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産経のえげつないまでの不道徳と情報操作

2017年03月12日 21時07分50秒 | モリカケも忖度もない公平な社会を
 森友学園の籠池理事長が、大阪・豊中で建設中の新設小学校「瑞穂の国記念小学院」の開校申請を自ら取り下げ、理事長職からも一旦退く事を、3月10日の記者会見で明らかにしました。但し、理事長自身は「あくまでも開校の延期であり、決して開校を諦めた訳ではない」「理事長を退くのも一時的な措置で、引き続き学園経営には携わっていく」と、強気の姿勢を崩していません。
 勿論、こんなものはホンの目くらましに過ぎません。いくら開校申請を取り下げ、理事長を退任しても、これまでの責任が消える訳ではありません。そもそも、当人が全然反省していないのだから、お話になりません。おそらく、世論の批判にさらされ、やむを得ず一時撤退に追い込まれたというのが、本当の所でしょう。この際、国会への参考人招致も含めて、事件の真相を徹底的にたださなければなりません。

 森友学園の疑惑がクローズアップされるに従い、当初は及び腰だったマスコミも、ようやく、この疑惑を報道するようになりました。その中で、当初はほとんど取り上げなかった産経新聞も、以下にみられるように、まるで手のひらを返すように、盛んに書き立てるようになりました。

【森友学園・籠池氏会見(8)完】「朝日新聞は嘘書く」最後までマスコミ批判 1時間半の会見はほぼ独演会
【森友学園・籠池氏会見(7)】学校開設は「再申請する」 複数の契約書は「だましていない。認識の違い」 
【森友学園・籠池氏会見(6)】3つの契約書「いずれも正しい」 学校開校は「延期」
【森友学園・籠池氏会見(5)】「議員の口利きない」ようやく質問に答える…疑惑は全否定
【森友学園問題】籠池氏、止まらない恨み節「袋だたきにされた」「予想外の展開になった」
【森友学園・籠池氏会見(4)】「学校開設は天から与えられた使命」…再びチャレンジを明言 
【森友学園・籠池氏会見(3)】「温かい目で見てほしかった」…身の危険感じ開設断念
【森友学園・籠池氏会見(2)】「産経の報道えげつない」…延々続くマスコミ批判
【森友学園・籠池氏会見(1)】会見場に幼稚園児用のイスずらり 「マスコミのせいで処分先見つからず」 冒頭から恨み節全開(以上、新着記事から更新順に表示)

 この中で、例えば【森友学園・籠池氏会見(2)】「産経の報道えげつない」…延々続くマスコミ批判(2017.3.10 18:42更新)では、このように報道しています。(以下引用)

《会見の本題からそれ、籠池氏によるマスコミ批判が延々と続く》

 籠池氏「(国有地の価格の問題から)だんだんと私や家族の信条のことが中心に放送されることになり、私が袋だたきにされているような感じになってきた。
 皆さん方、学びの部屋に土足で入ってきたことをちょっと反省していただきたい。私は逃げも隠れもしないのに、パパラッチのように追いかけたりした。昨日も淀川警察署に避難した。
 2月8日にあの土地のことで訴訟が提起された。もうすぐ春なのにこの1カ月間、何もできなかった。気ぜわしくて何か邪魔されている感じだ」

 《批判の矛先は、一連の疑惑を連日報じた新聞各紙にも向けられた》

 籠池氏「最初に報道したのは朝日新聞、いや共同通信でしたかな。そして読売新聞、産経新聞も続いた。産経の記事は後追いだったのに、あまりにもひどい。
 何でそこまで。えげつない報道、朝日のやり方と変わらない。非常に辛かったです」(引用終了)

 http://www.sankei.com/west/news/170310/wst1703100070-n1.html
 http://www.sankei.com/west/news/170310/wst1703100070-n2.html

 確かに、一般論で言うなら、産経の事件報道については、「えげつない」と感じる部分は確かにあります。容疑者の悪事をこれでもかと暴き立て、容疑者への憎しみを煽るばかりで、「なぜ容疑者が犯罪を犯すに至ったのか」とか、「本当にそこには情状酌量の余地がなかったのか」という点については、余り触れない傾向が確かにあります。産経新聞は、社説や政治報道についても、自民党や安倍政権を擁護する記事が多いので、一般の事件報道についても、警察よりの立場に立った記事が多いのでしょう。
 しかし、この森友学園については、国有地の格安払下げ・背任容疑から、政治家への口利き・ワイロ疑惑や、金額の異なる三種類の契約書を国や大阪府に提出していた詐欺容疑、幼稚園での「教育勅語」暗唱、運動会での「安倍首相、頑張れ!」の選手宣誓、園児虐待、在日保護者への差別発言など、正に「疑惑と人権侵害のデパート」ともいえる状況を呈しています。それらの疑惑を追及する事こそ、マスコミに今もっとも求められている役割です。
 それを「えげつない」の一語でもって、批判封じに持って行こうと考えているなら、それは大きな間違いです。そもそも、「えげつない」の基準は、事件の内容によっても異なります。大した事件でもないのに、容疑者を必要以上に悪しざまに叩くような記事については、確かに「えげつない」との批判もあり得ましょう。しかし、今回の森友学園のように、実際に「えげつない」事やっている容疑者に対しては、多少「えげつなく」書かれても、それは自業自得というものです。そんなに「えげつなく」書かれるのが嫌なら、最初から書かれるような事をしなければ良いのです。

 従って、今回の件については、「産経の報道はえげつない」という籠池理事長の批判は、全く的外れです。こんな事、今さら言うまでもない事です。今回の件で産経の報道ぶりを批判するなら、個々の記事の「えげつなさ」よりも、以下の記事に見られるような「無節操ぶり」こそ、批判されるべきだと思います。(以下引用)

安倍首相夫人・アッキーも感涙…園児に教育勅語教える“愛国”幼稚園 「卒園後、子供たちが潰される」と小学校も運営へ(2015.1.8 11:00更新 産経WEST「関西の議論」)

「教育勅語」や「五箇条の御誓文」の朗唱、伊勢神宮への参拝・宿泊…。大阪市淀川区に超ユニークな教育を園児に施している幼稚園がある。塚本幼稚園幼児教育学園。安倍晋三首相夫人が同園を訪れたとき、園児らのかわいらしくもりりしい姿を見て、感涙にむせんだという。さて、その塚本幼稚園の籠池泰典園長が、小学校運営に乗り出している。現代教育のゆがみをも映し出すその理由とは-。(服部素子)

昭恵夫人「安倍首相に伝えます」

 「夫婦相和し、朋友相信じ、恭倹(きょうけん)己を持(じ)し、博愛衆に及ぼし、学を修め、業を習ひ…」。園庭に2~5歳の園児約150人の大きな声が響く。
 教育勅語(正式には「教育ニ関スル勅語」)は、明治23(1890)年に発布され、第2次世界大戦前の日本政府の教育方針の根幹となった文書。なぜいま、教育勅語なのか。
 「子供に学んでほしいことは何か、とつきつめたとき、その答えが明治天皇が国民に語りかけられた教育勅語にあったからです」と籠池泰典園長(61)の答えは明快だ。
 あどけない幼児が大きく口をあけ、難しい言葉を朗唱する姿を初めて見た人は一様に驚き、感動する。安倍首相の昭恵夫人もそのひとりだ。
 昭恵夫人は昨年4月、同園の視察と教職員研修のため訪れたとき、鼓笛隊の規律正しいふるまいに感動の声を上げた。さらに、籠池園長から「安倍首相ってどんな人ですか?」と問いかけられた園児らが「日本を守ってくれる人」と答える姿を見て、涙を浮かべ、言葉を詰まらせながらこう話したという。
 「ありがとう。(安倍首相に)ちゃんと伝えます」

子供と教師が「なあなあ」でいいのか

 同園は昭和25(1950)年の開園。全国初の学校法人立幼稚園だという。
 籠池園長の就任は61年。他の幼稚園関係者との会話の中で、前職の公務員時代に抱いていた思いが頭をもたげてきた。
 「教育関係者と接していたとき、教師と教え子の“なあなあ言葉”での会話を聞いたり、教師のジャージー姿を目にしたりするにつけ、違和感を覚えました。根底に幼児期の『徳育』の欠如があるのでは、と感じたんです。園の先生たちと話していて、改めてその思いが強くなったんです」
 そんなとき、平成7(1995)年1月、阪神大震災が起きた。
 「あのときの日本人の行動には、人としての矜持があった。この矜持を育むことこそ教育。それから当園の教育の根幹を12の徳目に置き、『教育勅語』や『五箇条の御誓文』の朗唱を始めたんです」
 12の徳目とは、親や先祖を大切に▽兄弟姉妹は仲良く▽夫婦はいつも仲睦まじく▽友達はお互いに信じ合い▽自分の言動をつつしみ▽広くすべての人に愛の手を差しのべ▽勉学に励み職業を身につけ▽知識を高め才能を伸ばし▽人格の向上につとめ▽広く世の人々や社会のためにつくし▽規則に従い社会の秩序を守り▽正しい勇気を持って世のため国のためにつくす--その基となっているのが「教育勅語」なのだという。
 また、基礎体力作りとしての剣道、スイミング、ラグビーや、日本の伝統文化を身につけるための将棋、そろばん、論語、書道。また、創造性を養うものとして、鼓笛隊や大正琴、日本太鼓も授業に組み入れた。

せっかく身につけたことが…

 籠池園長は現在、大阪府豊中市に私立小学校「瑞穂の國記念小學院」の建設を進めている。開校は平成28年4月を予定。目指すのは「礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる」教育だ。
 なぜ小学校運営なのか。籠池園長は説明する。
 「集合時にだらだらとしていたり、子供が先生と友だちのようにしゃべったりというのが『普通』になっている小学校に、当園を出た子供たちが入っていくと、自分の根っ子に不安を持ち始めるんです。せっかく、当園で身につけたことが潰される…。それで小学校をつくることにしたんです」
 たしかに、記者が小学生だった昭和の時代は、普通の公立の小学校でも登下校時に先生にあいさつするのは当たり前で、わざわざ「あいさつしなさい」と注意された覚えもないし、先生との会話は敬語だった。
 新設する小学校は木造2階(一部3階)建て。敷地面積は約8700平方メートルで、教室にはそれぞれ6・6平方メートルの畳敷きのバルコニーを設ける。江戸時代にあった岡山藩の藩校「閑谷(しずたに)学校」をイメージした講堂1階は、板張りの間と和室があり、修身や茶道などの授業が行われる。

批判や嫌がらせにも揺るがぬ決意

 実は、幼稚園運営だけでも苦労は多い。日の丸を掲げ、君が代を斉唱し、皇族が関西に来られると、園児を連れて奉迎に出向く…という教育方針への批判の声は多いという。正面からの批判ならまだともかく、園の玄関に掲げた日章旗を盗まれるといった嫌がらせを受けたことも。
 「でも、そういう時代はもう過去になったと思います。古来、日本人は八百万(やおろず)の神を崇め、祀ってきました。子供のころ、よこしまなことを考えると『神様が見てる』という言葉が、常に心を射ました。そういう教育を行う小学校にしたい」
 籠池園長は笑顔の中にも決意を込めてこう語った。(引用終了)

 http://www.sankei.com/west/news/150108/wst1501080001-n1.html
 http://www.sankei.com/west/news/150108/wst1501080001-n2.html
 http://www.sankei.com/west/news/150108/wst1501080001-n3.html
 http://www.sankei.com/west/news/150108/wst1501080001-n4.html

 このように、今まで散々、森友学園を持ち上げておきながら、風向きがまずくなったとたんに、一転して叩く方に回る。それは、かばうより叩いた方がもうかる事が分かったからです。
 この「無節操ぶり」こそが、「えげつない」に並ぶとも劣らない、産経記事のもう一つの特徴です。むしろ、外見の「えげつなさ」よりも、こちらの「無節操」の方が、より問題だと言えます。思えば戦前も、マスコミはこのように、散々、戦争熱を煽り、国民を無謀な侵略戦争に駆り立て、多くの犠牲を生み出しながら、戦後は一転して他人事のように「あの戦争は間違っていた、これからは民主主義の世の中だ」と、まるで手のひらを返すような態度を取りました。その結果、はしごを外された国民だけが酷い目にあわされました。

