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「きみのおかあさんはどこ」と言われて・・・

2004-11-25 11:13:45 | 子ども・子育て・保育
[193] 「きみのおかさんどこ」と言われて・・・ (2004年11月25日 (木) 11時13分)

 月曜日は(22日)は車に乗って出かけた。自宅では落葉の掃除で晩秋を実感するのだが、道すがらは丘陵地帯だけに、小春日和の気候と合いまって、まとまった木々の紅葉は趣がある。木枯らしが吹いたら一変に落ちてしまうだろう時の、いっときの美しさである。
 1時間ぐらいで着いたところは、幼稚園だ。朝のあそびのときなので、さっそく加わってみた。「どんじゃん」をしているところに、タイミングを見計らって入った。とび出さなければいけない子どもがしなかったので、わたしが代わりに走って相手の子どもとじゃんけんをした。割り込みとも思える参加なのに、なぜか子どもの驚きや抗議なしにあそんでしまった。タイミングの大事さを、実感したのだった。
 4歳児の女の子たちに不審者と思われず少しあそんでから、私は気をよくして今度は3歳児に語りかけた。細く切った紙を掲げて「へびだ・・・」といって来たので対応したら、やり取りしているうちにその紙をもらってしまった。そのやり取りを見ていた他の子どもが、「どこからきた」「きみのおかあさんどこ」と聞いてきた。とっさの意外な言葉に「お母さんか・・・」と対応したら、繰り返し聞いてきた。そのうち「お家にいるよ」と言ったら納得したようだった。わたしが子どもでないことを知りながらも、仲間のように思ってしまったのか、それとも「君の妻はどこにいるの」ということか、不思議な問いかけだけに意味は分からない。
 これまではよく「だれなの」「だれのおとうさん」とか「どこからきたの」といった声をかけられたことはあるが、今回だけは子どもの意図が解釈できず考えてしまったのだった。

 幼稚園を訪ねた目的は、子どもたちの絵を借用してコピーすることだった。作品選びは、500点ぐらいから60点ほどにしぼった。90分は有にかかった。普段やっていないことだけにくたびれたが、描いた子どもを想像し、発見もあり知的に満たされる時間でもあった。
 絵を見ていると男女の性別がすぐ分かった。どちらかというと指導の意図に沿った作品になっているのが女の子で、はみ出しているが勢いのあるのが男の子であった。指導の意図とは無関係に、男の子の作品にあるワイルドな側面に気が引かれるのだった。ジェンダー論が関心事でもあるので、作品から見える性差の意味しているものが気になった。
 画材が24色のチューブ入りの絵の具であり、段階を追って与えることによって、5歳児ではそれを使いこせるようになっていく。幼児の場合は、そのことと表現技術と密接にかかわる。絵の具の濃淡や筆の運び方などで表現されている作品は、なかなかおもしろいものが多く、それをじっと見ながら様々思いをめぐらすのは、楽しい時間になる。








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