙船組立ビル(VAB)の中で移動式発射台に積み上げられた。この部分は、ロケットの最初の上昇の間に、ステアリングの70%をコントロールするシステムを収容しているブースターの下部のブームである。数週の間に他のセグメントが一つずつ積み上げられ、前部アセンブリを覆うだろう。2021年に打上げられるアルテミスⅠは、月へのクルーを乗せたフライトに先行する統合されたシステムとして、オリオン宇宙船と宇宙打上システムロケットの無人のテストを行うだろう。アルテミス計画の下で、NASAは、2024年に最初に女性を、続いて男性を月に着陸させ、この10年末までに、持続可能な月探査を行うことを狙いとしている。

<出典>: 「有人宇宙(Humans in Space)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: アルテミス計画は、先のアポロ計画に次いで、2024年までに再び人間を月に送り込む、NASAが公約している事業。既に大型打上ロケット(SLS)、宇宙船(Orion)、打上台システムなどの個々のエレメントの開発は済んでおり、2021年は、先ず無人で打上テストを行うことになるだろう。また、民間の月着陸機の開発も進んでいる。

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12月27日:  ウィーン、オーストリア

2020年12月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションが263マイル(421キロメートル)で周回しているとき、オーストリアのウィーンがとられる。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

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12月26日:  ビームの隣のナノラックス・ビショップ エアロック

2020年12月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ナノラックス・ビショップ エアロックが、国際宇宙ステーションのトランキリティモジュールのポート側で、まだ Canadarm2 ロボットアームに取り付けられたまま描かれている。トランキリティの後方のビショップに隣接して、ビゲロウ拡張可能活動モジュールビーム(BEAM)がある。ビショップは、国際宇宙ステーションの民間および公共の研究のための能力を高め、また、より大きな衛星の放出や、ステーション内外の貨物の移送を可能にする。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: ナノラックス・ビショップ エアロック(NanoRacks Bishop airlock)は、先般の「スペースX」ドラゴン貨物船に積まれて届けられた新しいモジュール。先に打上げられ設置されたビゲロウ拡張可能活動モジュール、ビーム(BEAM)については こちら を参照。

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12月25日:  M16:星の創造の柱

2020年12月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

これらの暗い柱は破壊的に見えるかもしれないが、それらは星達をつくり出している。ハッブル宇宙望遠鏡によって1995年にとられたこの鷲星雲の内部の柱を捕えたイメージは、水素分子のガスとダストの柱から現れている蒸発するガスの滴(卵)を示している。これらの巨大な柱は長さで数光年、内部のガスは重力で星達を形成するほど密度が濃い。それぞれの柱の終端では、明るい若い星達の激しい放射が、密度の濃い星の卵の託児所を露出させて、低い濃度の素材を沸騰させている。散開星団 M16 に関連するこの鷲星雲は約 7000 光年離れて横たわっている。この創造の柱は、最近、新しい詳細を示す、ハッブル、NASAのスピッツア宇宙望遠鏡、ヨーロッパ宇宙機関のハーシェル宇宙観測衛星による赤外線光で撮られた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: この「星の創造の柱」は、ハッブル宇宙望遠鏡の業績を示す代表的なイメージの一つです。

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12月24日: 木星と土星の合

2020年12月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

12月22日、木星と土星が極めて接近して見えた。これは、木星と土星がそれぞれの軌道を周る中で、たまたま“地球から見て”両者が接近して見える位置にあった(合:conjunction)ということであり、科学的見地からは左程深い意味のあることではない。しかし、このような接近が極めて稀にしか生じないことから話題を呼んだ。
ここでは、世界的なアマチュア天文学者達がとった写真の登録が終わるのを待って、今日、その記事を掲載することにした。但し、これらの記事は著作権が保護されているので安易には掲載できない。右のイメージは最接近の2日前の12月20日に、ごく一般的なカメラの望遠レンズで撮ったものである。明るい方が木星。この程度離れていた方がそれぞれが確実に認識できるかもしれない。
日本からの撮影も含めて、 Spaceweather.com gallery から、全世界からの投稿を見よう。但し、その中には木星と土星の接近以外の写真も入っている。 

<出典>: 「オリジナル」

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12月23日:  火星の南極近くのお祝いのシルエット/お知らせ

2020年12月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレスによって発見されたお祝いのシルエットのこのペアによって、我々の惑星の隣人は、その休日気分(holiday spirit)に入っている。このマーズ・エクスプレスの高解像度ステレオカメラからのこのイメージに、中央右の大きなハートとともに、ハローを完備した天使の翼を見ることができる。これらの二つの形の暗い色は、構成する砂丘フィールドの組成に起因し、地球上にも見られる暗い岩を構成する鉱物に富んだ砂を含んでいる。このイメージは、ヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレスの高解像度ステレオカメラ(HRSC)によって、2020年11月8日(軌道 21305)に集められたデータから成っている。地上解像度は約15m/ピクセルであり、東経約 148 度/南緯 78 度に中心を置いている。北は左である。

<出典>: 「マーズエクスプレス(Mars Express)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: クリスマス休暇のためニュースが少なくなっています。この記事は12月17日にヨーロッパ宇宙機関によって発表されたものです。

<お知らせ>: 地球から見て木星と土星が接近して見えています。12月22日が最接近でしたが、まだ近くに見えています。ご覧になっては如何でしょうか。

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12月22日:  2020年の皆既日食で最近発見された彗星

