絵本と児童文学

絵本と児童文学、子ども、保育、サッカーなどの情報を発信する

日本人のしぐさの国際理解

2010-04-07 20:12:15 | 生活・教育・文化・社会
 北野武が監督として制作する映画は、ベネチア、カンヌ映画祭の賞をもらう。北野はヨーロッパでの評価を意識して作っているのだろうと思われる。歴史を大事にし成熟している文化のヨーロッパの関係者は、日本の文化の独自性を色濃く盛り込むことに関心も持つのだろう。
 このたび北野武が、フランス政府から芸術文化勲賞の最高賞であるコマンドール章授与した。ちなみに北野武はパリで美術展を開いていると報道されている。フランスでは北野のクリエターとしての力を認知しているのだろう。
 ところで北野が賞を受賞する時は、日本人にありがちな頭をぺこぺこ下げ照れくさそうなしぐさをする。一般的な落ち着きと堂々としたしぐさではない。ヨーロッパの人たちからしたら異質なしぐさであり、きわめて日本人的という印象をもつだろう。

 またアメリカでトヨタが、車の欠陥(リコールとも違う)を認め、早々に社長豊田章男が議会での謝罪や謝罪会見をおこなった。そのさい丁寧なお辞儀謝罪を繰り返した。それをアメリカメディアは、歌舞伎を演じたと報道した。歌舞伎に所作のイメージと類似を感じたのだろう。お辞儀というアメリカ人からみたら珍しい所作をし、卑屈にならず確信を持ったスピーチが歌舞伎の所作とイメージが結びついたのだろう。
 かくて日本人のお辞儀とうなずきなど、欧米ではないしぐさを日本の文化として理解されるようになっているようである。
 かつて日本企業が欧米へ進出する際、握手をしながらお辞儀をしないなど欧米のしぐさ(パフォーマンス)を学んでから行っていたことからすると、変化したものだ。これもグローバル化の一こまではないだろうか。

コメントを投稿