天文・宇宙探査ニュース:画像を中心とした「新しい宇宙探査情報」のページです。

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8月31日: 埋められた火星の湖のレーダーの足跡

2018年08月31日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレス・レーダー・チームは、最近、それらの機器からのデータが、火星の氷の南極の下約 1.5 キロメートルに埋められた液体の水の池を指しているという驚異的な発表を行った。マーズ・エクスプレスは、2012年から2015年の間に、オーストラリア平原(Planum Australe)領域の幅200キロメートルを繰り返し通過し、その MARSIS 装置によってこの惑星の地表を通した電波と反射する信号の特性を記録した。このイメージの中央下の三角の形の片の幅20キロメートルの帯、複数の重なり合う軌道からの最も明るい反射が青で色づけされている。深さ 1.5 キロメートルの氷とダストの繰り返される層の下、この片の直下は、液体の水と一致するレーダーの特性を持っている。火星の氷点下の温度にもかかわらず、それは塩類の存在によって液体であり、水が飽和した堆積かもしれない。かつて赤い惑星の表面には水が自由に流れたが今日は安定的でない。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

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8月30日: 40年前、パイオニア金星マルチプローブが雲に覆われた惑星金星を調査するために打上げられた

2018年08月30日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

1978年8月8日、亜鉛や鉛の融点より熱い、地球より100倍密度の濃い大気を持つ惑星金星を調査するために、パイオニア金星マルチプローブ宇宙船が打上げられた。パイオニア金星マルチプローブは、主となる宇宙船、大きな探査機、北(North)、昼(Day)、夜(Night)と呼ばれる三つの同一の小さな探査機の、五つの要素から成っていた。カリフォルニアのヒューズ(Hughes)社によって造られ、アトラス-ケンタウルス・ロケットでフロリダのケープ・カナベラル空軍基地から始まったこのプローブ・プロジェクトは、カリフォルニアのシリコン・バレーのNASAのエイムス研究センターによって管理された。七つの実験装置を運び、大気にパラシュートでゆっくりと降下させ、これらの大きな探査機は金星の大気と雲の組成を調査した。この大きな探査機は、更に赤外線と太陽の輻射の分布を測定した。三つの小さな探査機はパラシュートなしで設計され、それぞれが六つの実験装置を運んだ。それぞれの探査機は金星の異なる部分を目標にした。北は北の高緯度に、夜は夜の側の中央南の緯度に、昼は昼の側の中央南の緯度に目標を定めた。主宇宙船は、金星の超高層大気を調査するために設計された更に二つの実験装置を運んでいた。これらの五つの探査機は、大気の組成、循環、エネルギー・バランスについて詳細な情報を集めた。

<出典>: 「NASAの歴史(NASA History)」

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8月29日: 彗星の地平線

2018年08月29日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

惑星間宇宙の旅の10年後の2014年8月6日、ヨーロッパ宇宙機関のロゼッタ宇宙船はその最終的な目標、彗星67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ(67P/C-G)に到着した。このミッションでは、数ヶ月後に着陸船フィラエを地表に送り、初めて彗星に着陸させ、一方、軌道船は、2016年9月30日に終わるまで、 67P/C-G を詳細に調査した。その寿命の間、ロゼッタは、古代のエジプトの神の名に因んで名付けられた26の彗星の地表を広範囲にマップした。このイメージは、ロゼッタの高解像度カメラ・オシリスによって、2016年2月10日にとられた 67P/C-G の一部である。英国のアマチュア天文学者 Stuart Atkinson が、オシリス・イメージ目録からこのイメージを処理した。(以下略)

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

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<ひとこと>: ロゼッタやフィラエなど、この彗星に関する名は、エジプトの著名な遺物・遺跡などの名からとられている。着陸船フィラエは彗星の地表への着陸を試みたが、ほぼ無重力の故にはじかれ、3回目に落ち着いた場所が岩陰であったため太陽電力が得られず、着陸後間もなく通信が途絶した。このミッションは、無重力の世界に着陸させることが如何に難しいかを実証した最初のミッションになった。軌道船ロゼッタは、その後彗星を周回し、彗星からの水の噴出(彗星の尾の源)や地表の形・組成などを調べた。
なお、これまでの彗星、小惑星探査の歴史は「ホームページ」の特集「これまでの彗星・小惑星探査」から。

