紙と青
小説に出て来た「刺身のかいしきには~」の一節、そんな言葉は知らない
ので辞書をひくと<かいしき(開式):式を始めること>(新明解国語辞典 より)
これじゃ意味が通じない、だから「誤植だな」と合点してその件はすっかり
忘れていました。
それから暫しの時間が経っての話。
ネット検索をしていた折にたまたま「刺身のかいしき」の解説に出くわしました。
誤植じゃなかったのです、あの表現は。
<かいしき:料理に添えて季節感や清潔感を表すもの。
日本料理の最も大切な特色のひとつ。
掻敷、改敷、皆敷、会敷などの表記がある>
和風のたしなみの様ですが具体的にはどんなもの?
<料理の下に敷く葉や紙を指す場合もあれば、刺身や前菜などを出す際に草花
で季節感や景色を添える場合もある。
前者を紙かいしき、後者を青かいしきと呼ぶ>
葉っぱなら何でも良いかというとそうじゃあありません。
<昔の日本では食器の代わりに柏の葉や椎の葉を使った。
昭和の時代は笹ともみじだけが使われた。
今では梅、桜、南天、花菖蒲などが使われている。
青竹の器もかいしきのひとつ>
かいしきの四季
料亭の食事には縁が無いけれど、かいしきのおおよその風景は想像できました。
確かに雅な雰囲気なので、あれば結構、でもなくても不自由はなさそう。
どうしてこんなものが受け継がれてきたのか不思議です。
<冷蔵庫の無い時代、防腐や防臭の作用があった。
外国人は食べられない物を何故盛るのか不思議がるが、日本人は庭木や部屋
を飾る生け花と同じ様に季節感を味わうのに大切にする>(食医になるまで より)
日本人たる私、もしかしたら感性は外人並みかもしれません。
精神面以外の理由もありました。
<器を汚さない、ニオイを移さないなどの実用性に加えて、青みをプラスして
料理を引き立てる役割もある>(日本educe食育総合研究所 より)
かいしきは奥深い世界です。
四季のある日本に伝わる伝統ですからかいしきにも四季が巡ります。
<春のかいしき:山茶花や松、芽吹いた蕾の付く枝。
夏:菖蒲や若柿の葉。
秋:萩や銀杏の葉。
冬:柊や松の葉>(食医になるまで より)
季節感の演出に素人料理人の私も挑戦しました。
「春はスイセン、夏はアジサイ、秋にはヒガンバナで冬にはクリスマスローズ」
これでどうだ!
と、自慢げに並べてみたけれど、調べてみればこれはどれも食べると食中毒の
可能性のある植物ばかり。
厚労省の発表では死亡例もある程の危険な相手です。
こんな植物をかいしきに使ったら葬式が開式されてしまう、というつまらない
オチで今週のおさらいは終わりです。
小説に出て来た「刺身のかいしきには~」の一節、そんな言葉は知らない
ので辞書をひくと<かいしき(開式):式を始めること>(新明解国語辞典 より)
これじゃ意味が通じない、だから「誤植だな」と合点してその件はすっかり
忘れていました。
それから暫しの時間が経っての話。
ネット検索をしていた折にたまたま「刺身のかいしき」の解説に出くわしました。
誤植じゃなかったのです、あの表現は。
<かいしき:料理に添えて季節感や清潔感を表すもの。
日本料理の最も大切な特色のひとつ。
掻敷、改敷、皆敷、会敷などの表記がある>
和風のたしなみの様ですが具体的にはどんなもの?
<料理の下に敷く葉や紙を指す場合もあれば、刺身や前菜などを出す際に草花
で季節感や景色を添える場合もある。
前者を紙かいしき、後者を青かいしきと呼ぶ>
葉っぱなら何でも良いかというとそうじゃあありません。
<昔の日本では食器の代わりに柏の葉や椎の葉を使った。
昭和の時代は笹ともみじだけが使われた。
今では梅、桜、南天、花菖蒲などが使われている。
青竹の器もかいしきのひとつ>
かいしきの四季
料亭の食事には縁が無いけれど、かいしきのおおよその風景は想像できました。
確かに雅な雰囲気なので、あれば結構、でもなくても不自由はなさそう。
どうしてこんなものが受け継がれてきたのか不思議です。
<冷蔵庫の無い時代、防腐や防臭の作用があった。
外国人は食べられない物を何故盛るのか不思議がるが、日本人は庭木や部屋
を飾る生け花と同じ様に季節感を味わうのに大切にする>(食医になるまで より)
日本人たる私、もしかしたら感性は外人並みかもしれません。
精神面以外の理由もありました。
<器を汚さない、ニオイを移さないなどの実用性に加えて、青みをプラスして
料理を引き立てる役割もある>(日本educe食育総合研究所 より)
かいしきは奥深い世界です。
四季のある日本に伝わる伝統ですからかいしきにも四季が巡ります。
<春のかいしき:山茶花や松、芽吹いた蕾の付く枝。
夏:菖蒲や若柿の葉。
秋:萩や銀杏の葉。
冬:柊や松の葉>(食医になるまで より)
季節感の演出に素人料理人の私も挑戦しました。
「春はスイセン、夏はアジサイ、秋にはヒガンバナで冬にはクリスマスローズ」
これでどうだ!
と、自慢げに並べてみたけれど、調べてみればこれはどれも食べると食中毒の
可能性のある植物ばかり。
厚労省の発表では死亡例もある程の危険な相手です。
こんな植物をかいしきに使ったら葬式が開式されてしまう、というつまらない
オチで今週のおさらいは終わりです。
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