2020年12月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

2020年12月14日、チリとアルゼンチンで皆既日食が見られ、その中で、最近発見された彗星が、太陽を越えて小さな斑点として飛んだ。この彗星は、NASAが出資するサングレイザー・プロジェクトによって、最初に発見された。この彗星は日食の前日の12月13日に発見された。 C /2020 X3(SOHO) と名付けられたこの彗星は「クロイツ」サングレイザー(下記)である。この彗星の家族は 1000 年以上前に小さな断片に分裂し、今日も太陽の周りを周回し続けている大きな親彗星から発している。クロイツサングレイジング彗星は、SOHOの画像で最も一般的に見られる。これまでに、SOHOの画像として 4,108 の彗星が発見されており、この彗星は 3,524 番目のクロイツサングレイザーとして発見された。その後、太陽に最も近い地点に到達する数時間前に、激しい日射によって崩壊した。

<出典>: 「彗星(Comets)」

<動画>: イメージのリンク先は動画です。 

<ひとこと>: クロイツ・サングレイザー(Kreutz sungrazer)については こちら を参照してください。

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12月21日:  巨大な A-68A 氷山、大量の氷を失う

2020年12月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

A-68A 氷山の主体は、前週に多くの氷を失って、今、長さ約135キロメートル、大きさ約 3700 平方キロになった。 A-68A は、今、世界最大の氷山としてのタイトルを失った。 A-68A 氷山が何処へ旅するかは依然としてはっきりしない。過去に多くの他の氷山が行ったように、それは流れによって運ばれ、南ジョージアの島のまわりでその旅を続けるかもしれない。

<出典>: 「センチネル3号(Sentinel-3. ESA)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: 2017年7月に南極大陸を離れた長さ約150キロメートル、幅48キロメートルもあった A-68A 氷山は、記録上最も大きな氷山の一つと言われ、大きさでほぼ同程度の南ジョージア島に向かい、島との衝突が心配されていた。 12月3日、 12月13日の記事 を参照。動画は こちら から。

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12月20日:  フランス、パリの「街の灯」/お知らせ

2020年12月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションが上空263マイル(421キロメートル)を周ったとき、中央を流れるセーヌ川とともに、フランス、パリの「街の灯」が描かれる。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

<ひとこと>: コロナ禍でも明るいパリの灯。2020年11月25日の撮影。

 

 

<お知らせ>: 小惑星探査機「はやぶさ2」のカプセルで地球に持ち帰られた小惑星リュウグウのサンプルの重量が約 5.4 グラムであることがわかりました。但し、ケース外にも確認されていますがこれらは含まれていません。また、2回目に収集したサンプルは未だ開いていませんので、最終的にはこれも加わります。詳細は JAXA のページ から。

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12月19日:国際宇宙ステーションのロシアのセグメント

2020年12月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションのロシアのセグメントが、外部の高精細カメラで描かれている。左端には、ズベズダサービスモジュールの宇宙に面するポートに取り付けられたポイスクミニ調査モジュールがある。ズベズダの後部のポートにはドッキングしたプログレス75補給船がある。  

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

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<ひとこと>: 国際宇宙ステーションの構成は、進行方向前部が米国系(NASA、ヨーロッパ宇宙機関、日本)、後部がロシアの担当になっています。ロシアの宇宙船は当初から自動ドッキング方式をとっており、米国系ではスペースシャトルの時代には最前部に自動ドッキングで、その後は接近した宇宙船(貨物船)をロボットアームで捕らえて設置する、日本の「こうのとり方式」がとられてきました。近年NASAが開発した「国際ドッキングポート」が前部に設置され、野口飛行士などのクルードラゴンが本格運用後初めて自動でドッキングしました。

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12月18日:  衝突するアンテナ銀河

2020年12月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

南の星座からす座の方向 6000 万光年にある衝突するアンテナ銀河達、これらの二つの大きな銀河は衝突している。このハッブル宇宙望遠鏡のスナップショットの中に驚くような詳細で捕えられている宇宙の残骸の列は、演じるのに数億年もかかっている。 NGC 4038 と NGC 4039 としてカタログ化されているこれらの銀河達の個々の星達はほとんど衝突することはないが、それらの分子性のガスとダストの大きな雲は、残骸の中央近くの星形成の凄まじい衝突を誘発している。これらの新しい星団達と星間の物質は重力による出来事の場面から遠くに投げ出されている。このハッブルのクローズアップのフレームは、衝突する銀河の推定された距離で、差渡し約 50,000 光年である。それらの示唆的な外観の広域な視界は数十万光年のアーク構造に広がり、この銀河のペアに、その一般的な名前「アンテナ銀河達」を与えている。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

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12月17日:  ジュノからの木星の眺望

2020年12月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

何故カラフルな雲の帯が木星を囲んでいるのだろう? 木星の表面の大気の層は、巨大な惑星の周りを囲む明るいゾーンと暗いベルトに分けられる。それは、惑星全体に広がるゾーンに起因する、時速300キロメートルを超える激しい横風である。これらの強風が何故起きるかは調査の話題として残っている。噴出するガスによって補充されるゾーンの帯は、低くまた暗い大気のレベルからの光をブロックするアンモニアと水の比較的不透明な雲を含んでいると考えられる。一つの明るい色のゾーンが、2017年にロボット・ジュノ宇宙船でとられたここに示された眺望に大きな詳細で示されている。木星の大気は、金色や褐色に関わるとは考えられない大部分は無色透明の水素とヘリウムガスである。何の混合物がこれらの色をつくっているかは特に活発な研究の話題であるが、日光が変えた硫黄と炭素の少しの量を含むと仮定されている。ジュノのデータからは、木星の流れの理解のためにだけでなく全ての太陽系の水の歴史のためにも重要な発見である、木星の赤道近くの上のレベルの雲の分子の予想外に高い 0.25 パーセントを構成する水を含む、多くが発見された。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。 

 

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