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8月28日: ある日のエアロゾルの地球

2018年08月28日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

これらの物質の小さな点はエアロゾルとして知られ、空中、海、砂漠、山脈、森、氷、全ての生態系に見ることができる。もしこれまでに、野火からの煙、火山の灰、風によるダストを見たなら、それはエアロゾルである。NASAの地球観測衛星 Terra、 Aqua、 Aura、 Suomi NPP などはそれらを見ているが、それらは、地球上数百キロメートルからの完全に異なる眺望を提供している。NASAの GEOS と呼ばれるモデルは、大気を通して渦巻く粒子の集まりの類似した広い視界を提供している。この図は2018年8月23日のエアロゾルの GEOS FP モデルに焦点を当てている。この日、煙の巨大な噴煙が北アメリカとアフリカの上に漂い、三つの異なる熱帯性低気圧が太平洋に発生し、ダストの大きな雲がアフリカとアジアの砂漠に吹いた。これら嵐が海塩のエアロゾル(青)の巨大な渦の中に見えている。黒い炭素粒子(赤)は、船や工場の放出とともに火によって生じる粒子の一つである。ダストとして分類したモデルの粒子は紫で示されている。(以上要点のみ)

<出典>: 「大気(Air)」

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<ひとこと>: 日本近海には台風によると思われる二つの大きなエアロゾルの渦が見えています。

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8月27日: 太陽の磁場、描かれる

2018年08月27日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAのソーラーダイナミクス天文台(SDO)の科学者達は、2018年8月10日に、太陽の磁場の視界をつくるために彼らのコンピュータ・モデルを使った。太陽の中央エリアの明るい活動領域は、右端のより小さな活動領域と同様に、磁界の集中をはっきりと明らかにしている。磁気が太陽の表面の近くのダイナミックな活動をドライブしている。

<出典>: 「SDO(Solar Dynamics Observatory)」

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8月26日: 雲の惑星

2018年08月26日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

宇宙の有利な視点から、ヨーロッパ宇宙機関の宇宙飛行士アレキサンダー・ガーストが、我々に地球の美しさと驚異を思い起こさせる。ガーストは地球物理学者・火山学者であり、現在の国際宇宙ステーションの6名の飛行士の一人である。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

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8月25日: 世界が燃えている

2018年08月25日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAの世界観からのこのイメージには世界が燃えているように現れている。イメージの赤い点は燃える火を検出したエリアを示している。アフリカは火が最も集中して見える。これは恐らく農業の火によるものかもしれない。北アメリカなどのその他の場所は、ほとんど野火である。南アメリカ特にチリでは、今年、恐ろしい数の野火が起きた。しかしながら、ブラジルの火は野火と人による火災の両方に起因している。オーストラリアもまた大きな森林火災が見られるエリアである。NASAの地球観測システム・データ・情報システム(EOSDIS)世界観察アプリケーションは、インタラクティブな700枚の広域な、フル解像度衛星イメージを表示し、続いてそのデータをダウンロードする能力を提供している。

<出典>: 「火災と煙(Fire and Smoke)」

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<ひとこと>: 解説は要点のみを抽出しています。また、右のイメージは縦横比を変更しています。原サイズはイメージをクリックしてご覧ください。

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8月24日: 「はやぶさ2号」からの小惑星「りゅうぐう」

2018年08月24日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

この大きな宇宙のダイヤモンドは800億ドルを超える推定価格を持っている。それは形においてダイヤモンド型であるのみであるが、小惑星 162173 「りゅうぐう」は、大部分がニッケルと鉄から成ると考えられている。「りゅうぐう」のような小惑星はいくつかの理由のために興味深い。恐らく最も先に、それらが地球に近く遠い将来の何時か衝突の脅威をもたらすかもしれない。「りゅうぐう」には、近い将来、価値ある金属の新しい源を採掘するために宇宙船を送ることができるかもしれない。「りゅうぐう」は、数10億年前に我々の太陽系がどのように形づくられたか、何故地球に近い軌道にあるのかの点で科学的にも興味深い。日本のロボット宇宙船「はやぶさ2号」は6月遅くにこの幅1キロメートルの小惑星に到着した。このイメージは、岩とクレータのフィールドを含む、宇宙船「はやぶさ2号」の到着の前には知られていなかった地表の構造を明らかにしている。次の3ヵ月内に、「はやぶさ2号」はいくつかの探査機を解き放ち、そのあるものは「りゅうぐう」に着陸して、はねまわり、一方「はやぶさ2号」自身は、地球へ持帰るために、小惑星を僅かに採掘するだろう。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<ひとこと>: このイメージは著作権が保護されていますのでご注意ください。大判は上のリンクから直接ご覧ください。

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8月23日: トラペジューム:オリオンの中心で/お知らせ(再掲)