 産経新聞は「無節操」なだけではありません。同じ産経新聞でありながら、ネット配信のウェブ記事と実際の紙面とでは、書いている事が微妙に違うようだ、という疑惑もあります。現に私も、前述の「安倍首相夫人・アッキーも感涙」ウェブ記事の実際の紙面を読もうと、大阪市立図書館で探しましたが、全然見つかりませんでした。前述の関西版のウェブ記事も、1月8日に更新されたものなので、1月8日か9日の産経新聞大阪版には掲載されているはずです。そう思って、図書館で両日の紙面を隅々まで調べましたが、どこにも掲載されていませんでした。
 これが他紙なら、著作権との絡みで、ウェブ記事には実際の紙面の一部しか掲載されない事はあっても、逆に実際の紙面にはない記事がネットに流れる事なぞ、ありえないはずです。これでは、後々まで記録が残る実際の紙面の方は、比較的穏当な記事に仕上げておいて、いつでも削除可能なウェブ記事の方に、憲法改正や核武装まで煽るような「過激な」記事を載せて、ネットのアクセス数を稼いでいるのではないかと、疑われても仕方ないでしょう。
 ひょっとしたら、実際には別の日付の紙面に掲載されていたのを、私が見逃しただけかも知れません。もし、そうだとしたら、遠慮なくご指摘下さい。

 それと、もう一つ、産経のウェブ記事で気づいた事があります。それは一ページ当たりの分量が異様に短い事です。前述の引用記事にしても、別にあそこまで分割する必要はないはずです。別に、無理にキチキチに詰めて掲載しなくても、もっと少ないページ数にいくらでもまとめる事はできるはずです。あんなに記事を分割されたら、一々クリックしてページをめくら(画面を更新し)なければならず、面倒な事この上もありません。クリックする手間を考えれば、まだ一ページ(一画面)当たりの文字数を増やしてくれた方が、はるかに読みやすいです。
 ひょっとしたら、これも、アフェリエイトの広告収入を増やすために、わざと記事を分割してクリック回数を稼いでいるのではないでしょうか?まさか、天下の全国紙が、そこまで阿漕(あこぎ)な商売をしているとは思いませんが…。

 それにしても、今まで散々、「森友学園の教育は素晴らしい」「国民も、この学園理事長のように、愛国心や道徳を大事にしなければならない」と言っていた産経新聞が、旗色が悪くなった途端に、他のマスコミと一緒になって、森友学園を叩く側に回るとは…。愛国者や道徳者にとって、「裏切り」はもっとも恥ずべき事だったはずなのに。そこまでしてまで、「とかげの尻尾切り」で事件の幕引きを図ろうとする安倍政権や松井・大阪府知事を助けたいのでしょうか?「義勇公に奉じ」の「教育勅語」が聞いて呆れます。

教育勅語の全文

朕(ちん)惟(おも)フニ、我(わ)ガ皇祖皇宗(こうそこうそう)國ヲ肇(はじ)ムルコト宏遠(こうえん)ニ、德ヲ樹(た)ツルコト深厚ナリ。我(わ)ガ臣民(しんみん)克(よ)ク忠ニ克(よ)ク孝ニ、億兆(おくちょう)心ヲ一(いつ)ニシテ世世(よよ)厥(そ)ノ美ヲ濟(な)セルハ、此(こ)レ我(わ)ガ國體(こくたい)ノ精華ニシテ、教育ノ淵源(えんげん)亦(また)實(じつ)ニ此(ここ)ニ存ス。爾(なんじ)臣民(しんみん)父母(ふぼ)ニ孝ニ、兄弟(けいてい)ニ友(ゆう)ニ、夫婦相(あい)和シ、朋友(ほうゆう)相(あい)信ジ、恭儉(きょうけん)己(おの)レヲ持(じ)シ、博愛衆ニ及ボシ、學(がく)ヲ修(おさ)メ、業(ぎょう)ヲ習(なら)ヒ、以(もっ)テ智能ヲ啓發シ、德器(とっき)ヲ成就シ、進(すすん)デ公益ヲ廣(ひろ)メ、世務(せいむ)ヲ開キ、常ニ國憲(こっけん)ヲ重(おもん)ジ、國法(こくほう)ニ遵(したが)ヒ、一旦(いったん)緩急(かんきゅう)アレバ義勇(ぎゆう)公(こう)ニ奉(ほう)ジ、以(もっ)テ天壤無窮(てんじょうむきゅう)ノ皇運(こううん)ヲ扶翼(ふよく)スベシ。是(かく)ノ如(ごと)キハ獨(ひと)リ朕(ちん)ガ忠良(ちゅうりょう)ノ臣民(しんみん)タルノミナラズ、又(また)以(もっ)テ爾(なんじ)祖先ノ遺風ヲ顯彰(けんしょう)スルニ足(た)ラン。
斯(こ)ノ道ハ實(じつ)ニ我ガ皇祖皇宗(こうそこうそう)ノ遺訓ニシテ、子孫臣民(しんみん)ノ倶(とも)ニ遵守(じゅんしゅ)スベキ所(ところ)、之(これ)ヲ古今(ここん)ニ通(つう)ジテ謬(あやま)ラズ、之ヲ中外(ちゅうがい)ニ施シテ悖(もと)ラズ。朕(ちん)爾(なんじ)臣民(しんみん)ト倶(とも)ニ拳々服膺(けんけんふくよう)シテ、咸(みな)其(その)德ヲ一(いつ)ニセンコトヲ庶幾(こいねが)フ。 
明治二十三年十月三十日 御名御璽(ぎょめいぎょじ)

