浅尾弥子のノンジャンル道

 
 富山県小矢部市のシンボルキャラクター・メルギューくんの
 お姿をお借りして、日々更新。

「晴れた空」

2015-03-10 21:47:46 | BOOK
3月10日。
都民にとって、忘れることのできない日がやってきました。

東京大空襲から、70年です。



「晴れた空」
SF作家としても有名な、故・半村良さんの著作です。
この作品は、東京大空襲による孤児たちの半生が描かれています。

上下巻合わせて、1500ページ近い大作ですが、
バイタリティあふるる少年たちに引っ張られて、
自分が、あたかも、その時代その場所にいるかの如くの
臨場感を感じながら、読み進められます。



孤児たちが、それぞれの個性や特技を生かし、自立していくプロセスと、
大人たちが、どうしようもない運命に翻弄される様(さま)の、
コントラストが見事で、
人生とは、一筋縄ではいかないということを教えられました。

第72回直木賞受賞「雨やどり」は、酒場人情ものを、
「岬一郎の抵抗」は、SF人情もの、
そして「晴れた空」では戦中戦後の大河小説と、
さまざまに書き残した半村氏の力量たるや、たいへんなものです。

ミツコってば、よっぽど「晴れた空」がお気に入りなのね。
当ブログでも、「3・10」(2012年3月10日の記事)で紹介しておりました。



「晴れた空(上・下)」
著:半村 良
祥伝社文庫
定価:それぞれ本体1,028円+税

明日もがんばるぞ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする