前から感じていたのですが。
日常的に戦闘に由来する言葉をつかっている、あるいは活字にしているケースがあります。
たとえば。
「○○をターゲットにする」とか「◎◎に標的を絞る」
あるいは。
「△△戦略をとる」とか。
今はゲームが盛んですから、きっともっと色々な言い回しがあるのだと思いますが。
あまり良い気分の言葉ではない。
どのような場面だったかは失念してしまいましたが、若い女性が何かのイベントの企画の席で
「子どもをターゲットにしたものを」という意見を述べられた時に、その場に参加していた中年の男性が
「その言い方はしないほうが良いですね。子どもは<的>じゃないから。子どもが参加できる企画、ということで、ね」と話されたことがありました。
そうか、と思いました。
何気ない会話の中にも、その人の思考や性格が出る。
多くの言葉の中から自分の思考や性格に合った<言葉>を選択して相手に伝えようとする時、思いもかけず恐ろしい言葉が入らないように、自分の意思の方角にきちんと合わせた言葉を常に使うよう、心がけないといけないな、と思ったしだいです。
それで先日、国会で与党議員のうちわだSMバーだと言っていた野党議員の方にも申告漏れがでた件について、安倍首相が言ったとか言わないとかでもめた<捏造発言>がありましたね。
安倍首相の<朝日新聞捏造発言>は耳を疑うものですが、それとは別に、「撃ち方やめ」という表現が出てきたことにまず驚いた私です。
人間を標的にして引き金を引く。
そんな被害者的な気持ちで答弁しているのかという腹立たしい思いと、その残酷な表現。
誰が言ったかはもう薮の中かもしれませんが、そのような表現が「エライ人たち」の中で交わされることに、私は背筋が寒くなるのです。