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洞川温泉の旅(1) みたらい渓谷でクマ警報に遭遇

2023年11月16日 22時49分13秒 | 身辺雑記・ちょいまじ鉄ネタ

11月14日(火)から15日(水)にかけて、奈良県の洞川(どろがわ)温泉に旅行に行ってきました。その旅の様子を「洞川温泉の旅」シリーズとして今後数回に分けて投稿します。

洞川温泉へは電車とバスを乗り継いで行きました。午前8時過ぎに大阪阿部野橋から近鉄電車で下市口まで乗り、そこからバスで洞川温泉に向かいました。最初は終点の洞川温泉までバスで行くつもりでしたが、折角来たのだからと途中の天川川合のバス停で下りて、みたらい渓谷も歩いてみる事にしました。その時点で時刻は既に午前10時15分頃。ここから洞川温泉まで7キロの道のりは決して楽ではありませんでしたが、吊り橋と滝の連続に驚かされました。

 

特に「みたらいの滝」の景色は素晴らしかったです。滝の上に岩だらけの河原があり、更にその上に滝があります(上2枚の写真)。そして滝の前に吊り橋があり(下左の写真がその哀伝橋。一見コンクリート橋のように見えますが実は吊り橋なんだそうです)、その下を滝から流れ落ちる山上川に横から白倉川、反対側から川迫(こうぜ)川が合流し、天ノ川となって川合方面に流れ下る様子は、まるで川が龍のようにうねっているようで圧巻でした(下左の写真ですが分かりにくいかも)。

川合や洞川の地名からも、川や尾根道が重要な交通路として、村人の生活と密接に結びついていた事が分かります。そして落石注意の看板と、湧き出る沢水で遊歩道が常にぬかるんでいた事で、自然の猛威を改めて思い知らされました。

そして、みたらい遊歩道から、観音峰登山口の休憩所に渡る吊り橋に、地元の天川村役場が設置した警告書が張り出されていました。その警告書には、今年6月27日にこの付近でクマが目撃された事が書かれていました(下2枚の写真)。

今や全国各地で、クマの目撃情報や、人間がクマに襲われたニュースを目にするようになりました。秋田県の方では、市街地にもクマが現れ、駅前のバス停でバス待ちしていた女子高生がクマに襲われる事態に。

この関西でも、大阪府北部の北摂山系や、兵庫県北部の山中で、クマを目撃したり、クマに襲われたりする事例が相次いでいます。だから私も、今回、洞川温泉に旅行する際に、クマよけの鈴やスプレーを購入する事も考えました。 でも、事前に宿泊先の旅館に電話で問い合わせると、「温泉街やその周辺にある鍾乳洞の探索ぐらいなら別に必要ない」との答えでした。

しかし、たとえそうであったとしても、万が一という事もあります。万が一の時にはもう取り返しが付かないのだから、たとえ旅館の女将が大丈夫と答えたとしても、クマよけグッズは用意しておくべきでした。それを用意しなかった自分の不明を今更ながら恥じます。

実際に奈良県のホームページを見ると、ツキノワグマの恒常的生息地域(旧西吉野村、旧大塔村、天川村、野迫川村、十津川村、下北山村、上北山村、川上村)に、黒滝村、下市町、旧五條市の吉野川以南および吉野町の吉野川以南の地域を加えた地域を、県はツキノワグマの保護管理重点地域として指定していました。洞川温泉のある天川村も、その中に含まれています。下市町では、町はずれの公園で、クマを目撃した事例もあったそうです。

駅前のバス停でクマに襲われた秋田県の事例は、関西でも決してあり得ない事ではなかったのです。かくなる上は、人の行かない所には極力立ち入らないようにするしかありません。みたらい遊歩道ならまだハイカーも大勢いるし、川の対岸には自動車道路も走っています。最悪、助けを呼ぶ事は出来ます。でも、人の少ない登山道に立ち入ってしまったら、もう助けを呼ぶ事も出来ません。

みたらい渓谷に入る手前でもう既に深山幽谷の趣が(上2枚の写真)

クマは人間よりも、はるかに聴覚や嗅覚が優れています。しかし、視力は人間より劣ります。つまり目が悪いのです。特に前後の遠近感、距離感が掴めないらしいです。

「クマに至近距離で出会ったら、絶対に背中を見せて逃げては行けない。前を見ながら、ゆっくり後ずさりしなければならない。それも無理な場合は、地面に伏せて手で後頭部や首を覆わなければならない」と言われるのも、走って逃げれば腕を左右に振らなければならないので、クマにその腕の動きを察知されて、襲われる確率が高くなるからです。クマは動く物に反応するから。

でも、実際問題、クマに至近距離で出会って、逃げずに地面に伏せる様な勇気は私にはありません。どうしても逃げたくなるのが人情です。なら、もう人の行かない所には、私も行かないようにするしかありません。クマは本来、臆病な動物なので、人が大勢いる所には現れないから。

それにしても、クマがこれだけ人里近くに現れるようになったのは何故か?主食のドングリが今年は不作だからだそうですが、それはあくまで一つのきっかけに過ぎません。より根本的な理由は、里山の宅地開発が進み、熊の生息域に人が住む様になったからです。

それに加えて、政府が長年、第二次産業や第三次産業ばかり優遇し、第一次産業を切り捨てて来た為に、山林や農地の荒廃が進み、耕作放棄地や廃村が増えたからです。残った農山村も高齢化が進み、三ちゃん農業が主流になってしまった為に、ますます山が荒れ果ててしまいました。

そう考えれば、最近のクマの目撃・襲撃事件の増加は、人間が自ら招いた結果だと言えなくもありません。そうなると、クマに出会わない様にするには、もう人の行かない所には立ち入らないようにするしかないと思います。

しかし、こんな大事な情報を、国や県、市町村は何故、観光客にもっと知らせないのか?この奈良県ホームページの情報も、私が旅行から帰って調べて初めて知りました。

以上、話が途中で脱線してしまいました。旅行とは直接関係ありませんが、旅行よりもはるかに大事な事なので、ここで紹介しました。

みたらい渓谷を歩いていた時は、はるか下に見下ろしていた山上川も、やがて遊歩道と並行して流れるようになります。そこまで来ると、もう洞川温泉はすぐそこです。村はずれの神社の前を通ると、ようやく洞川集落の入口が見えて来ました。もう午後1時を過ぎていいたので、おなかは腹ペコです。

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