教育勅語の現代語訳

私(注:明治天皇)は、私達の祖先が、遠大な理想のもとに、道義国家の実現をめざして、日本の国をおはじめになったものと信じます。そして、国民は忠孝両全の道を全うして、全国民が心を合わせて努力した結果、今日に至るまで、見事な成果をあげて参りましたことは、もとより日本のすぐれた国柄の賜物といわねばなりませんが、私は教育の根本もまた、道義立国の達成にあると信じます。
国民の皆さんは、子は親に孝養を尽くし、兄弟・姉妹は互いに力を合わせて助け合い、夫婦は仲睦まじく解け合い、友人は胸襟を開いて信じ合い、そして自分の言動を慎み、全ての人々に愛の手を差し伸べ、学問を怠らず、職業に専念し、知識を養い、人格を磨き、さらに進んで、社会公共のために貢献し、また、法律や、秩序を守ることは勿論のこと、非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません。そして、これらのことは、善良な国民としての当然の努めであるばかりでなく、また、私達の祖先が、今日まで身をもって示し残された伝統的美風を、さらにいっそう明らかにすることでもあります。
このような国民の歩むべき道は、祖先の教訓として、私達子孫の守らなければならないところであると共に、この教えは、昔も今も変わらぬ正しい道であり、また日本ばかりでなく、外国で行っても、間違いのない道でありますから、私もまた国民の皆さんと共に、祖父の教えを胸に抱いて、立派な日本人となるように、心から念願するものであります。

http://www.tukamotoyouchien.ed.jp/about/

 以上、森友学園が経営する塚本幼稚園のHPより引用。但し、重要部分に下線を引いて強調したのは私です。
 朕(ちん)=天皇(ここでは明治天皇)の自称。臣民(しんみん)=「天皇の家来」という意味で、当時の日本国民の事を指す。御名御璽(ぎょめいぎょじ)=天皇の署名と公印。
 いくら前段で「互いに力を合わせて助け合い」なぞと、さも当然の事を書いているように見せかけても、結局は「戦争になれば天皇の為に命を投げ出せ」という事でしかなく、それを「非常事態発生の際には、真心を捧げて国の平和と安全に奉仕しなければなりません」という表現で誤魔化している事に注意。昭和ヒトケタ生まれの私の親父も、「幼い頃は、この教育勅語を学校で丸暗記させられた」と言っていました。

 そんな森友学園の教育方針を、疑惑が噴出するまで「素晴らしい」と言っていた人物が、今も総理大臣や防衛大臣、大阪府知事などの要職に居座っているのです。今頃、被害者ヅラして森友学園を批判している大阪府知事の松井にしても、そもそも、同学園の小学校を認可する為に大阪府の認可基準を緩めた張本人ではないですか。そして、こんな産経新聞みたいな新聞が、全国紙に堂々と収まっているのです。
 安倍政権閣僚のほぼ全員と、自民党国会議員の大半が、憲法改正や教育勅語の復活をめざす右翼団体「日本会議」に加入しています。「日本会議」の加入者は、自民党だけでなく、民進党や「日本維新の会」などの野党議員にも大勢います。そもそも、明治維新の「勤王の志士」気取りで「維新」を党名に掲げている事自体が、戦前の大日本帝国を美化し、自民党と思想的根っ子は同じである事を表しています。こんな体たらくで、日本は民主国家だと本当に言えるのでしょうか?
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