私は、どうも愛犬の顔が好みではありませんでした。
もさもさの毛で顔が覆われていて、目がどこにあるか、全くわからない顔をしていました。
「一度、犬の美容院へ連れて行き、ばっさりと毛を刈ってもらおう。」と、お店を探していたら、母が「そんなことしたら、可愛そう。」と、つぶやくのです。
もう、そんなことも言ってられないので、愛犬をわしづかみして、大きなはさみで、ばっさばっさと、私が毛を刈っていきました。
最初は嫌がる愛犬も、観念しておとなしくなりました。
多分、そのときの私は、もう鬼にでも変わっていたのでしょう。
刈りあがった愛犬は、一回り小さくなって、丸々とした黒い目が見える「ぬいぐるみ」のような顔が出てきました。
「おお!! なんと可愛い。」と、嬉しくなりました。
こんな可愛い犬を、今までぞんざいに扱ってきたのです。
つぶらな瞳で、擦り寄ってくる愛犬に、ちょっとメロメロになりつつある私です。
「なんで、もっと早くカットしてやらなかったのだろう。」と、後悔しています。
今まで、母がカットしてきました。
愛犬が、少しでも嫌がると、もうカットは控えるようにしてきたみたいです。
それが、もさもさの毛に仕上がったのです。
カットは、もう愛犬に有無を言わせず、がむしゃらにするのがいいみたいです。
そのあとは、存分に可愛がってやればいいことですから。
愛犬の顔を見て、今更ながら、「おお。可愛いのう。こっちへおいで。」と、悪代官が次女をてごめにかけるように、ニヤニヤしながら愛犬を愛でる嬉しさを、やっと味わったばかりです。
もさもさの毛で顔が覆われていて、目がどこにあるか、全くわからない顔をしていました。
「一度、犬の美容院へ連れて行き、ばっさりと毛を刈ってもらおう。」と、お店を探していたら、母が「そんなことしたら、可愛そう。」と、つぶやくのです。
もう、そんなことも言ってられないので、愛犬をわしづかみして、大きなはさみで、ばっさばっさと、私が毛を刈っていきました。
最初は嫌がる愛犬も、観念しておとなしくなりました。
多分、そのときの私は、もう鬼にでも変わっていたのでしょう。
刈りあがった愛犬は、一回り小さくなって、丸々とした黒い目が見える「ぬいぐるみ」のような顔が出てきました。
「おお!! なんと可愛い。」と、嬉しくなりました。
こんな可愛い犬を、今までぞんざいに扱ってきたのです。
つぶらな瞳で、擦り寄ってくる愛犬に、ちょっとメロメロになりつつある私です。
「なんで、もっと早くカットしてやらなかったのだろう。」と、後悔しています。
今まで、母がカットしてきました。
愛犬が、少しでも嫌がると、もうカットは控えるようにしてきたみたいです。
それが、もさもさの毛に仕上がったのです。
カットは、もう愛犬に有無を言わせず、がむしゃらにするのがいいみたいです。
そのあとは、存分に可愛がってやればいいことですから。
愛犬の顔を見て、今更ながら、「おお。可愛いのう。こっちへおいで。」と、悪代官が次女をてごめにかけるように、ニヤニヤしながら愛犬を愛でる嬉しさを、やっと味わったばかりです。