2018年08月23日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

オリオン星雲の中心、この鋭い宇宙のポートレイトの中心近くに、トラペジュームとして知られる四つの熱い大規模な星達がある。一つの領域の中、半径約 1.5 光年の中に集まったそれらは、密度の濃いオリオン星雲星団のコアを支配している。トラペジュームの星達からの紫外線電離放射線は、大部分が、最も明るい星シータ1オリオンC(Theta-1 Orionis C)から、その複雑な星形成領域の全ての可視の輝きのパワーを供給されている。約300万年のオリオン星雲集団は、その若い年代にはよりコンパクトであり、最近のダイナミックな調査では、以前の逃亡した星の衝突が、太陽の100倍以上の質量のブラックホールを形成したかもしれないことを示している。この集団の中のブラックホールの存在は、トラペジュームの星達に観測された高い速度を説明するかもしれない。約 1,500 光年のオリオン星雲の距離は、惑星地球に最も近い既知のブラックホールにしている。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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<お知らせ(再掲)>: 今日8月23日午後4時から1時間半、JAXAによる「はやぶさ2」の説明会が予定されています。現在の状況、リュウグウの観測状況、タッチダウン地点・ MASCOT や MINERVA-II の着陸地点選定の進捗と候補地について説明が行われます。 こちら からご覧ください。

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8月22日: チュクチ海をかき回す/お知らせ

2018年08月22日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

アラスカ海岸の外れの海は、通常、冬の氷の覆いの量に関係なく、春ごとに植物プランクトンの花で活気づく。これらの花は、青と緑の海の驚くようなパターンをつくることがある。そのイメージが、2018年6月18日に、ランドサット8のオペレーショナル陸地画像装置(OLI)でとられたこの チュクチ海(Chukchi Sea) のイメージに見られる。このような花は一般的に一年のこの時期に起きる。しかし、これらの花の規則性と単純な美しさはこの生態系の複雑さとは一致しない。二つの主な水量がベーリング海峡から流れてチュクチの南に入る。“ベーリング海水”として知られる一つのタイプは冷たく、塩分を含み、栄養分が豊富である。この水は、一次的には 珪藻(けいそう)植物 であるプランクトンの成長のほとんどに燃料を供給し、それが、多分、ここに描かれたカラフルな緑の海の主な理由である。また、堆積物が明るい緑のエリアに貢献しているのかもしれない。二番目の海水の量は、暖かく、塩分が少なく、栄養分に欠けた“アラスカ沖の海水”として知られている。珪藻の成長は、これらの流れの中では通常は低いが、コッコリソフォ(coccolithophore)はここで良く育つのだろう。専門家達は、これらの花は、年々これらの海水の中に一定して示されているが、その大きさは一定でなく、その理由は明らかでないと考えている。

<出典>: 「海(Water)」

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<お知らせ>: 明日8月23日午後4時から1時間半、JAXAによる「はやぶさ2」の説明会が予定されています。現在の状況、リュウグウの観測状況、タッチダウン地点・ MASCOT や MINERVA-II の着陸地点選定の進捗と候補地について説明が行われます。 こちら からご覧ください。

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8月21日: 火星のダストの嵐(2)

2018年08月21日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

ヨーロッパ宇宙機関のマーズ・エクスプレスの高解像度ステレオカメラは、今年4月に、火星の北極の極冠近くで、フレームの右半分に見られるダストの雲のこの前面を捕えた。それは、特に激しいダストの嵐のシーズンに耐えている赤い惑星の、ここ数ヵ月間に観測された、いくつかのローカルな小規模のダストの嵐の一つであった。5月末には更に大きな嵐が南西に現れ、数週間内に、広域な、惑星を囲むダストの嵐に発達した。これは、太陽からごく僅かな光しか火星の地表に届かないことを意味し、15年を経たNASAのオポチュニティ・ローバーは十分にバッテリを充電して地球を呼ぶことができず、6月中旬から冬眠モードに入った。火星のダストの嵐は、惑星がその楕円軌道に沿って太陽に近づいたときの、南の夏の季節の間に定期的に起きる。この強められた太陽の照明が強い温度のコントラストを生じさせ、結果として生じる空気の動きが大きさ約 0.01 mm 以下のダストの粒を地表から持ち上げる。このイメージに見られるように、火星のダストの嵐は、その激しさと珍しい広域な出来事として非常に印象的であるが、それらは地球上のハリケーンと比較して一般的には弱い。火星の地表は地球の気圧の100分の一未満の非常に低い気圧を持ち、火星の嵐は地球のハリケーンの典型的な風速の半分以下である。現在の嵐はヨーロッパ宇宙機関とNASAの五つの軌道船によって監視されており、NASAのキュリオシティ・ローバーは、その原子力で動くバッテリのおかげで、地上からそれを観測している。このように広域な嵐の理解は、火星への将来の太陽電力のミッションにとって重要になるだろう。

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

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8月20日: 火星のダストの嵐

2018年08月20日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

NASAのオポチュニティ・ローバーは、惑星を取り囲むダストの嵐が約15年の古いローバーの太陽エネルギーをカットした6月10日以降無音であった。今、科学者達は、多くのダストが大気から落下し、太陽電池のローバーが充電して「地球に連絡する」ために空が十分に澄むだろうことを意味する、広域なダストの嵐が「衰退しつつある」と考えている。ローバーが話すまでどのようにしているか誰もわからないだろうがチームは楽観的である。彼らは、嵐の前に、そのバッテリとその場所の温度の状態についていくつかの調査を行なった。嵐の前にバッテリが比較的健康であったので、恐らく、ひどく衰退していることはないだろう。そして、ダストの嵐はその環境を暖める傾向があり、2018年に嵐が起きた火星のオポチュニティの場所は夏に入っていたので、ローバーが生存するのに十分な暖かさがあった。

 <出典>: 「オポチュニティ(Opportunity)」

<アニメーション>: イメージをクリック。

<ひとこと>: 火星では、火星年で1年に一回(地球年で2年に一回)、南半球から起きる全球的なダストの嵐に見舞われます。しかし、今年の砂嵐は例年になく激しく、今、特に赤道付近が厚いダストで覆われています。現在火星の地表にいるのはオポチュニティとキュリオシティ・ローバーです。二つの位置は大きく異なりますが、共に赤道に近く影響を受けており、通信が途絶えています。太陽光が遮られて影響が大きい先発の太陽電力に依存するオポチュニティに対して、後発のキュリオシティは原子力に依存しています。現在、ヨーロッパ宇宙機関の二機を含む、火星軌道にある五つの宇宙船が砂嵐の推移を見守っています。

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8月19日: より遠く、共に

2018年08月19日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

新たに宇宙に放たれる三つのミニチュア衛星またはキューブ衛星のこのイメージは、宇宙探査の人間の協力の驚異的な記録である。マレーシア、フィリピンと、初めてのブータンの衛星が、8月10日に、国際宇宙ステーションからそれぞれの軌道に放出された。ブータンの初めてのこの打上は、世界中の何千人かによって造られ維持される、国際宇宙ステーションでの特別な日であった。1998年に打上げられた宇宙ステーションは、米国、カナダ、日本、ロシア、ヨーロッパ諸国の協力関係の最高点である。それは、技術的業績だけでなく、国境を跨ぐ協力の成功の証拠でもある。(以下略)

<出典>: 「Space in Images;ヨーロッパ宇宙機関」

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<ひとこと>: ヨーロッパ宇宙機関の記事です。大判はイメージをクリック。この衛星の放出は日本のキューブ衛星配備装置から行われ、本サイトでもご案内しましたように JAXA によって中継放送されました。 「きぼう」からBIRDSプロジェクトの超小型衛星3機放出に成功!(JAXA) を参照。

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8月18日: 遠征56セリーナ・オナン・チャンセラーが、ナノラック・キューブ衛星配備装置14をインストールする

2018年08月18日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

遠征56セリーナ・オナン・チャンセラーが、国際宇宙ステーションの日本の「きぼう」研究室モジュールの内部で、ナノラック・キューブ衛星配備装置14(NRCSD-14)を多目的実験プラットホームにインストールする。 NRCSD-14 は、続いて、「きぼう」エアロックに置かれ、地球軌道に様々なキューブ衛星を配備するために宇宙ステーションの外に移された。

<出典>: 「宇宙ステーション(Space Station)」

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<ひとこと>: 明日の記事に続きます。セリーナ・オナン・チャンセラー(Serena Auñón-Chancellor)はNASAの宇宙飛行士です。彼女の後ろに見える黒い円筒の先が船外宇宙につながっています。

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8月17日: 共生するみずがめ座R

2018年08月17日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

一年のコースの上で、双眼鏡で明るさが変化するのを見ることができる変光星 R Aquarii は、実際には、緊密な共生関係にあるように見える二つの星達、相互作用しているバイナリ星のシステムである。約710光年にあるこの興味深いシステムは、それらの一般的な質量の中心を周る相互の軌道における冷たい赤色巨星と、熱く密度の濃い白色矮星から成っている。このバイナリシステムの可視光線は赤色巨星によって支配され、それ自身は ミラ・タイプ(Mira-type) の長期変光星である。しかし、冷たい巨星の広がった包絡の素材は重力によって小さな密度の濃い白色矮星の表面に引かれ、最終的に熱核爆発を誘発して素材を宇宙に吹き飛ばす。このハッブル宇宙望遠鏡からのイメージは、幅一光年以下の、1770年代前半に見られただろう爆発に始まる、まだ拡大している破片のリングを示している。みずがめ座Rシステムで高エネルギー放射を生み出している、あまり理解されていないエネルギーに満ちた出来事のこの進化は、チャンドラX線天文台のデータを使って2000年以来監視されてきた。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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